2008年カナダ「なんだか気味が悪い」と漏らした内見の日、会った男女はいまも誰か分からない

2008年カナダ「なんだか気味が悪い」と漏らした内見の日、会った男女はいまも誰か分からない 未解決事件

2008年2月の土曜日の夕方、カナダ西岸の静かな住宅街で、24歳の不動産業者リンジー・ブジアクは「100万ドルの家を探している」という夫婦を売り物件の空き家に案内した。約束の時間に家の前で男女と会う彼女の姿を、近所の人が見ている。それから間もなく、彼女は2階の寝室で刺されて亡くなっているのが見つかり、男女は姿を消していた。内見※の予約に使われた電話は偽名で登録されたプリペイド携帯で、「以前のお客さんから紹介された」という話も作り話だった。18年がたったいまも男女の正体は分からず、母親は動画で「誰が、なぜ」を知りたいと訴えた。

※ 内見:北米では、不動産業者が売り物件の鍵を預かり、予約した買い手を一人で案内することが珍しくない。空き家であれば、業者と客だけで家の中に入ることになる。

事件の概要

🗓️ 発生日:2008年2月2日(土)午後5時半過ぎ

🌫️ 場所:カナダ・ブリティッシュコロンビア州サーニッチ(州都ヴィクトリア近郊)ゴードンヘッド地区の空き家

👤 被害者:リンジー・ブジアク(24歳・不動産業者)

🔍 状況:「100万ドルの家を探している」という男女の客を売り物件に案内した直後、2階の寝室で刺されて亡くなった。客を名乗った男女は現場から姿を消した

🕯️ 現状:2026年9月時点でも男女の身元は分かっておらず、逮捕者も出ていない

リンジーは地元の不動産会社に所属する若い不動産業者だった。警察は彼女を「人気者で思いやりがあり、成功しようという意欲にあふれていた」と紹介している。2008年1月下旬、その彼女の携帯に1本の電話がかかってきた。相手は強いスペイン語系のなまりのある女性で、夫婦でヴィクトリアに転勤してきたばかりだという。探しているのは100万カナダドル(当時のレートで1億円ほど)クラスの家で、以前の客からリンジーを紹介されたと話した。北米の不動産業者は歩合で働く人が多く、これほどの物件の取引は若手にとって大きな仕事になる。

内見は2月2日土曜の午後5時半、サーニッチの袋小路に面した空き家で行われることになった。事件後、2010年には家族と地元の不動産団体が10万ドル、2012年には父親が50万ドルの懸賞金を掲げたが、事件は解決していない。捜査を担うのは地元のサーニッチ警察※で、父親はいまも毎年の命日に、正義を求めて街を歩き続けている。

※ サーニッチ警察:カナダでは多くの地域を連邦警察(RCMP)が受け持つが、サーニッチのように独自の警察を持つ自治体もある。この事件でもRCMPが捜査を支援している。

判明している事実

彼女にしか電話しなかった偽名の携帯
予約の電話に使われたのはプリペイド式の携帯で、「パウロ・ロドリゲス」という偽名で登録されていた。報道によると、この携帯は本土のバンクーバーで入手され、事件の前日にフェリー※で島へ渡ったことが基地局の記録から分かっている。連絡を取った相手はリンジーだけで、事件の直後に使われなくなった。

※ フェリー:ヴィクトリアのあるバンクーバー島は本土と橋でつながっておらず、本土との行き来はBCフェリーズのフェリーか飛行機になる。

実在しなかった「紹介者」
電話の女性は「以前のお客さんから紹介された」と話していたが、リンジーが心当たりのある客に確かめても、誰も知らなかった。のちに開示された捜査資料によると、彼女自身も「話がうますぎる」と感じていたとされ、当日も職場で「なんだか気味が悪い」と話していたという。

目撃された男女
午後5時半ごろ、家の前でリンジーと会う男女を近所の人が見ていた。男は身長180センチほどの白人で暗い色の髪、丈の長い上着姿。女は30代半ばから40代半ばくらいとみられ、短い金髪で、赤と黒の柄の目立つワンピースを着ていた。警察は似顔絵を公開し、2人が彼女と一緒に家へ入ったことも認めているが、身元はいまも分からない。

外で待っていた2人が発見した
内見が始まって間もなく、彼女の知人ら2人が家の前に来て、外で待っていた。彼女がなかなか出てこないため家に入り、2階の寝室で倒れている彼女を見つけて通報した。男女は家の裏手から逃げたとみられている。待っていた2人について、警察は早い段階で事件への関与を否定している。

再捜査と、18年目の母の訴え
2021年、警察は新たな捜査チームを立ち上げ、FBIの協力も得て、現場の証拠品やデジタルの記録を最新のDNA分析や家系図の技術で調べ直していると発表した。2025年11月には、担当の刑事が異動になると知った母エヴリンがYouTubeに動画を投稿し、情報提供を呼びかけた。警察は「捜査は継続中で、異動は通常の人事」と説明し、2026年2月の命日のころには新たに2人の捜査員が付いたと報じられている。

主な仮説

仮説1:最初から彼女を狙った計画殺人説

偽名のプリペイド携帯、実在しない紹介、100万ドルの家という魅力的な話。彼女を空き家に誘い出すための手順は周到で、警察も計画的に彼女を狙った犯行との見方を示している。本土で入手した携帯がフェリーで島に持ち込まれ、事件後すぐに使われなくなった流れも、報酬を受けて動いたプロの存在をうかがわせる。一方で、男女は近所の人に顔を見られることを気にした様子がなく、女は目立つ柄のワンピースで現れている。プロにしては無防備すぎる、という反論も根強い。

仮説2:人違い・誤解による口封じ説

事件の数週間前、隣のアルバータ州カルガリーで大規模なコカインの摘発があった。彼女がその摘発にかかわる情報提供者だと誤解され、報復として狙われたのではないか、という見立てだ。電話の女性に強いスペイン語系のなまりがあったことも、この説と結びつけて語られてきた。ただし、彼女がこの摘発にかかわっていた証拠はなく、警察も彼女自身が犯罪にかかわっていた証拠はないと説明している。捜査の過程でこの線も調べられたと伝えられるが、裏付けは出ていない。

仮説3:個人的な動機を持つ誰かが背後にいる説

「以前のお客さんからの紹介」という作り話は、彼女の仕事ぶりや人間関係をある程度知っていなければ思いつきにくい。犯行の激しさも、仕事として請け負った殺しにしては個人的な感情を感じさせる、という指摘がある。ただ、ネット上ではこの説から身近な人物を名指しする憶測が広がったものの、警察は疑いを向けられた人たちについて容疑者ではないと明言しており、裏付けとなる証拠も示されていない。地元メディアは、ネットに出回る話の多くが事実と食い違っているとする検証記事を出している。

仮説4:不動産業者という立場そのものが狙われた説

空き家で初対面の客と2人きりになる内見は、不動産業者にとって危険と隣り合わせの場面でもある。業者を狙った犯行の一つではないか、とする見方もある。しかし、偽名の携帯は彼女に連絡するためだけに使われ、紹介話まで用意されていた。誰でもよかったのではなく、最初から彼女を名指しで呼び出している点で、この説は弱いとみる人が多い。

海外の反応

1. 謎の名無しさん
自分はいまでもこう思ってる。警察は実行犯も、それを頼んだ人間も分かってる。足りないのは決定打、つまり関わった誰かが口を割ることだけなんだよ。

2. 謎の名無しさん(>>1への返信)
ありうると思う。警察はプリペイド携帯の線からある人物までたどり着いた、って話もあるけど、そこから先の情報がほとんど表に出てこないんだよな。

3. 謎の名無しさん
え、犯人の見当はついてるの? だったら、なんでDNAも状況証拠も出てこないんだろう。どう見ても通りすがりの犯行じゃないのに。

4. 謎の名無しさん(>>3への返信)
細かい話だけど、法律用語だとDNAも実は「状況証拠(間接証拠)」の側に入るんだよ。言葉から受ける印象と逆だから、ほんとに分かりにくい。

5. 謎の名無しさん
地元民だけど、ブジアクの事件とダナヒー君の失踪事件※は、いまもこの街の人の頭から離れない。どっちかの話を聞かない週はほとんどない。自分が生きてきた中で、ヴィクトリアでいちばん謎が深くて、いちばんむごい事件だと思う。

※ マイケル・ダナヒー失踪事件:1991年3月、ヴィクトリアの小学校の遊び場から4歳の男の子が姿を消した事件。カナダでも最大規模の子どもの行方不明捜査とされ、35年がたったいまも見つかっていない。

6. 謎の名無しさん(>>5への返信)
2008年、どこにいた? 事件が2つ、それにこのスレ。全部に顔を出してる共通点はあんただけだ。ちょっと署まで来てもらおうか。

7. 謎の名無しさん
リンジーとは小学校が同じだった。大人になってからこんな形で名前を見ることになるなんて思わなかったし、いまでもこの事件のことはよく考える。

8. 謎の名無しさん
これって、家の外で知り合いが待ってたのに起きた事件だっけ? 前に読んだ覚えがあるんだけど、細かいところの記憶があいまいで。

9. 謎の名無しさん(>>8への返信)
そう。外で2人が待ってて、なかなか出てこないから家に入って、2階で彼女を見つけて通報してる。男女は裏手から逃げたとみられてる。待ってた2人については警察が早いうちに関与を否定してるのに、ネットではいまだに犯人扱いする書き込みがあって本当に気の毒だ。

10. 謎の名無しさん
不思議なのは、あの男女が家の前で顔を隠すそぶりもなく彼女と会ってること。防犯カメラがないって、どうして分かったんだろう。2008年とはいえ、普通は気にするはずだよ。

11. 謎の名無しさん(>>10への返信)
2008年のヴィクトリアに防犯カメラなんてほとんどなかったよ。いまだって大して増えてない。住宅街の袋小路ならなおさらだ。

12. 謎の名無しさん
近所の人が、約束の時間に男女が家の前にいたのを見てる。気になるのは、あの2人が自分で手を下したのか、それとも彼女を誘い出す役だっただけなのか。そこすらはっきりしてない。時系列も物証も、疑問だらけの事件だよ。

13. 謎の名無しさん(>>12への返信)
目撃者は1人じゃないし、電話も予約の1回きりじゃなくて、何度も彼女にかかってきてる。警察も男女2人が彼女と一緒に家に入ったことは認めてる。少なくとも、現場にいたのはあの2人で間違いない。

14. 謎の名無しさん
犯人はかなり組織立ってて、下準備もしてた。予約にはプリペイド携帯、名前も紹介も嘘。たぶん島の外から来たんだと思う。彼女が見つかったころには、もうフェリー乗り場へ向かう途中だったんじゃないか。

15. 謎の名無しさん
何か月も前にプリペイド携帯を用意して、彼女に連絡するためだけに番号を使い、誘い出して、終わったら回線ごと捨てる。素人の犯行じゃない。プロのやり方そのものだよ。

16. 謎の名無しさん(>>15への返信)
ただ、プロの殺し屋が赤と黒の柄の目立つワンピースで、近所の人に顔を見られながら玄関先に立つかな。準備はあれだけ周到なのに、そこだけやけに無防備なのがずっと引っかかってる。

17. 謎の名無しさん
事件の数週間前に、カルガリーで大規模なコカインの摘発があった。彼女がその情報提供者だと誤解されて狙われた、って説はいまも根強い。電話の女にスペイン語系のなまりがあったって話も、よくこの説と結びつけて語られてる。

18. 謎の名無しさん
組織の口封じとは思えない。わざわざ実在しない紹介までこしらえて、彼女を名指しで呼び出してるんだよ。誰かが彼女個人に向けた何かを抱えていた、そういう事件に見える。

19. 謎の名無しさん
仕事でIGG※をやってる元地元民として言わせてほしい。検査に回せるDNAさえ残っていれば、この事件は解決できると思う。本当に、それさえあればと思う。

※ IGG(遺伝系図学的捜査):現場に残ったDNAを、一般の人が登録した家系図・DNAのデータベースと照らし合わせ、遠い親戚から身元をたどっていく捜査手法。米国の「黄金州の殺人鬼」事件の解決で広く知られるようになった。

20. 謎の名無しさん
2021年に警察が、FBIの協力も得て、現場の証拠品やデジタルの記録を新しい技術で調べ直してるって発表してたよね。DNA分析や家系図の技術が進んだから、って。あれから5年たつのに何も表に出てこないのがつらい。

21. 謎の名無しさん
自分のトゥルークライム系チャンネルのために、リンジーのお父さんに取材して大量にメモを取った。でも話が複雑に入り組みすぎて、結局このネタは断念したんだ。そんなことをしたのは後にも先にもこの1件だけ。お父さんは何でも話してくれたけど、解決につながる道がどこにも見えなかった。

22. 謎の名無しさん(>>21への返信)
取材で食べてる人が投げ出すって、それだけでこの事件がどれだけ異様か分かるな。普通はどんな事件でも、何かしら筋を立てて1本にまとめるものだろうに。

23. 謎の名無しさん
昔ポッドキャストで聞いたときは、手がかりゼロの完全な謎だと思ってた。でもこのスレを読むと、怪しい線はあるのに証明できないだけ、って空気なんだな。ずいぶん印象が違う。

24. 謎の名無しさん(>>23への返信)
地元メディアのCapital Dailyがやってるポッドキャスト『Murder on the Island』がいちばん詳しいと思う。封印されていた捜査資料を、裁判所に申し立てて一部開示させた媒体だから。ネットの噂と食い違う話もかなり出てくるよ。

25. 謎の名無しさん
お母さんの動画を見た。2月2日が来ればまた1年、答えのないまま、誰がなぜやったのかも分からないまま、と話してた。担当の刑事が異動になると聞かされたのが、動画を出したきっかけだったらしい。

26. 謎の名無しさん(>>25への返信)
警察は「捜査は継続中で、異動は通常の人事の一環」って説明してる。命日のころには新しく2人の捜査員が付いたとも報じられた。ただ家族からすれば、担当が替わるたびに振り出しに戻るような気がするだろうな。

27. 謎の名無しさん
子どもを殺されて、犯人がいまもどこかで普通に暮らしてると思ったら、誰だって少しおかしくなる。お父さんが毎年命日に街を歩いて声を上げ続けてるのは、事件を風化させないためなんだと思う。

28. 謎の名無しさん
北米で不動産の仕事をしてる。この事件を知ってから、初めての客と空き家で会うときは、必ず同僚に住所と時間を伝えて、終わったら連絡を入れるようにしてる。うちの事務所では、新人研修でもこの事件の名前が出るよ。

29. 謎の名無しさん
アイオワのモデルハウスで2011年に撃たれた不動産業者の事件も、15年近くたった今年になって逮捕まで行った。あっちは手口も事情も全然違うけど、時間がたってから急に動く事件は本当にある。

30. 謎の名無しさん
正直、公式に解決する日は来ないかもしれないと思ってる。それでも、ご両親が元気なうちに、せめて「誰が」「なぜ」だけでも分かってほしい。

未解決の謎

この事件の犯人は、ある意味で最初から姿を見せている。近所の人が顔を見て、警察は似顔絵を出し、女の服装まで細かく伝えられた。それでも18年間、2人の身元は分からない。紹介の話は作り話で、携帯は偽名で登録され、事件のあとは使われなくなった。たどれるはずの線が、どれも途中で切れている。準備の周到さと、顔を隠さない大胆さ。この食い違いが、事件をいっそう分かりにくくしている。

動機もはっきりしない。プロの犯行説、人違いによる口封じ説、個人的な動機を持つ誰かが背後にいる説。どれにも決め手はなく、ネット上では根拠のないまま身近な人を犯人扱いする書き込みが広がってきた。警察は疑いを向けられた人たちについて容疑者ではないと明言しており、地元メディアもネットの噂の多くが事実と食い違っていると指摘している。憶測が膨らむほど、事件の輪郭はかえってぼやけていく。

それでも、事件はまだ閉じられていない。2021年には最新のDNA分析や家系図の技術を使った再鑑定が始まり、2026年には新たな捜査員も加わった。アイオワの事件のように、15年近くたってから突然動く例もある。母親の「誰が、なぜ」という問いに答えが出る日が来るのか。いま鍵を握っているのは、あの日の男女を知る誰かの証言なのかもしれない。

出典:r/UnsolvedMysteries 元スレ / 参考報道:Global News(2025年11月)、Saanich News(2026年1〜2月)、Capital Daily、CBC News、サーニッチ警察の発表(2021年1月)

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