RSSヘッドライン

【1989年】「帰らなかったら捜してくれ」——深夜のパブで仕事に誘われた一家4人が消えた夜

【1989年】「帰らなかったら捜してくれ」——深夜のパブで仕事に誘われた一家4人が消えた夜 行方不明・失踪

1989年8月、カナダ・ブリティッシュコロンビア州の町プリンスジョージで、若い夫婦と幼い息子2人の一家4人が、ある晩を境に忽然と姿を消した。父親が深夜のパブで見知らぬ男から持ちかけられたのは、「家族全員で来ればいい」といううますぎる仕事の話。男のピックアップトラックに乗り込んだ一家を、それきり誰も見ていない。

※ ブリティッシュコロンビア州:カナダ最西部の州。内陸北部は広大な森林地帯で、町と町の間に人の住まない原野が何百キロも続く。

残されたのは、父親が母親に言い残した「帰らなかったら捜してくれ」という電話の言葉と、7年後に警察へかかってきた不気味な匿名電話。36年経った今も4人の行方はまったく分かっていない、ジャック一家失踪事件を取り上げる。

事件の概要

🗓️ 発生日:1989年8月1日深夜〜2日未明

🌫️ 場所:カナダ・ブリティッシュコロンビア州プリンスジョージ

👤 被害者:ロナルド・ジャック(26)、妻ドリーン(26)、長男ラッセル(9)、次男ライアン(4)

🔍 状況:父ロナルドがパブで見知らぬ男から「伐採キャンプの仕事」を持ちかけられ、未明に男のピックアップトラックで一家4人が出発、そのまま消息を絶つ

🕯️ 発見/結末:36年後の現在も4人とも未発見。男の正体も不明のまま

ロナルド(通称ロニー)・ジャックとドリーン・ジャックは共に26歳。ネチャコ湖周辺に暮らす先住民、チェスラッタ・キャリアー・ネーションの出身だった。ドリーンは幼少期にレジデンシャルスクールへの入学を経験し、その後に通ったカトリック寄宿学校でロニーと出会っている。2人の息子に恵まれ、一時は穏やかに暮らしていたが、1980年代後半にロニーが腰の負傷で製材所の職を失うと生活は一変。仕事を求めて移り住んだプリンスジョージで、一家は咳止め薬を買う金にも困るほどの貧困に陥り、ロニーは母親に「相手も額も言えない借金がある」と漏らしていたという。

※ レジデンシャルスクール:カナダ政府と教会が先住民の子どもを家族から引き離して収容した同化教育施設。虐待の温床となり、現在は重大な人権侵害として国が公式に謝罪している。

そんな父親の前に現れたのが、パブで声をかけてきた見知らぬ大男だった。なお、現場近くを走る国道16号は「ハイウェイ・オブ・ティアーズ」として知られる区間だが、ジャック一家の事件は公式の関連捜査リストには含まれていない。

※ ハイウェイ・オブ・ティアーズ:ブリティッシュコロンビア州の国道16号の一部区間の通称。1970年代以降、沿線で多数の先住民女性が失踪・殺害され、複数の連続殺人犯の関与が指摘されている。

判明している事実

深夜のパブで持ちかけられた「うますぎる仕事」
1989年8月1日夜、ロニーは自宅から4ブロック先のパブ「ファースト・リットル」で、見知らぬ男から伐採キャンプの仕事を持ちかけられた。期間は2週間ほど、妻ドリーンの仕事もあり、子ども2人の託児まで用意されているという話だった。一家が車を持っていないと知ると、男は自分のピックアップトラックで送ると申し出た。危険な僻地作業である伐採キャンプに家族や託児所が存在すること自体、林業の実態からはありえないとされる。

「帰らなかったら捜してほしい」——最後の電話
午後11時16分にパブを出た2人はジャック家へ向かい、未明、ロニーは兄に子どもたちを預かってほしいと電話したが断られた。続いてかけた母メイベルへの電話の最後に、ロニーは「もし帰らなかったら捜してくれ」と言い残している。ドリーンの姉妹ロリーンは、一家が荷物をトラックに積み込む姿を目撃した。これが一家の最後の目撃となった。

容疑者は身長2m近い赤毛のヒゲの大男
男は30代後半の白人で、身長約183〜198cm、体重90〜125kgの大柄な体格。赤みがかった髪に豊かなヒゲをたくわえ、赤いチェックのワークシャツと青いナイロンジャケット、つま先に革の飾りのついたワークブーツを身につけていた。似顔絵も公開されているが、36年間正体は分かっていない。

7年後の匿名電話「一家は牧場の南端に埋まっている」
1996年1月28日午前8時33分、バンダーフーフのRCMP分署に匿名電話が入った。声の主は「ジャック一家は◯◯牧場の南端に埋まっている」とだけ告げて切った。発信元はストーニークリークという小さな集落の民家と特定され、通話時にハウスパーティーが開かれていたとみられるが、参加者は今も特定できていない。音声はブリティッシュコロンビア大学で解析されたが、牧場の場所も突き止められていない。

※ RCMP:王立カナダ騎馬警察。カナダの国家警察で、地方の治安維持も担う。

誤発表による捜査の空白と、空振りに終わった地中レーダー捜索
RCMPは1989年9月7日に「一家は発見された」と誤って発表し、捜査は一時打ち切られた。2018年には電話の主に名乗り出るよう呼びかけが行われ、2019年8月にはサイクズ・ファーストネーションの土地で地中レーダー捜索が実施されたが、何も発見されなかった。

主な仮説

仮説1:偽の求人で誘い出した計画的犯行説

最も支持されている仮説。「妻の仕事も託児もある伐採キャンプ」という実態からありえない好条件、車を持たない一家を自分のトラックに乗せる手口、深夜の出発——すべてが、困窮した一家を狙って仕組まれた罠だったという見方だ。複数の目撃者がいる状況で実行した大胆さから、犯人は場慣れした常習犯だった可能性も指摘されている。

仮説2:母子が標的だった説

男が妻子の同行に妙にこだわった点から、最初から狙いはドリーンと息子たちで、ロニーは邪魔者として排除されたのではないかという説。一家全員を連れ去った理由の説明にはなるが、裏付ける証拠は何もない。

仮説3:借金トラブル説

ロニーが「相手も額も言えない借金がある」と漏らしていたことから、取り立て絡みの犯行とする説。ただし取り立てで一家全員を消すのは手口として不自然で、掲示板でも「借金は深夜の危険な決断を後押しした要因にすぎない」という見方が優勢だ。

仮説4:事故説

キャンプへ向かう夜道で、トラックごと湖や川に転落したという説。数十年後に水中から車両が見つかった実例は各地にあるが、運転していた男について行方不明者届が出た形跡がない点、そして7年後の匿名電話と噛み合わない点が弱点となる。

海外の反応

1. 謎の名無しさん
これまで追いかけてきた中でも指折りに不気味な事件。最初はピクトン兄弟の仕業かと疑ったけど、手口がまるで違うんだよな。

2. 謎の名無しさん(>>1への返信)
ピクトン兄弟の名前は毎回挙がるけど、住んでいたのはプリンスジョージから車で9時間も南の町だし、目撃された男は身長183〜198cmの大男で体格も合わない。似顔絵の雰囲気が似てるだけで、つながる証拠はゼロだよ。

3. 謎の名無しさん
一家4人まるごと消えるって普通じゃない。借金の取り立てなら本人を痛めつけて警告すれば済む話で、家族全員をさらう理由がない。

4. 謎の名無しさん(>>3への返信)
借金は目くらましだと思う。意味があるとすれば、「深夜1時半に見知らぬ男のトラックへ家族を乗せる」なんて危険な決断を後押しした、ってことくらいじゃないかな。

5. 謎の名無しさん
「奥さんの仕事もある、子どもの託児所もある」って、伐採キャンプにそんなものあるわけがない。林業を知ってる人間なら一発で分かる釣り餌だよ。

6. 謎の名無しさん(>>5への返信)
スレ主も書いてたね。伐採は危険な仕事でキャンプは超僻地、家族連れなんて聞いたことがないって。地元民が「ありえない」と断言する条件が、よりによって全部そろってるのが逆に怖い。

7. 謎の名無しさん
深夜に見知らぬ男のトラックへ家族全員で乗り込むなんて、どれだけ追い詰められていたんだろうな…。

8. 謎の名無しさん(>>7への返信)
咳止め薬を盗まなきゃいけないほどの極貧だったんだ。世代を超えた貧困とトラウマの話で、立て直しを助けてくれる裕福な実家があるわけでもない。「うますぎる話」を疑う余裕すら残っていなかったんだと思う。

9. 謎の名無しさん
一番ゾッとするのは、ロニーが母親への電話の最後に「帰らなかったら捜してくれ」と言い残していること。本人もどこかで嫌な予感がしてたんじゃないか。

10. 謎の名無しさん(>>9への返信)
そこなんだよ。「子連れで来ていい」と言われてたのに、夜中に兄へ電話して子どもの預け先を探してる。頭のどこかで警報が鳴ってたとしか思えない。

11. 謎の名無しさん
7年後の匿名電話が怖すぎる。朝8時33分、「ジャック一家は◯◯牧場の南端に埋まっている」とだけ言って即切り。音声は今もネットで聴ける。

12. 謎の名無しさん(>>11への返信)
しかも発信元は小さな集落の民家まで特定されてるのに、当時開かれていたらしいハウスパーティーの参加者が誰一人特定できていない。あの部屋にいた誰かは、確実に何かを知ってるはずなんだ。

13. 謎の名無しさん
目撃証言も似顔絵もあるのに36年間正体不明って。身長2m近い赤毛のヒゲの大男なんて、そうそう埋もれる風貌じゃないだろうに。

14. 謎の名無しさん
車を持っていない家族を狙ったのが肝だと思う。自分のトラックに乗せてしまえば、行き先も出発時刻も全部こっちの思いどおりだ。

15. 謎の名無しさん(>>14への返信)
それがこの事件で一番ぞっとするところ。もし一家に車があったら、男は偽の住所だけ渡して消えてたんじゃないか。「足がない家族」だから選ばれたんだよ。

16. 謎の名無しさん
アラスカの田舎の漁師町に住んでるけど、バーでの立ち話から仕事が決まるのは今でも普通にある世界だよ。ただ、僻地のキャンプに「妻の仕事も託児所もある」は明らかに出来すぎ。それに腰を痛めて手当を受けていた人に、チェーンソーを振り回す仕事を持ちかけるまともな会社はない。

17. 謎の名無しさん
本文には「カトリックの寄宿学校」とあるけど、ドリーンが最初に通ったのは実質レジデンシャルスクールだよね。この背景は事件を理解する上で外せないと思う。

18. 謎の名無しさん(>>17への返信)
そう。カナダの先住民コミュニティが背負わされてきた歴史を知らないと、この一家がなぜここまで社会の網からこぼれ落ちていたのか、全体像が見えてこないんだ。

19. 謎の名無しさん
あえて事故説を推してみる。夜道でトラックごと湖か川に転落した可能性。何十年も経ってから水中で車が見つかる例は実際にあるし、あの辺りは水場だらけだ。

20. 謎の名無しさん(>>19への返信)
その説の最大の弱点は運転していた男だよ。事故なら男も一緒に消えてるはずなのに、あれだけ似顔絵が出回っても「うちの知り合いも同じ頃に消えた」という話が一件も出てこない。

21. 謎の名無しさん
ハイウェイ・オブ・ティアーズと絡めて語られがちだけど、実は公式の捜査リストには入っていないんだよね。イメージだけで結びつけるのは危ういと思う。

22. 謎の名無しさん
BC州に長く住んでる者だけど、「あの道路=一人の連続殺人鬼」というイメージは実態と違う。孤立した土地、貧困、警察の無関心。いくつもの要因が重なって、捕食者にとって都合のいい狩場ができあがってしまっていたんだ。

23. 謎の名無しさん
犯人はかなり場慣れしていたはず。一家が方々に電話をかけて、身内に見送られているのを知りながら実行してる。目撃者だらけの状況で4人を連れ去るなんて、初犯にできる芸当じゃない。

24. 謎の名無しさん(>>23への返信)
同感。あの夜が最初の犯行だったとは思えないし、もし本当に殺人なら、前にも後にも同じことをやっている可能性が高い。

25. 謎の名無しさん
警察が1989年9月に「一家は発見された」と誤発表して捜査を一時打ち切ってたの、ひどすぎないか。初動の数週間でどれだけの手がかりが失われたんだろう。

26. 謎の名無しさん(>>25への返信)
遺族が捜査の遅さに抗議したら「騒ぐなら捜査をやめる」と言われたという話まである。先住民の失踪が軽く扱われてきた構図そのものだよ。

27. 謎の名無しさん
人身売買説を唱える人もいるけど、正直こじつけだと思ってる。ただこの事件に関しては「なぜ全員連れて行ったのか」という一点が、どうしても喉に刺さったままなんだよな。

28. 謎の名無しさん(>>27への返信)
分かる。母子が目的で父親は邪魔だったと考えれば一応筋は通る。考えたくもない筋書きだけど、一家まるごと消えた説明としては捨てきれない。

29. 謎の名無しさん
一家の親族を知ってる者だけど、本当に、本当に悲しい事件だよ。地元では「息子のどちらかがマニトバでホームレスになっているのを見た」という噂もある。信じたい気持ちはあるけどね…。

30. 謎の名無しさん
2019年の地中レーダー捜索も空振りに終わった。北部BCの原野は想像を絶する広さで、正確な座標でも出てこない限り見つからないのかもしれない。それでも、1996年に電話をかけたあの人がまだ生きているなら、今からでも名乗り出てほしい。36年待っている家族がいるんだ。

未解決の謎

この事件の不気味さは、手がかりが「なさすぎる」ことに尽きる。一家4人と正体不明の男、計5人が深夜のトラックで出発したにもかかわらず、車両も遺留品も、36年間ただの一つも発見されていない。初動で「発見された」という誤発表により捜査が打ち切られた空白期間が、決定的な痕跡を失わせた可能性も否定できない。

最大の謎は、やはり1996年の匿名電話だ。「ジャック一家は牧場の南端に埋まっている」——いたずら電話だった可能性もあるが、特定された発信元の民家、ハウスパーティー、割り出せない参加者と、状況はあまりに具体的だ。電話の主が本当に何かを知っていたのなら、真相を知る人間は今もどこかで生きているかもしれない。2018年の呼びかけに、応答はなかった。

そして、パブで声をかけてきた赤毛の大男は誰だったのか。似顔絵が公開され、これほど特徴的な風貌でありながら、有力な特定情報は出ていない。仕事の話が最初から罠だったのか、それとも本当に不運な事故だったのか——それすら確定できないまま、ラッセルとライアン、2人の幼い兄弟を含む一家の行方は、ブリティッシュコロンビアの広大な原野のどこかに眠っている。情報提供の窓口は、今も開かれたままだ。

出典:r/UnresolvedMysteries 元スレ