【2024年】「祈っていて」——19歳が病院を数時間で出され、バス乗り場から消えた

【2024年】「祈っていて」——19歳が病院を数時間で出され、バス乗り場から消えた 行方不明・失踪

2024年2月1日の午前3時、ミズーリ州セントルイスに住む女性のもとに、孫からのビデオ通話が入った。画面の向こうにいる19歳の孫は、いつもの彼ではなかった。舌が回らず、幼い子どものような話し方で、「祈っていて」とだけ繰り返す。そして自分は何かを盛られたのだ、と訴えた。

※ 「盛られた」(laced):飲食物やたばこ、大麻などに、本人の知らないうちに別の薬物を混ぜられることを指す英語の俗語。トモンテズはこの言葉を使って祖母に訴えている。

祖母はすぐに911へ通報した。警察が駆けつけ、救急車が彼を病院へ運んだ。ここまでは、間に合った話に見える。ところがその数時間後、病院は彼を退院させ、タクシーを手配して長距離バスの乗り場まで送り届けた。施錠された入口の前で立ち尽くす彼の姿が防犯カメラに残り、それが確認された最後の映像になった。トモンテズ・ハートの行方は、2年半が過ぎた今も分かっていない。

事件の概要

🗓️ 失踪日:2024年2月1日(最後の確認は午前11時53分ごろ)

🌫️ 場所:米ミズーリ州カンザスシティ・ダウンタウン、トゥルースト通り1101番地の長距離バス乗り場

👤 行方不明者:トモンテズ・ハート(当時19歳・スーパーマーケット勤務)

🔍 状況:早朝の通話で異変 → 通報を受けて救急搬送 → 数時間で退院 → 病院が呼んだ車でバス乗り場へ → 入口が施錠されていて中に入れず、そのまま消息を絶つ

🕯️ その後:翌2日に約13キロ南の防犯カメラが姿をとらえたのを最後に、確認された目撃情報はない

トモンテズ・ハートはミズーリ州セントルイスで生まれ、幼いころに母親とともにテネシー州ナッシュビルへ移った。それでも夏になるとセントルイスへ戻り、祖母のテコナ・サリバンのもとで過ごすのが毎年の習慣になっていた。2017年、彼の父親が殺害される。祖母はその場に居合わせてしまい、以後、心的外傷後ストレス障害に苦しむようになった。その年は孫を看ていられる状態ではなく、夏を待たずにナッシュビルへ帰さざるを得なかったという。

2023年、ナッシュビルのハンターズレーン高校を卒業した彼は、ミズーリ州に戻ってミズーリ・ウェスタン州立大学に進む道を選んだ。父と同じようにバスケットボールをやるためだった。ところが通えたのは秋学期だけで、家族には春学期の学費を払う余裕がなかった。彼はその学期を休学して働くことを決める。2024年2月、彼はカンザスシティ近郊グレインバレーのスーパーマーケット「プライスチョッパー」で働いていた。

※ 米国の州立大学の学費:州内出身者向けの授業料でも、寮費や教材費を合わせると年間で数百万円規模になることが珍しくない。奨学金やローンで足りない分は自己負担になるため、一学期だけ休学して働き、資金をためてから復学する学生は多い。

祖母は孫についてこう語っている。「あの子は誰も傷つけたりしない。本当に、愛情の深い子なんです」「優しくて、物静かな子でした」。なお、彼が消えたカンザスシティは、祖母の住むセントルイスから州の反対側にある。迎えに行くにも一日仕事の距離だった。

※ カンザスシティ:ミズーリ州とカンザス州の州境をまたいで同名の街が隣り合う、やや紛らわしい地域。本件の舞台はすべてミズーリ州側である。同じミズーリ州内でも、東端のセントルイスと西端のカンザスシティは約400キロ離れており、車で4時間近くかかる。

判明している事実

午前3時の通話で、祖母が聞いたもの
2月1日の午前3時ごろ、テコナ・サリバンの携帯にトモンテズからビデオ通話が入った。彼はカンザスシティのボルティモア通り3900番台にあるアパートにいて、友人を訪ねていたのだと説明した。しかし祖母によれば、彼は「本人らしくなかった」し、「赤ちゃんみたいな話し方」をしていた。まともに言えたのは「祈っていて」の一言だけで、あとは自分が何かを盛られたのだと訴えるばかりだった。画面の外にいる若い女性と男性に向かって話しかけてもいたという。祖母は911へ通報し、警察官の到着後、救急車が彼をプラザ地区のセントルークス病院へ運んだ。病院に着いたのは午前5時ごろだと祖母は見ている。

検査結果をめぐる二つの記述
元スレッドには「尿検査では薬物は検出されなかった」と書かれている。一方、スレッド内で引用された地元紙カンザスシティ・スターの2024年2月の記事では、看護師と言い合いになりながら祖母が求めた検査の結果、大麻の反応だけが出てほかには何も出なかった、とされている。祖母はその結果と、目の前で続く孫の異常な様子とが釣り合わないと感じ、検査がどこまで調べたものなのかを疑った。実際、救急外来で使われる一般的な尿薬物検査が調べる項目は限られている。

※ 一般的な尿薬物検査:救急外来で使う簡易キットは、大麻・覚醒剤・オピオイド・コカインなど数種類を対象にするのが標準で、それ以外の合成物質は最初から検査項目に入っていないことが多い。つまり「陰性」は「何も摂取していない」ではなく「調べた範囲には入っていなかった」を意味する。

「私が着くまで置いてほしい」という頼みは通らなかった
祖母は、孫を看ていた看護師のひとりに、自分が迎えに行くまで病院にとどめておいてほしいと頼んだ。返ってきたのは、退院させなければならない、という答えだった。話し合いの末、病院が配車サービスzTripの車を手配してトモンテズをグレイハウンドのバス乗り場まで送り、祖母がセントルイス行きの乗車券を買い、あとは本人が一人で帰ってくる——という段取りが決まる。祖母が最後に言葉を交わしたのは、彼がその車に乗り込む直前だった。声は「取り乱していた」という。以後、何度かけても彼が電話に出ることはなかった。

※ グレイハウンド:米国最大手の長距離バス会社。鉄道網の薄い米国では都市間移動の基幹手段で、車を持たない人や航空券を買えない人の足になっている。

施錠された入口と、開かなかった車のドア
2月1日の午前11時53分ごろ、トモンテズはトゥルースト通り1101番地にあるグレイハウンドのバス乗り場で最後に確認された。防犯カメラには、建物に入ろうとして入れずにいる彼の姿が残っている。入口には鍵がかかっていた。彼は乗ってきた車へ戻ろうとしたが、運転手はドアを開けなかった。携帯電話は車内に置いたままだった。その端末は後にzTripの営業所で回収され、祖母が引き取っている。つまり彼は、乗るはずだったバスと、家族への連絡手段と、戻れるはずだった車の三つを、わずか数分のうちに同時に失ったことになる。

翌日、13キロ南に現れた姿
翌2月2日、トゥルースト通りの77丁目にある防犯カメラがトモンテズをとらえた。バス乗り場から同じ一本の通りをまっすぐ南へ約13キロ(8マイル)歩いた地点にあたる。ミズーリ州ハイウェイパトロールが行方不明者の情報を出したのは2月3日。3月27日に11丁目とグランド通りの付近で見かけたという情報も寄せられているが、確認は取れていない。失踪当時の服装は、勤務先のロイヤルブルーのポロシャツ、濃い緑色のスウェットパンツ、黒いハイカットのナイキ。上腕にライオンのタトゥー、前腕にも文字らしきタトゥーがある。身長185センチ、体重73キロ。

主な仮説

仮説1:本人が語ったとおり、何かを混ぜられていた

家族が取っている立場がこれである。19歳が午前3時に、訪ねた先の部屋から祖母へ電話をかけ、自分は盛られたのだと言った。その訴えをそのまま受け取る読み方だ。スレッドでは、簡易検査の項目に入らない物質なら陰性として通過してしまう、という指摘が繰り返し出た。とりわけ近年の救急外来で警戒されているのが合成カンナビノイドである。ただし、誰が何を混ぜたのかを示す物証は公表されていない。画面の外にいた二人が捜査に何を話したのかも、公開されている範囲からは分からない。

※ 合成カンナビノイド:植物片に人工の化学物質を吹き付けた製品の総称で、「スパイス」などの名前で流通する。大麻に似た効果をうたうが化学構造は別物で、強い興奮や錯乱の例が報告されている。標準的な尿検査の項目には含まれない。

仮説2:薬物ではなく、体調そのものが急に変わっていた

検査結果が正確で、実際に何も混ぜられていなかったのなら、変調の理由は別にあることになる。スレッドで最も多く挙がったのがこの線で、10代後半から20代前半は心身の不調が初めて表に出やすい年代だ、と書き込む人が何人もいた。この見方に立つと、病院で数時間おとなしく過ごせていたことにも説明がつく。短い時間なら落ち着いて見え、その後に急に戻ってしまうことがある、という指摘である。ただし、トモンテズにそうした診断や既往があったという公表情報は一つもない。あくまでスレッド上の推測であり、彼に何かの病名を当てはめる根拠はどこにも存在しない。

仮説3:判断力が戻らないまま、連絡手段と行き先を同時に失った

原因が何であれ、午前11時53分の時点で彼が置かれた状況は変わらない。バス乗り場の入口は開かず、乗ってきた車は走り去り、携帯電話は車内に残った。祖母の番号を暗記していなければ、連絡を取る方法はない。この仮説は、誰かが彼に何かをしたとは想定しない。手を差し伸べる機会が何度もあったのに一度も使われなかった結果として、19歳が一人で街から消えた、という読み方である。スレッドで最も強い反応を集めたのもこの点だった。病院、配車の運転手、閉まっていた乗り場、そして通りを歩く彼を見たはずの誰か。どこか一か所でも違っていれば、と書く人が並んだ。

仮説4:今もカンザスシティのどこかにいる

家族が現在も捜索を続けている以上、この可能性は消えていない。テコナ・サリバンはできる限り早くカンザスシティへ向かい、ごみ箱の中まで確かめ、路上生活者のキャンプを回り、市内のバスに乗り続けて孫を探した。ナッシュビルに住む親族も駆けつけて捜索に加わっている。米国では、身分証も連絡手段も持たない人が名前を告げないまま医療機関やシェルターを利用することがあり、家族がその所在をたどる仕組みは十分とは言えない。3月27日の未確認の目撃情報も、この線に沿ったものだ。一方で、真冬のミズーリで屋外にいる人が助けを求められない状態に置かれることの危うさを指摘する声もあった。どちらであっても、確かめられていないという一点は変わらない。

海外の反応

1. 謎の名無しさん
20代のころ、ひどいアレルギー反応で救急外来に運ばれた。母が2時間かけて向かっている最中なのに、病院は点滴で薬を入れたうえで帰そうとした。自分は朦朧としていて、母が着いたことすら覚えていない。もう少し置いておけないものかと思う。

2. 謎の名無しさん(>>1への返信)
真冬の深夜0時に留置場から出されたことがあるが、そこには待合スペースがあって始発まで中にいてよかった。上着もない人間を氷点下の外へ放り出さないための場所だ。留置場にできて病院にできない理由が分からない。

3. 謎の名無しさん(>>1への返信)
うちの近所の病院は逆で、麻酔や強い鎮痛剤を使った日は迎えが来ているのを確認するまで退院の書類を出さない。自力で歩いて出ることも許されず、車椅子で下まで送られる。同じ国でここまで違うのかと思う。

4. 謎の名無しさん
救急外来は法律上、来た人を診ないという選択ができない。それでいて費用を回収できるとは限らないから、病院には赤字が積み上がる。だから可能な限り早く帰す。医療を商品として扱った国の当然の結果だ。

5. 謎の名無しさん
退院の判断そのものは臨床的なもので、保険の有無で決まっているわけではない。医師や看護師がもう帰しても安全だと判断したから退院になる。財布の中身で決めているという言い方には想像が混じっている。

6. 謎の名無しさん(>>5への返信)
そこは切り分けたほうがいい。すぐ帰すか、経過観察で数時間置くか、入院させるか。この三つは請求のされ方が別になる。だから経過観察にするかどうかの判断には、医学以外の圧力が確実に混じる。

7. 謎の名無しさん
祖母のことを考えるとやりきれない。もし彼が携帯を取り戻せて、一本でも連絡が取れていたら話はまるで違ったはずだ。番号を覚えていない相手とは、端末を失った瞬間に切り離される。

8. 謎の名無しさん
誰も助けなかった、という一点に尽きる。病院は帰し、乗り場の扉は閉まっていて、携帯を取りに戻ろうとした彼に運転手はドアを開けなかった。せめて誰かに見つけてもらえる場所にいてほしい。

9. 謎の名無しさん(>>8への返信)
一度に降りかかった量が多すぎる。父親のことがあって、学費が足りず大学を離れて、家族から遠い街で働いていて、そこにあの夜が重なった。どれか一つ欠けていたら結果は違ったかもしれない。

10. 謎の名無しさん
運転手がドアを開けなかったところが引っかかる。普通でない様子を見て警戒したのか、最初から関わりたくなかっただけなのか。映像が残っているのにそこだけ分からないのがもどかしい。

11. 謎の名無しさん
病院からの送迎を請け負う運転手は、その仕事を露骨に嫌がっていることが多い。乗せる相手を最初から面倒な客だと決めてかかっている。彼が何かをしたから拒まれたとは限らないと思う。

12. 謎の名無しさん(>>11への返信)
交際相手に暴力を振るわれて救急に運ばれ、帰りにこの手の契約タクシーを使ったことがある。唇を縫って眼窩を骨折した状態で家までは数ブロック。それでも運転手はうんざりした顔を隠しもしなかった。

13. 謎の名無しさん
そもそも運転手には、その人が何で病院にいたのかは分からないはずだ。診断の中身を送迎業者に伝えていたら、それ自体が問題になる。だとすると態度の理由は思い込みしかない。

14. 謎の名無しさん(>>13への返信)
医療搬送の会社で働いていた。どの建物のどの部門へ運ぶかは分かるが、患者一人ひとりの事情までは知らされない。病院が個別の診断内容を業者に伝えたのなら、医療情報の扱いとして問題になる話だ。

15. 謎の名無しさん
車内の記録でも残っていない限り五分五分だと思う。本当に危ないほど取り乱していたのか、病院から乗せる客というだけで身構えられたのか。あの数分が最後の分かれ目だったことだけは確かだ。

16. 謎の名無しさん
読むほど分からないことが増える。画面の外にいた男女は捜査に何を話したのか。なぜ携帯を車内に残したのか。木曜の昼前にバス乗り場の扉が閉まっているのはどういうことなのか。そして彼は南へ何時間も歩いて、どこへ向かおうとしていたのか。

17. 謎の名無しさん
簡易検査に出ない物質を混ぜられていた可能性もあるし、そもそも薬とは無関係に幻覚や妄想が出ていた可能性もある。画面の外の二人が実在したのかすら、電話越しでは確かめようがない。

18. 謎の名無しさん(>>17への返信)
そこは祖母が二人の声を聞いている。少なくとも部屋に他の人間がいたのは確かだ。ただ、その二人が本当に友人だったのか、たまたま居合わせただけなのかは別の話になる。

19. 謎の名無しさん
救急外来で働いている。錯乱した状態で運ばれてくる人の検査結果が「大麻のみ陽性」になるのはかなりよくある。調べる項目が限られていることも理由だが、大麻そのものが強い症状を出すこともある。

20. 謎の名無しさん
合成カンナビノイドは、いま救急の現場でいちばん警戒されているものの一つだ。十代での使用が増えていて、大麻のつもりで手を出した結果まるで別の症状が出る。この線は上位に来ると思う。

21. 謎の名無しさん(>>20への返信)
ただ時間の問題がある。午前3時に電話があって、正午前にはバス乗り場にいた。合成カンナビノイドでもそれだけ経てば普通は落ち着く。それでも戻らなかったのなら原因は別にある気がする。

22. 謎の名無しさん
18歳から25歳あたりは、こういう変調が初めて表に出やすい年代だと聞いたことがある。もしそうなら、彼は自分の状態が分からないまま知らない街を歩いたことになる。ただ既往の話はどこにも出ていない。

23. 謎の名無しさん
彼は自分から「盛られた」と祖母に言っている。それまで何もなかった人が突然そう言い出したのなら、家族がその言葉を信じるのは当然だ。外から病名を当てはめにいく前に本人の言葉を見たい。

24. 謎の名無しさん
ミトリス・リチャードソンの件を思い出した。深夜に身柄を解放されて、車も携帯もない状態で放り出され、そのまま行方が分からなくなった。制度の切れ目に落ちる形がよく似ている。

25. 謎の名無しさん
木曜の昼前に長距離バスの乗り場が閉まっているのが腑に落ちない。午後いっぱい閉まったままだったという話まである。そこへ人を送り届けた側は、扉が開かないことを知らなかったのか。

26. 謎の名無しさん(>>25への返信)
映っているのが「鍵がかかっている」ではなく押す扉を引いていただけ、という可能性も一応ある。入口が複数あって片方しか開かない建物もある。ただ彼が中に入れなかったことに変わりはない。

27. 謎の名無しさん
細かいが、彼がいたのは一貫してミズーリ州側だ。祖母がカンザスへ向かったという書き方が広まっているけれど、カンザスシティは州境をまたいでいて、両側では街の様子がかなり違う。

28. 謎の名無しさん
携帯が祖母の手元にあるということは、彼の手元には無いということだ。今どき人の番号を暗記している人はまずいない。身分証も金も連絡先も無い状態で、家へ帰る方法が思いつかない。

29. 謎の名無しさん(>>28への返信)
叔父が薬をやめてから同じような状態になった。本人が名乗って助けを求めたときだけ居場所が分かるが、そうでない期間は見つけようがない。家族が探し続けても届かないことがある。

30. 謎の名無しさん
結局この件は、誰か一人が悪いという話にはならない。関わった全員が自分の持ち場では間違っていない。それでも19歳が一人、真昼の街から消えた。祖母がごみ箱の中まで確かめて回っている話が頭から離れない。

未解決の謎

この事件には、犯人らしき人物が一人も出てこない。誰かが彼を連れ去ったという証拠はなく、争った跡もない。それなのに、19歳が真昼のダウンタウンから消えている。順を追って並べていくと、止められたはずの場所は何度もあった。午前3時の通報は間に合っていた。救急車も来た。病院にも着いた。にもかかわらず、その数時間後には、彼は一人で歩道に立っていた。

最大の分岐は、午前11時53分からの数分間だ。乗り場の入口は開かず、乗ってきた車のドアも開かず、携帯電話だけが車の中に残った。誰かが一言かけていれば、あるいは扉が開いてさえいれば、彼はその日のうちにセントルイス行きのバスに乗っていたはずである。分かれ目がこれほどはっきりしている失踪も珍しい。

変調の理由も、まだ確定していない。本人は何かを盛られたと言い、検査は大麻以外を検出しなかった。この二つは矛盾するように見えて、実は両立しうる。簡易検査が調べる範囲は限られているからだ。一方で、薬物とは無関係の体調の急変だった可能性も消えてはいない。どちらであっても、その日の彼が普段どおりの判断を保てる状態ではなかったこと、そしてその状態のまま一人にされたことは変わらない。

テコナ・サリバンは、ごみ箱の中を確かめ、路上生活者のキャンプを訪ね、市内のバスに乗り続けて孫を探した。ナッシュビルの親族も駆けつけた。家族は、警察が本気で探しているとは思えないと語っている。トモンテズ・ハートは失踪当時19歳、身長185センチ、上腕にライオンのタトゥーがある。あの日から2年半が過ぎたが、確認された手がかりは、翌日の防犯カメラに残った姿を最後に一つも増えていない。

出典:r/UnresolvedMysteries 元スレThe Charley Project「T’Montez M. Hurt」

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