【1942年】「黒は着ない、白は希望の色だから」——スイスの氷河から75年ぶりに帰ってきた両親

【1942年】「黒は着ない、白は希望の色だから」——スイスの氷河から75年ぶりに帰ってきた両親 行方不明・失踪

1942年8月15日、土曜日の朝。スイス南西部ヴァレー州の山あいの村で、靴職人の夫と教師の妻が家を出た。行き先は山の上の放牧地で、夏のあいだ放してある家畜の世話をして一晩泊まり、翌日の日曜に戻る予定だった。家には2歳から13歳までの子どもが7人いた。二人はそれきり帰らなかった。

75年後の2017年7月、スキー場で働く男性が、縮んでいく氷河の上で男女2人の遺体を見つけた。第二次世界大戦のころの服を着ていて、そばには身分証があった。同じ月に海外掲示板Redditの r/UnresolvedMysteries に立ったスレッドには175件のコメントが集まり、「どうして75年も見つからなかったのか」「牛の世話に行くのに、なぜ氷河の上にいたのか」と議論が続いた。そしてもうひとつ、残された7人の子どもたちはどうなったのか。

事件の概要

🗓️ 失踪日:1942年8月15日(土)

🌫️ 場所:スイス・ヴァレー州サヴィエーズ村の集落シャンドランから、北の山へ。遺体はレ・ディアブルレ山塊のツァンフルロン氷河、標高約2615メートルの地点で見つかった

👤 人物:靴職人のマルスラン・デュムラン(40)と、教師の妻フランシーヌ(37)。5男2女の親

🔍 状況:氷河を越えた先の放牧地へ泊まりがけで出かけ、戻らなかった。村を挙げた捜索は2か月ほどで終わり、子どもたちは別々の家に引き取られた

🕯️ 結末:2017年7月13日、スキー場の従業員がスキーリフトの近くで2人の遺体を発見。DNA鑑定で夫妻と確認され、7月22日に地元の教会で葬儀が行われた

夫妻が暮らしていたのは、ヴァレー州の州都シオンの北にあるサヴィエーズ村の集落、シャンドランだ。時は第二次世界大戦のさなかで、中立を守ったスイスも、戦争が続くヨーロッパのただ中にあった。

アルプスの山村では、夏のあいだ牛などの家畜を標高の高い放牧地(アルパージュ※)に上げて草を食べさせる。夫妻の目的地は、ツァンフルロン氷河を越えた先にあるベルン州側の放牧地だった。スイスの通信社の記事によると、夫はその放牧地の取りまとめ役で、二人は道筋を知り尽くしていたという。

※ アルパージュ:アルプスの夏季放牧地。初夏に家畜を山へ上げ、秋に村へ下ろす移牧の習慣が今も続いている。

8月15日はカトリックの祝日、聖母被昇天の日にあたる。地元の郷土史団体の記録では、夫妻はこの朝、途中の山の礼拝堂でミサに加わってから、氷河へ向かって登っていった。当時11歳だった娘のモニクさんは、のちに「あの土曜の朝、二人が出ていくのを見た」と振り返っている。母親が夫の山行きに同行するのは、このときが初めてだった。末娘のマルスリーヌ・ユドリ=デュムランさんは「母はいつも身ごもっていて、氷河の厳しい道は登れなかった」と話している。

判明している事実

村を挙げた捜索は2か月で終わった
二人が戻らないと分かると、父親の友人だった村の神父が捜索を呼びかけ、村じゅうが手伝ったとモニクさんは語っている。だが手がかりは見つからず、捜索は2か月ほどで打ち切られた。山で急な嵐に見舞われたとも伝えられるが、目撃者はいない。氷河のクレバス※に落ちたのだとしても、それを確かめる手段は当時なかった。

※ クレバス:氷河の表面にできる深い割れ目。雪に覆われて見えないこともあり、落ちると自力で出るのは難しい。

7人の子どもは別々の家へ引き取られた
両親を失った7人は、村のあちこちの家庭に分かれて引き取られた。モニクさんは英紙の取材に「家は閉められ、何ひとつ持ち出させてもらえなかった。神父がそれぞれの預け先を手配した」「扱いは必ずしもいいものではなかった。菜園や畑、ブドウ畑で働かされた」と語っている。マルスリーヌさんはおばのもとに残れたが、「みんな同じ地域で暮らしていたのに、他人同士になってしまった」と話す。それでもきょうだいは両親を忘れなかった。息子のひとりウジェーヌは修道会に入って司祭になり、1957年にはきょうだいとともに氷河の上で両親のためのミサを挙げた。マルスリーヌさんも3度、自分で氷河に登って両親を探している。生涯をかけて両親を探し続けた息子もいたが、発見の数年前に亡くなっていた。

2017年7月、スキーリフトのそばで見つかった
2017年7月13日、レ・ディアブルレにあるスキー場「グレッシャー3000」の従業員が、ツァンフルロン氷河の上、スキーリフトの近くで2人の遺体を見つけた。標高は約2615メートル。男女が近くに並ぶように横たわり、第二次世界大戦のころの服を着ていた。身分証のほか、リュックや腕時計などの持ち物も氷の中に残っていた。グレッシャー3000のベルンハルト・チャネン代表はスイスの新聞に「クレバスに落ちて何十年もそこにとどまり、氷河が後退したことで表に出てきたのだろう」と話している。数日後、DNA鑑定で遺体はデュムラン夫妻と確認された。

「完璧な保存状態」が意味するもの
チャネン代表は「氷河の中で完璧に保存されていた」と語ったが、これは形がほぼ残り、身元の手がかりが失われていなかったという意味に近い。米ミシガン大学で地球環境科学を教えるダン・フィッシャー教授は米メディアに、体の水分が凍り、乾いた寒気の中で氷の結晶が少しずつ昇華して、組織が乾いていったと説明している。低温と乾燥で細菌の働きも抑えられ、ミイラに近い状態で残ったとみられる。

白い服で両親を見送った2人の娘
7月22日、サヴィエーズの教会で葬儀が行われ、教会は村の人々で埋まった。7人の子どものうち存命だったのは、86歳のモニクさんとマルスリーヌさんの2人だけ。2人は白い服で参列した。マルスリーヌさんは発見の直後、「葬儀には黒を着ない。白のほうがふさわしいと思う。一度も失わなかった希望を表す色だから」と話していた。夫妻は、先に亡くなっていた5人の息子たちと同じ村の墓地に葬られた。なお、マルスリーヌさんの年齢は英語圏の報道で75歳、71歳などとまちまちだったが、地元紙ル・マタンは、両親が消えたとき4歳、発見時は79歳と伝えている。郷土史団体の記録でも1938年生まれとなっている。

主な仮説

仮説1:天候の急変の中で、クレバスに転落した

当局やグレッシャー3000がもっとも有力とみている説。遺体が見つかったのは氷河の上で、二人は近くに並んでいた。腕時計などの持ち物も残っており、事件を疑う報道は見当たらない。嵐に巻き込まれたと伝える地元の記録もあり、視界の悪い中で雪に隠れた割れ目を踏み抜いたのなら、道を知り尽くした二人でも避けられなかったかもしれない。ただ、目撃者はいない。二人が同時に落ちたのか、片方を助けようとしてもう片方も落ちたのかは分からない。

仮説2:「牛の乳しぼり」ではなく、泊まりがけの山越えだった

英語圏の最初の報道は「牧草地へ牛の乳しぼりに行った」と伝えたため、Redditでは「なぜ乳しぼりで氷河の上に?」という疑問が次々に出た。ニューヨーク・タイムズは地元関係者の話として、二人はベルン州の山小屋へ向かう途中だったらしく、乳しぼりの話は家族の言い伝えだと報じている。ただ、スイスの報道を突き合わせると、二つの話は食い違っていない。目的地はベルン州側の放牧地で、家畜の世話をして一晩泊まり、翌日帰る予定だった。放牧地が氷河の向こうにあっただけで、子どもたちの「牛のところへ行った」という記憶も、「山を越えてベルン州へ」という説明も、同じ一日を別の側から見たものと考えられる。

仮説3:遺体は氷の奥に閉じ込められ、少しずつ表に出てきた

なぜ75年も見つからなかったのか。クレバスの底に落ちたのなら、遺体はすぐに雪と氷に埋もれ、捜索隊の目の届かない深さに閉じ込められたことになる。氷河の表面が溶けて低くなるにつれ、中に閉じ込められたものは表に近づいてくる。ツァンフルロン氷河は1960年以降におよそ500メートル後退したとされ、氷が薄くなったことで二人がようやく姿を現したと考えられる。ノルウェー科学技術大学の考古学者マーティン・キャラナン准教授は、この氷河が比較的安定していたことが、遺体の傷みが少なかった理由のひとつだろうとみている。

仮説4:身分証は「戦時下の習慣」か「州をまたぐ旅支度」か

コメント欄で意外に議論になったのが身分証だ。「乳しぼりに身分証は要らないだろう」という疑問に対し、戦時中のヨーロッパでは身分証を持ち歩くのが普通だったのではという見方と、州境を越えて泊まりがけで出かけるなら持っていて当然という見方が出た。どちらが理由だったのかを示す資料は見当たらない。ただ、この身分証があったからこそ、発見の直後から「1942年に消えた夫婦ではないか」と見当がつき、DNA鑑定での確認につながった。

海外の反応

1. 謎の名無しさん
本当にすごい発見だ。両親が消えたときまだ小さな子どもだった娘が、75年たってようやく葬儀を出せるなんて。何があったのか分かって本当によかった。ただ、きょうだいが一緒に育てなかったのは、あまりにも悲しい。

2. 謎の名無しさん
「みんな同じ地域に住んでいたのに、他人同士になった」って一文がいちばんこたえた。自分は8人きょうだいの一番上だから、きょうだいがすぐ近くにいて頼れない人生なんて、想像するだけでつらい。

3. 謎の名無しさん
末娘が今75歳ってことは、両親がいなくなったときは1歳にもなってなかったはずだよね。胸が痛い。それでも一生あきらめずに両親を探し続けたのは、読んでいて温かい気持ちになる。

4. 謎の名無しさん(>>3への返信)
記事に、母親はいつも身ごもっていたから、それまで父親の山行きについて行ったことがなかったってあった。だから末っ子はせいぜい生後数か月だったんじゃないかな。山に登れるくらい体が戻って、次の子はまだっていう時期。

5. 謎の名無しさん(>>3への返信)
スイスの地元紙ル・マタンの記事だと、マルスリーヌさんは当時4歳で、発見のときは79歳だったらしい。一番下は2歳の弟だったそうだ。英語の記事で年齢が食い違って伝わったみたいだね。

6. 謎の名無しさん
遺体の状態がいいなら、子どもたちのほうが親よりずっと「年上」になってるってことだよね。考えれば考えるほど不思議な気分になる。

7. 謎の名無しさん(>>6への返信)
それ、頭がくらくらするな。両親は永遠に40歳と37歳のままで、娘はその倍近い年齢になってる。映画『インターステラー』で、若いままの父親が年老いた娘と再会する場面を思い出した。

8. 謎の名無しさん
道を知り尽くした二人が、そろってクレバスに落ちるものなのかなとは思う。片方が落ちて、助けようとしたもう片方も…ということなのかもしれない。どちらにしても、見ていた人は誰もいないんだよな。

9. 謎の名無しさん
遺体の状態について、もう少し詳しく書いてほしかった。あれだけ残るには、ずっと氷点下じゃないと無理なはずだ。なのに行き先は牛のいる牧草地だろ? 草が生える場所と、ずっと凍ってる場所が同じ山にあるってどういうこと?

10. 謎の名無しさん(>>9への返信)
うまく説明できないんだけど、ヴァレー州では氷河のすぐ隣に、パンツ一丁で飛び込めるくらいの小さな緑の湖があったりする。そのすぐそばは、落ちたら出てこられない場所だらけ。しばらく住んでたけど、あそこの山は現実離れしてるよ。

11. 謎の名無しさん
報道に写真が出てるけど、「完璧な保存状態」って言葉から想像するような姿ではないよ。詳しくは書かないけど、見る人はそれなりに覚悟したほうがいい。

12. 謎の名無しさん(>>11への返信)
こういう場合の「保存状態がいい」は、形がほぼ残っていて、顔立ちや服が見分けられるって意味なんだよ。ガラスの棺で眠る白雪姫みたいなのを想像しちゃだめ。それでも普通の土の中で75年たつより、はるかにましだ。氷の中でも変化は止まらない。まさに氷河並みのスピードで進むだけ。

13. 謎の名無しさん
不謹慎かもしれないけど、写真に写ってた靴が気になって見入ってしまった。そしたら旦那さんは靴職人だったって書いてあって、なんだか納得した。自分と奥さんの山靴くらい、しっかり作ってたんだろうな。

14. 謎の名無しさん
本当の謎は、家から牛小屋までのちょっとした道のりに、命を落とすような危険がある農場ってことだろ…。それとも牛をアルプスのてっぺんで飼ってたのか? 図で説明してほしい。

15. 謎の名無しさん
きょうだいが他人同士になってしまったのが本当に悲しい。二人が落ちたことで、小さな家族がまるごと壊れてしまった。牛のところへ行くのに、どれだけ登ったんだろう。けっこう遠くまで行ってるよね?

16. 謎の名無しさん
上で「図がほしい」って言ってた人へ。細かいところは自信ないけど、あのあたりでは夏のあいだ牛を山のてっぺん近くで過ごさせるのが普通なんだ。秋になると牛を花で飾って村まで下ろしてくるお祭りがあって、人口250人くらいの村を、山から下りてきた牛の大群が駆け抜けていくのを見たことがある。

17. 謎の名無しさん(>>15への返信)
ニューヨーク・タイムズには、二人はヴァレー州からベルン州の山小屋へ向かう途中だったらしい、という関係者の話が載ってた。「乳しぼりに行った」は家族の言い伝えなんだって。小さな子どもには「牛のところへ行った」のほうが分かりやすいから、そのまま家族の物語になったのかも。

18. 謎の名無しさん(>>17への返信)
でも、当時11歳だった娘のモニクさんは「二人は山の放牧地で一晩泊まって、日曜に帰ってくるはずだった」と話してる。その放牧地が氷河を越えたベルン州側にあったなら、牛の世話と山越えは矛盾しないんじゃないかな。

19. 謎の名無しさん
「母はいつも身ごもっていて」ってところ、打ち間違いかと思って二度見した。いつもって、そんなことある?

20. 謎の名無しさん(>>19への返信)
子どもが7人いたんだから、たぶん間を空けずに次々生まれてる。少なくとも牛の世話で山に上がる季節には、毎回おなかが大きかったってことだと思う。避妊の手段がほとんどなかった時代だしね。

21. 謎の名無しさん
見つかったとき身分証を持ってたっていうのが気になる。牛の乳しぼりに行くのに、なんでわざわざ身分証なんか持っていったんだろう。

22. 謎の名無しさん(>>21への返信)
当時はヨーロッパの多くの国で、身分証を持ち歩くのが義務だったはず。今のパスポートに近いものだった。スイスは中立国だったとはいえ戦争のまっただ中だし、よその国の人間と間違われないように持ち歩いてたんじゃないかな。

23. 謎の名無しさん(>>21への返信)
牛に「どちらさまですか?」って言われたときのためだろ。……ごめん、真面目な話の途中なのは分かってる。

24. 謎の名無しさん
「しばらくして、子どもたちは引き離され、別々の家に預けられた」ってところが本当にこたえた。誰が、どの子を親戚のもとに残して、どの子をよその家にやるか決めたんだろう。

25. 謎の名無しさん(>>24への返信)
スイスには、貧しい家や親のいない子どもが農家に預けられて、ただ同然の働き手にされたひどい歴史があるんだよ。「ヴェルディングキンダー※」で調べると出てくる。この一家の子がそうだったかは分からないけど、時代は重なってる。

※ ヴェルディングキンダー:「契約児童」と訳される。貧困や親の不在などを理由に子どもを農家などへ預け、労働力として扱った制度。こうした強制的な措置は1981年まで続き、スイス連邦政府は2013年に公式に謝罪、2016年には被害者への補償金を定めた法律ができた。デュムラン家の子どもたちがこの制度の対象だったとする報道は見当たらない。

26. 謎の名無しさん(>>25への返信)
娘のモニクさんが、預け先では畑やブドウ畑で働かされたってイギリスの新聞に話してた。11歳の子が、家を閉められて、下のきょうだいがばらばらにされていくのを全部見てたんだよな。

27. 謎の名無しさん
イタリアのアルプスで、第一次世界大戦の兵士の遺体が見つかったって記事を思い出した。あれも氷河が溶けて出てきたんだよね。山の氷の中には、まだどれだけの人が眠ってるんだろう。

28. 謎の名無しさん
「温暖化も悪いことばかりじゃない」って冗談をほかのスレでも見かけたけど、笑えなかった。遺体が出てくるのは、それだけ氷が減ってるってことだから。家族にとっては救いでも、山にとっては悪い知らせだよ。

29. 謎の名無しさん
司祭になった息子さんが、きょうだいと氷河の上でミサを挙げた話がつらい。みんなで探しても見つけてあげられなかった場所から、75年たって向こうから帰ってきてくれたんだね。

30. 謎の名無しさん
「葬儀には黒じゃなく白を着る。一度も失わなかった希望の色だから」って言葉に、全部持っていかれた。75年待ち続けた人にしか言えない言葉だと思う。

未解決の謎

夫妻の身元は確かめられ、何が起きたのかもおおよそ分かった。二人はベルン州側の放牧地を目指して氷河を越える途中、天候の急変の中でクレバスに落ち、75年のあいだ氷に閉じ込められていたとみられる。それでも、最後の瞬間に何があったのかは誰にも分からない。先に落ちたのはどちらだったのか。氷河のどのあたりで足元が消えたのか。目撃者のいない山の上の出来事は、氷河が返してくれた遺体からも、そこまでは読み取れない。

もうひとつ残るのは、子どもたちの75年だ。村を挙げた捜索が2か月で終わると、7人はそれぞれ別の家へ移り、同じ地域に住みながら「他人同士」になった。両親が見つかったとき、7人のうち生きていたのは2人だけだった。畑やブドウ畑で働かされたというモニクさんの言葉の先に、どんな日々があったのか。報道で語られたのは、そのごく一部にすぎない。

氷河が行方不明者を返す出来事は、その後も続いている。1970年にマッターホルン北壁を目指して消息を絶った日本人登山者2人の遺骨は、2014年に氷河の末端近くで見つかり、翌2015年にDNA鑑定で身元が確かめられた。2023年7月には、1986年に行方不明になったドイツ人登山者の遺体がツェルマットのテオドゥール氷河で見つかり、2026年8月には、1992年にヴァイスミース周辺で消えたベルギー人登山者2人の身元が確認されたと報じられた。ヴァレー州警察は2015年の時点で、1920年以降に山などで行方不明になった約270人のリストを持っていた。

ツァンフルロン氷河そのものも、2022年の夏には隣の氷河とのあいだにある峠の氷がほぼ消え、少なくともローマ時代から氷の下にあった地面が姿を現したと伝えられた。このときチャネン代表は「2000年以上、誰もここに足を踏み入れていない」と語っている。夫妻を75年のあいだ隠し、そして返した氷は、いまも薄くなり続けている。白い服で両親を見送った娘たちの希望がかなったのは、氷が失われたからだった。アルプスのどこかで、まだ家族を待たせている人たちが見つかる日が来るとすれば、それもまた氷が消えていく日なのかもしれない。

出典:r/UnresolvedMysteries 元スレ / The Guardian(2017年7月18日) / Le Matin、swissinfo.ch、RTS、The Local、CBS News、Live Science、New Zealand Herald(Daily Mail配信)、NBC News ほか

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