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「消えたのは英国に一つしかない腕時計だけ」帰宅した娘が見た、争った跡のない殺人現場とは?

「消えたのは英国に一つしかない腕時計だけ」帰宅した娘が見た、争った跡のない殺人現場とは? 未解決事件

1994年9月26日、月曜日の午後4時15分。イングランド・リンカンシャー州グランサムの閑静な住宅街で、学校から帰った14歳の娘が2階の浴室で母親を発見した。母ジュリー・ペイシー(38歳)は絞殺されていた。ところが家の中は普段どおり整然としたままで、争った形跡はどこにもない。消えていたのは、英国に一つしかないパリ土産の腕時計だけ。現場周辺では「青いオーバーオールに真っ赤な頬の男」が繰り返し目撃され、2015年にはほぼ完全な犯人のDNAまで採取された——それでも、犯人には今日まで名前がない。

事件の概要

🗓️ 発生日:1994年9月26日(月)午後2時過ぎ〜4時15分の間

🌫️ 場所:イングランド・リンカンシャー州グランサム、ロングクリフ通りの自宅

👤 被害者:ジュリー・ペイシー(当時38歳)——保育園スタッフ、二児の母

🔍 状況:帰宅して身支度をしていた最中に襲われ、浴室で絞殺。争った形跡なし、凶器は持ち去られ未発見

🕯️ 発見/結末:同日午後4時15分、下校した娘ヘレン(14)が発見。犯人は今も特定されていない

ペイシー家は、どこにでもある幸せな家族だった。夫アンドリュー(39歳)は自営業の配管工。妻ジュリーとは幼なじみで、結婚して18年になる。娘ヘレン14歳、息子マシュー11歳。夫妻はともにグランサム生まれのグランサム育ちで、親族の多くも近くに住んでいた。社交的で友人が多く、手入れの行き届いた庭が並ぶ裕福な住宅街ロングクリフ通りの、寝室4つの一軒家に暮らしていた。

ジュリーはトレント通りの保育園でパートとして働いていた。子供たちが学校から帰る時間には必ず家にいられる働き方を選び、平日はほぼ毎日、仕事に出る近所の母親に代わってその家の娘を放課後に預かっていた——ただし、月曜日だけを除いて。事件は、その月曜日に起きた。

判明している事実

争った形跡のない現場
ジュリーは浴室のドアの向こうに倒れていた。性的暴行を受けたうえ、電気コードのようなもので絞殺されたとみられるが、首の索状痕を除けば殴打の痕も抵抗の痕もない。長く手入れされた爪は1本も傷ついておらず、上半身の衣服にも乱れはなかった。家の中は普段どおり片付いたままで、物色された形跡もない。凶器は犯人が持ち去ったとみられ、今も発見されていない。

最後の日常の痕跡
当日のジュリーは午前10時から午後2時頃まで保育園で働き、そのまま帰宅した。ターコイズ色の仕事用エプロンはいつもどおり寝室のドアの裏に掛けられ、コーヒーを淹れ、チョコバーを食べた形跡が残っていた(包み紙は台所の棚にあった同じ製品と一致)。ベッドの上には化粧品と除光液、そしてハンドバッグ。化粧を直すか落とすかしている、まさにその途中で犯人が現れたとみられる。

消えた「英国に一つ」の腕時計
現場から失われていたのは、2ヶ月前のパリ旅行で購入した高級腕時計(リュック・デロッシュ製)ただ一つ。英国内に同じものは1本も存在しないとされる、まさに一点物だった。

「青いオーバーオールの男」
事件当日の午後3時10分、自宅の約100ヤード(約90メートル)手前の路上で、タクシーに乗り込もうとしていたメア・トーマスさんが目撃した。タクシーの後ろから男が飛び出し、通りかかった車が急ブレーキ——運転していたのはジュリーで、彼女は詫びるように手を振って自宅の私道へ入っていった。男はジュリー宅の方向から歩いてきていたが、この一件の後、来た道を引き返している。がっしりした体格、40代半ば、青いオーバーオールにチェックシャツ、そして異様に目立つ真っ赤な頬。さらに殺害3日前の金曜午後には、同じ特徴の男がペイシー家の廊下まで上がり込んでいた。2階で掃除機をかけていたジュリーが、預かっている近所の娘だと思って「入って」と声をかけたところ、見知らぬ男が立っていたのだ。男は別の通りへの道を尋ねて立ち去った。この人物は今も特定されていない。

犯人のDNAは採取済み
2015年7月、DNA解析技術の進歩により、現場に残された証拠からほぼ完全な犯人のDNAプロファイルの抽出に成功した。しかし、600万件を超える英国の国家DNAデータベースに、一致する人物は存在しなかった。

主な仮説

仮説1:「オーバーオール男」ストーカー説

男は事件の4日前から事件翌日まで、現場周辺で繰り返し目撃されている。金曜には家の中まで入り込み、間取りとジュリー本人を「確認」した可能性がある。そして犯行は、ジュリーが近所の子供を預からない唯一の曜日——彼女が確実に一人になる月曜日に起きた。生活パターンを把握したうえでの計画的犯行という見方で、スレッドでも最有力の説。

仮説2:謎のBMWと「車の売買」関係者説

ジュリーは自分の愛車アウディとは別に、出所不明のBMWを運転する姿を複数回目撃されていた。一度は、アウディが停まっている自宅私道にBMWで乗り入れるところまで見られている。買い替えを検討していて売り主が家に出入りしていたとすれば、怪しまれずに家へ上がれる人物像と重なる。1994年当時の英国では、情報誌や貼り紙による中古車の個人売買がごく普通だった。ただし、このBMWの持ち主は今日まで名乗り出ていない。

仮説3:連続犯説——シャロン・ハーパー事件との関連

わずか2ヶ月前の1994年7月、同じグランサムでパブ勤務のシャロン・ハーパーさんが仕事帰りに襲われ、絞殺されている。この事件も未解決のままだ。2001年、連続殺人の可能性がある事件群を洗い出す警察の全国作戦「オペレーション・エニグマ」で両事件の関連が検討されたが、正式に結びつけられたことは一度もない。偶然の一致とする見方も根強い。

仮説4:前科のない「一回きり」の流し犯説

犯人のDNAが国家データベースに存在しないという事実は、犯人が事件後、少なくとも英国内でDNAを登録されるような有罪判決を受けていないことを意味する。一度だけ犯行に及び、そのまま日常に溶けて消えた——この種の犯人は、家系DNA検索の使えない英国では特定が極めて難しいとされる。

海外の反応

1. 謎の名無しさん
この事件でいちばん奇妙なのは、2015年にクライムウォッチの再現VTRが再放送されたとき、「容疑者役を演じた俳優」本人を犯人だと本気で通報する視聴者が続出したこと。再現ドラマだぞ?意味が分からない。

※ クライムウォッチ:BBCの犯罪情報番組。実際の未解決事件を再現ドラマで紹介し、視聴者から情報提供を募る形式で、数多くの事件解決に貢献した。

2. 謎の名無しさん(>>1への返信)
再現だと分かって見てるはずなのに、なんで「あの俳優だ!」になるんだ…。まあ理屈の上では、売れない俳優が食いつなぐために現場仕事をしてる可能性もゼロじゃないけど、さすがに無理筋だろう。

3. 謎の名無しさん(>>1への返信)
これが笑い話じゃ済まなかったらしい。警察は再放送の前に俳優本人へ「また流れますよ」と連絡を取ろうとして失敗してる。で、放送後に通報が殺到して、間接的とはいえ殺人の疑いがかけられた以上、事情を聴かざるを得なくなった。ほとんど前代未聞の事態だよ。

4. 謎の名無しさん
クライムウォッチ絡みだと、別の事件では本物の殺人犯が再現VTRにエキストラとして出演して、被害者役の俳優と普通に会話してたケースが実際にある。数年後、DNA技術の進歩で御用になった。この番組の周りでは、現実の方がフィクションより奇妙だ。

5. 謎の名無しさん
こんなに恐ろしい事件を今まで知らなかったなんて。典型的な「一回やって消えるタイプの殺人犯」だと思う。この手の犯人は遺伝系図捜査でもなければまず捕まらないのに、英国ではそれが認められてないんだよな。

※ 遺伝系図捜査:犯人のDNAを民間の家系調査データベースと照合し、遠い親戚を手がかりに候補者を絞り込む捜査手法。米国では2018年の「黄金州の殺人鬼」逮捕で一躍注目されたが、英国では導入されていない。

6. 謎の名無しさん
英国でも家系DNAデータベースが使えたらと思わずにいられない。恩恵を受けられるはずの未解決事件、身元不明遺体、行方不明者は山ほどいる。使わない理由も理解はしてるけど、それでももどかしいよ。

7. 謎の名無しさん(>>6への返信)
効果は過大評価だと思うけどね。英国じゃ家庭用DNAキットで検査して結果をネットに上げる文化がアメリカほど根付いてない。みんな自分のルーツをだいたい知ってるから、そもそも調べる動機が薄いんだ。

8. 謎の名無しさん(>>6への返信)
でも英国の国家DNAデータベースには600万件以上、成人のおよそ9人に1人が登録されてる。近親者の類似DNAを探す「家族間検索」は技術的に可能なのに、どの事件でやるかの選定過程は完全非公開。この事件で試されたのかどうかすら、外からは分からない。

9. 謎の名無しさん
一番ありそうなのは、犯人がどこかで彼女を見かけて執着し、後をつけて自宅を特定、数日かけて生活パターンを監視した、というシナリオだと思う。金曜に「道を尋ねてきた男」は、下見だったんだよ。

10. 謎の名無しさん(>>9への返信)
ストーカー説は状況とよく合う。男は事件の4日前から翌日まで現場周辺で目撃されてるんだから。1994年は情報の回りが遅かったとはいえ、事件の翌日にまだ現場近くをうろついていて捕まらなかったのは、相当に運のいい男だ。

11. 謎の名無しさん(>>9への返信)
警察が葬儀と墓を監視してたことを願うよ。この手の犯人は自分の「成果」を眺めに現れるタイプに見える。再現VTRを見る限り、目撃されることをまるで恐れてない。車に轢かれかけても平然と歩き続けるような無頓着さだ。

12. 謎の名無しさん
もし犯人がオーバーオール男じゃなかったとしたら、それはそれで偶然が過ぎる。3日前に家の廊下まで上がり込んできた男と、体格も年齢も真っ赤な頬まで、特徴が全部一致してるんだ。それにしても、お母さんを見つけたのが14歳の娘さんだったというのが、何よりつらい。

13. 謎の名無しさん
1994年11月の再現VTRを見てきた。放送は殺人からわずか5週間後で、この番組としては異例の早さだ。警察がかなり早い段階で「顔見知りではなく流しの犯行」と踏んでいた証拠だと思う。

14. 謎の名無しさん(>>13への返信)
そのVTRで一番引っかかったのがBMWの件だ。ジュリーは時々、出所の分からないBMWを運転してるのを目撃されてる。彼女の車はアウディなのに。一度なんか、アウディが停まってる自宅私道にBMWで乗り入れるところまで見られてる。この車の説明が、30年経ってもつかないままなんだ。

15. 謎の名無しさん
グランサムは人口4万ほどの町だよ。あれだけ特徴的な風貌の男を、当時なぜ特定できなかったのか不思議でならない。保育園の関係者という線は?あのBMWを買おうとしていた線は?どこを切っても奇妙な事件だ。

16. 謎の名無しさん
忘れちゃいけないのは、これがグランサムでわずか数ヶ月のうちに起きた2件目の絞殺事件だということ。1994年7月にはシャロン・ハーパーという女性が、パブでの仕事帰りに襲われて絞殺されてる。そっちも未解決のままだ。関連の噂は昔からあるけど、警察が公式に結びつけたことは一度もないはず。

17. 謎の名無しさん(>>16への返信)
シャロン・ハーパー事件のスレを見てきたら、遺体発見現場の近くにBMWが停まっていたと書かれてた。無関係かもしれない。でも、こうも重なると気になる偶然だ。

18. 謎の名無しさん(>>16への返信)
2001年の「オペレーション・エニグマ」——連続殺人の可能性がある事件群を洗い出す警察の全国作戦——で2件の関連が検討されたことはあるよ。ただ正式にリンクされたことはないし、単に時期と場所が近かっただけという可能性も残る。

19. 謎の名無しさん
正直なところ、仮説を組み立てるには材料が足りなすぎる。目撃証言は30年前のもので、凶器は持ち去られてる。この事件はDNAでしか解決しないと思う。

20. 謎の名無しさん
そのDNAがもう手元にあるのが、この事件のいちばんもどかしいところなんだよ。2015年にほぼ完全なプロファイルが取れてるのに、データベースの誰とも一致しない。つまり犯人は、あれ以来一度もDNAを採られるような形で罪を犯していないか——もうこの世にいないかだ。

21. 謎の名無しさん
公開されている写真を見る限り、ジュリーさんは人目を引く女性だったと思う。街で一度すれ違っただけの人間の記憶にも残るタイプ。ストーカー説と重ねると、犯人との接点は「たまたま視界に入った」——それだけだった可能性がある。だとしたら、従来の捜査で浮かびようがない。

22. 謎の名無しさん
あえて逆張りさせてくれ。オーバーオール男はただの日雇い労働者か訪問営業で、たまたま同じ時期にあの界隈を回っていただけかもしれない。真犯人は誰にも目撃されずに出入りした別の人物——だからこそ30年以上も捕まっていないんじゃないか?

23. 謎の名無しさん(>>22への返信)
それだと金曜のエピソードの説明がつかない。道を尋ねるだけなら玄関先で済むのに、男は呼ばれてもいないのに廊下まで入り込んでいた。あれは家の中と彼女を「確認」していたとしか思えないんだ。

24. 謎の名無しさん
2026年の今なら、この犯行はまず成立しなかっただろうな。ああいう裕福な住宅街は、今やスマートドアベルだらけだ。真っ赤な頬の男が私道に踏み込んだ瞬間、4Kで録画されて翌朝には特定されてる。1994年という時代そのものが、犯人を守ったんだ。

25. 謎の名無しさん
腕時計だけを持ち去ったのがずっと引っかかってる。物盗りなら他にも金目のものはあったはずだ。あれは戦利品だよ。この手の犯人が持ち帰る「記念品」ってやつだ。今もどこかの引き出しの奥にあの時計が眠っていると思うと、ぞっとする。

26. 謎の名無しさん(>>25への返信)
英国に1本しかない時計だというのが皮肉だよな。質屋やオークションに出した瞬間、警察に直結する。だから犯人は永遠に売れない。手放せば捕まり、持っていれば動かぬ証拠。ある意味、自分で自分に呪いをかけたようなものだ。

27. 謎の名無しさん
BMWの件は、当時の英国の事情を知ると見え方が変わる。中古車は「Loot」みたいな売買情報誌や、車の窓の貼り紙で個人間取引するのが普通だった時代だ。彼女が買い替えを検討していて試乗させてもらっていたとしたら?近所の誰もその「売り主」を知らなかったのは、町の外の人間だったからかもしれない。

28. 謎の名無しさん(>>27への返信)
その線が正しいなら、売り主は警察に名乗り出て「自分は事件と無関係だ」と言うだけでよかったはずだ。30年以上経った今もBMWの持ち主が特定されていないという事実そのものが、この事件の中で一番静かに不気味な部分だと思う。

29. 謎の名無しさん
ジュリーが近所の子を預かるのは「月曜以外の毎日」だった。そして事件は月曜に起きた。彼女が確実に一人になる、唯一の曜日だ。偶然にしては出来すぎている。数日の見張りどころか、もっと長く生活を観察していた人間の犯行だと考えると、背筋が冷える。

30. 謎の名無しさん
発見したとき14歳だった娘さんは、もう40代半ばになる。母親が亡くなった年齢を、とっくに超えたわけだ。犯人のDNAは名前のないまま30年以上保管され続けている。データベースが一件ヒットすれば終わる話なのに、その一件だけが来ない。それがこの事件の一番残酷なところだと思う。

未解決の謎

この事件の不気味さは、「何も分かっていない」ことではなく、「これだけ分かっているのに解けない」ことにある。犯人らしき男の姿は複数の住民に目撃され、その人相は再現ドラマになるほど詳細に記録され、2015年にはほぼ完全なDNAプロファイルまで採取された。それでも、犯人には今日まで名前がない。

青いオーバーオールと真っ赤な頬の男は誰だったのか。ジュリーが乗っていた出所不明のBMWはどこへ消えたのか。2ヶ月前に同じ町で起きたシャロン・ハーパー事件と、本当に無関係なのか。そして、英国に1本しかないはずのリュック・デロッシュの腕時計は、今どこにあるのか。

DNAがデータベースと一致しないという事実は、犯人が事件後、少なくとも英国では一度も捕まっていないことを意味する。つまり犯人は今も、どこかの町でごく普通の顔をして生きているか——あるいはすでに、答えを持ったまま墓の下にいる。

事件から30年余り。娘が母を見つけたあの月曜日の午後は、まだ終わっていない。あの一点物の腕時計がどこかの引き出しから見つかる日、この長い沈黙はようやく破られるのかもしれない。

出典:r/UnresolvedMysteries 元スレ