「お菓子をあげる」で消えた6歳は73年後に見つかった、連れ去った女は今も誰か分からない

「お菓子をあげる」で消えた6歳は73年後に見つかった、連れ去った女は今も誰か分からない 行方不明・失踪

1951年、米カリフォルニア州オークランドの公園で、6歳の男の子が「お菓子をあげる」と誘われて見知らぬ女についていった。家族は探し続け、母親は何も知らないまま2005年に亡くなった。その子は生きていた。東海岸で消防士になり、海兵隊員としてベトナムにも行き、孫までいた。分かったのは2024年。姪が遊び半分で受けたDNA検査がきっかけだった。

海外掲示板Redditの r/UnresolvedMysteries に「消えた子どもが大人になって見つかった事例は?」というスレッドが立ち、360件ほどのコメントが集まった。本人が生きて見つかれば、事件は終わるように思える。ところが並べてみると、本人が戻っても答えの出ていない問いが残る。この記事では、スレッドに挙がった事例のうち、報道で確かめられた4件を中心にまとめる。なお、性被害が中心になる事例はこの記事では取り上げない。

事件の概要

🗓️ 時期:1951年〜1997年に起きた連れ去り・失踪(発見は2010年ごろ〜2024年)

🌫️ 場所:米カリフォルニア州オークランド/南アフリカ・ケープタウン/米ハワイ州/コロンビア・ボゴタ

👤 当事者:ルイス・アルビノさん(当時6歳)、ゼファニー・ナースさん(生後まもなく)、マークス・バーンズさん(生後5か月)、ジョナタン・ヒメネスさん(3歳とも4歳とも)

🔍 状況:公園、産科病棟、母親との失踪、自宅の庭。別々の場所で消えた4人は、別の名前で育ち、大人になってから、または大人になる直前に元の家族とつながった

🕯️ 結末:4人とも生存が確認された。手がかりは、親族のDNA検査2件、学校での友人たちの話、行方不明の子の似顔絵。ただし連れ去った女の正体や、生みの母の行方が分からないままの事例が残る

スレッド主が挙げたきっかけは、2025年12月に報じられたミシェル・ニュートンさんの事例だった。1983年に3歳で米ケンタッキー州の家から母親に連れ出され、別の名前で育ち、フロリダ州で40年以上たって見つかった。スレッド主は、子どもの連れ去りでいちばん多いのは親によるもので、見つかる子の多くも生きている、と書いている。子ども本人が語れるなら、まだ見つかっていない子どもたちの事件を見直す手がかりになるのではないか、というのが問いの出発点だ。

判明している事実

ルイス・アルビノさん 73年ぶりの身元判明
1951年2月、オークランドの公園で遊んでいたルイスさんは、30代くらいの女に「お菓子をあげる」と誘われて連れていかれた。10歳の兄ロジャーさんがしばらく後をつけたが、家へ知らせに戻った。警察は当初、溺れた可能性を疑って海を捜索したが、何も見つからなかった。2020年、姪のアリダ・アレキンさんがオンラインのDNA検査を受けると、見知らぬ男性と22%の一致が出た。アレキンさんは古い新聞記事を図書館のマイクロフィルムで調べ、2024年3月に警察へ届けた。FBIが東海岸の自宅で本人に話を聞き、DNAの一致を確かめた。ルイスさんは実の親だと思っていた夫婦に育てられたと報じられている。同年6月に家族と再会し、兄ロジャーさんは2か月後に亡くなった。

ゼファニー・ナースさん 同じ学校の少女とそっくり
1997年4月30日、南アフリカ・ケープタウンのグローテ・シューア病院で、看護師の制服を着た女が、眠っていた母親のそばから生後まもない赤ん坊を連れ去った。17年余りたった2015年、ナース夫妻の次女が通う学校に、よく似た年上の生徒がいると友人たちが言い出した。父親が2人を引き合わせて担当捜査員に連絡し、DNA鑑定で実の娘だと確かめられた。育ての母は2016年に誘拐などで有罪となり、実刑10年の判決を受けた。公判での言い分は「シルビアという女から赤ん坊をもらった」というものだったが、裁判官は作り話として退けた。2022年の仮釈放審理で初めて罪を認めたと実の両親が明かしており、2023年8月に仮釈放された。

マークス・バーンズさん 写真の中の自分を見つけた
1977年6月21日、生後5か月のマークスちゃんは、母親のシャーロット・モリアーティさんとともにハワイ州のハウウラから姿を消した。報道によると、母親は精神科病院に入ったのち、偽の名前で子どもを州の保護に預けて消息を絶った。名前が違うので父親にはたどり着けず、男の子は4歳まで施設で暮らし、養子になって別の名前で本土で育った。大人になった本人は、1歳を過ぎてから作られた出生証明書に違和感を持っていた。行方不明の子どものサイトに自分の生まれた州と年齢を入れると、年を重ねた姿に加工された似顔絵が出てきた。自分の顔だった。「鳥肌が立った」と語っている。この絵を作ってもらったのは異母姉だった。DNA鑑定で一致が確かめられ、2012年に報じられた。

ジョナタン・ヒメネスさん 自宅の庭から北欧へ
1987年9月25日、ボゴタの自宅の庭で遊んでいたジョナタンちゃんは、お菓子を口実にした顔見知りの男に連れていかれた。兄フアンさんは窓からそれを見ていた。7年後に男が現れ、「当時の母親のパートナーに頼まれた」「米国の家庭に引き取られた」と話した。この説明は裏付けられておらず、米国という話も事実ではなかった。フアンさんは米国へ渡って探し続け、無料のDNA検査を受けた。2019年、ノルウェーに住む34歳の弁護士から連絡が来る。孤児院から養子に出された本人で、捨てられたのだと思って育ったという。2020年1月に兄弟は再会し、コロンビアで母親のもとへ帰った。

個別記事のある事例と連れ去った親のその後
スレッドで人気の高かった事例のうち、1971年にベビーシッターを名乗る女に連れ去られたメリッサ・ハイスミスさん、1964年に病院から連れ去られたポール・フロンザックちゃんの事例、両親の殺害が未解決のままのホリー・クラウスさんは当サイトに個別の記事がある。ミシェル・ニュートンさんの母親については、2026年5月に親権妨害の未遂で有罪を認め、条件付きで刑を免れたとA&Eが伝えている。ミシェルさんは「いまの私は、厳密には別の人の身元で生きているようなもの」と語った。

主な仮説

仮説1:子どもが欲しくて連れ去り、わが子として育てた

ゼファニーさんの事例では、育ての母は流産と不妊に苦しんでいたと話していた。看護師の制服と、周囲の妊婦に近づく手口は、計画的に赤ん坊を手に入れようとしていたことをうかがわせる。ルイスさんの事例も、育てた夫婦を実の親だと本人が信じていたのなら、「自分の子」にするための連れ去りと読める。ただし、ルイスさんを連れ去った女の動機も、育てた夫婦との関係も公表されていない。

仮説2:大人どうしの争いの中に子どもが置かれた

ジョナタンさんの事例で男が語った「パートナーに頼まれた」という話が本当なら、子どもが欲しかったのではなく、大人の間の事情で連れ去ったことになる。もっとも、これは亡くなった男の言葉で、裏付けられていない。親による連れ去りという点では、ミシェル・ニュートンさんや、11歳で母親と祖父に連れられて姿を消し、17歳で保護された英国のアレックス・バティさんの事例が近い。

仮説3:書類の隙間が、連れ去りを「養子」に変えた

マークスさんは偽名で預けられ、父親にたどり着けないまま養子になった。ジョナタンさんも孤児院を経て国外へ養子に出された。連れ去りや置き去りと養子縁組のあいだで、誰が何を確かめたのかが、どちらの事例でも見えにくい。ジョナタンさんの場合、誰が孤児院へ連れていったのかは報じられていない。

仮説4:連れ去った本人のほかに、手を貸した人がいた

オークランドから東海岸へ、6歳の男の子が遠く運ばれたのなら、女ひとりで完結した話とは限らない。警察は「州外へ、やがて東海岸へ移された」としか発表していない。ゼファニーさんの事例の「シルビア」は裁判で退けられ、育ての父も関与がなかったとされた。協力者の有無に答えが出ているのは、裁判を経たこの事例くらいだ。

海外の反応

1. 謎の名無しさん
ルイス・アルビノの話を挙げたい。兄と遊んでいたら女が近づいてきて、ルイスを誘って歩き出した。兄は途中まで追ったけど、見失って母親に知らせに帰ったんだ。見つかったのは2024年だよ。

2. 謎の名無しさん(>>1への返信)
この事件は知らなかったから検索してきた。兄が結果を知るまで生きていてくれて本当によかったと思う。再会して2か月で亡くなったなんて、ぎりぎりすぎるよ。

3. 謎の名無しさん(>>1への返信)
70年以上も行方不明で、それで生きて見つかるなんて信じられない。あとから生きて見つかった人の中では、これが最長記録なんじゃないかな。

4. 謎の名無しさん
警察は最初、兄の話を疑って溺れたと考えたらしいね。10歳の子の証言だけで、当時それ以上動けなかったのかもしれない。でも海を探しても何も出なかったのに、そこで話が止まってしまったのがつらい。

5. 謎の名無しさん(>>4への返信)
この兄の気持ちを考えると苦しい。あのとき追い続けていれば、って一生思っていたかもしれない。10歳で家に知らせに戻ったのは正しい判断だったのに。

6. 謎の名無しさん
南アフリカのゼファニー・ナース。1997年にケープタウンの病院で赤ん坊のまま盗まれて、17年後に見つかった。きっかけは実の妹と学校で知り合ったことなんだよ。

7. 謎の名無しさん(>>6への返信)
超常現象みたいな幸運か、誘拐犯の計画がお粗末だったかのどっちかだな。よりによって実の家族の子が通う学校に入れてしまうなんて。

8. 謎の名無しさん
遠くへ逃げないで同じ街で育てるのは、見つからないと思い込んでいたのか、ほかに行き場がなかったのか。17年も何事もなく暮らしていたのが逆に怖い。友達が「似てるね」と言わなければ、ずっとそのままだったわけで。

9. 謎の名無しさん
メリッサ・ハイスミスも挙げておく。幼いころにベビーシッターに連れ去られて、身元が分かったのは51年後。本人の言葉が載った記事もあるから読んでみてほしい。

10. 謎の名無しさん(>>9への返信)
ある事件系のポッドキャストが、見つかるほんの数週間前にこの事件を2回にわたって特集していたんだよね。あのタイミングには驚いた。

11. 謎の名無しさん
ポール・フロンザックの件はこの話題の極端な例だと思う。あれは本当に異様で、調べ始めると止まらない。

12. 謎の名無しさん(>>11への返信)
これを読むと、誘拐した相手に育てられて、一生それを知らないままの子どもがどれだけいるんだろうって考えてしまう。

13. 謎の名無しさん(>>11への返信)
めちゃくちゃな話だよ。育てた子が自分の子じゃなかったと分かって、その子もまた行方不明の子で、双子のきょうだいはまだ見つかっていないんだから。

14. 謎の名無しさん
ホリー・マリー・クラウスも興味深い。赤ちゃんのときに消えて、42年後に見つかった。本人は生きていたのに、両親に何があったのかはまだ分かっていないのが、この事件の特徴だと思う。

15. 謎の名無しさん
誘拐じゃないけどサルー・ブライアリーの話はすごい。インドで幼いころに列車で眠ってしまい、遠くまで運ばれて家族が見つからず、オーストラリアへ養子に。大人になってから衛星写真と記憶を何年も照らし合わせて故郷を見つけた。映画『LION/ライオン ~25年目のただいま~』の原作だよ。

16. 謎の名無しさん(>>15への返信)
映画は名作で、泣いた。ただ、途中で親切そうな大人が近づいてくる場面の本当の意味に気づいたのは何年もあとだった。見返すとぞっとする。

17. 謎の名無しさん
名前を思い出せなかったけど、行方不明者のサイトで自分を見つけた男がいたよね。元の名前はマークス・バーンズ。母親が病院に入ったあと彼を置いて消えて、父親が探していることを知らないまま養子になった。

18. 謎の名無しさん(>>17への返信)
自分で自分の事件を解いたってことか。でも母親はまだ見つかっていないんだよね。答えがひとつ出たら、次の謎がそのまま残った感じだ。

19. 謎の名無しさん
私の国コロンビアでも似たことがあった。3歳のジョナタンが庭で遊んでいて連れていかれ、5歳の兄が窓から見ていた。兄は米国へ渡って探し続け、DNA検査でノルウェーに養子に出された弟とつながった。32年後の話だよ。

20. 謎の名無しさん
コロンビアの話は初めて知った。なんとも奇妙な経緯だね。なぜ孤児院に入ることになったのか、結局そこが語られていないのが引っかかる。

21. 謎の名無しさん
アルゼンチンの「五月広場の祖母たち」のリストも見てほしい。政治的な理由で連れ去られた女性たちの赤ん坊のうち、これまでに140人ほどが本当の身元を取り戻したんだ。

22. 謎の名無しさん(>>21への返信)
知らない人のために書くと、1976〜83年の軍事政権の時代に奪われた孫を探し続けてきた団体だよ。奪われた赤ん坊は500人ほどと推定されていて、まだ見つかっていない人のほうが多い。

23. 謎の名無しさん
アレックス・バティは11歳で親に連れ去られて、17歳で見つかった。一緒に暮らしていた共同体を自分で離れて、トゥールーズを目指して何日も歩いていたんだ。

24. 謎の名無しさん(>>23への返信)
この件は知らなかった。17歳で自分の足で出てきたのが立派だと思う。見つかるのを待っていたんじゃなくて、自分から戻ってきた事例だね。

25. 謎の名無しさん
スレ主の言うとおり、親による連れ去りは生きて見つかる率が高いんだと思う。ミシェル・ニュートンみたいに、知らないうちに別の名前で40年以上生きていたケースは、まだほかにもいるはず。

26. 謎の名無しさん(>>25への返信)
相手が親だと「事件」と思われにくいのが難しいところ。本人も、自分の育ちを疑う理由がない。警察が来て初めて知るなんて、想像がつかないよ。

27. 謎の名無しさん
メアリー・アグネス・モロニーの件も。1930年にシカゴで連れ去られた子で、家族はDNAから、看護師として生きた女性がその人だと考えている。分かったのは本人が亡くなったあとだった。

28. 謎の名無しさん
解決していたとは知らなかった。生きている間に会えなかったのは悲しいけど、名前も分からないまま終わるよりは、家族にとって少しは救いになったんじゃないかな。

29. 謎の名無しさん
プロレスのリック・フレアーも、ジョージア・タンの施設を通った子だという話がある。タンは米テネシー州で子どもを不正に養子に出していた人物で、時代が古いほど書類は信用できないと思う。

30. 謎の名無しさん
こうして並べると、DNA検査が普及して初めて動いた話が多いね。見つかる側が探していなくても、親戚の誰かが受ければつながる。今後しばらくは、こういう発見が続くのかもしれない。

未解決の謎

ルイス・アルビノさんの事例でいちばん大きな空白は、連れ去った女が誰だったのかだ。オークランド警察は行方不明者としての捜査を閉じたが、誘拐事件としてはまだ捜査中だとしている。東海岸まで誰が運び、育てた夫婦はどこまで知っていたのか。何も公表されていない。70年以上前の出来事で、関係者が存命でない可能性も高い。

マークス・バーンズさんの事例では、見つかった本人の後ろに、生みの母シャーロット・モリアーティさんの行方が残る。2012年の時点で、異母姉も本人も、母親に何があったのか知らなかった。その後の続報は見つけられていない。ジョナタンさんの事例では、男が語った「頼まれた」という話を確かめる機会は失われた。誰が、どの経路で孤児院へ、そしてノルウェーへと子どもを渡したのかが分からない。

ゼファニーさんの事例で解決したのは、誰が連れ去ったかだった。その先は別の問題として続いている。本人は実の家族との関係づくりに苦しみ、18歳で育ての父のもとへ移り、育ての家での名前を使い続け、育ての母を許したと話している。本人が見つかった瞬間に家族が元に戻るわけではないことを、この事例は示している。

スレッド主の問いは、見つかった人の話を手がかりに、まだ見つかっていない子どもたちを見直せないか、というものだった。4件に共通するのは、どの人も別の名前で普通に暮らしていたことだ。そして、警察の新しい捜査からではなく、家族や本人の側が動いたことで見つかった。探す人がいる限り、ほかの事件も閉じたわけではない。

出典:r/UnresolvedMysteries 元スレ / Wikipedia(ルイス・アルビノ) / NBC News / Wikipedia(ゼファニー・ナース) / EWN / Hawaii News Now / WION / Noticias Caracol / A&E

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