「もし私たちに何かあったら、殺されたってこと」新婚の2人が友人に送った冗談は本当になった

「もし私たちに何かあったら、殺されたってこと」新婚の2人が友人に送った冗談は本当になった 未解決事件

「もし私たちに何かあったら、殺されたってことだからね」。2021年8月、米ユタ州モアブ近郊の山でキャンプ暮らしをしていた新婚の女性2人は、友人たちにそんな冗談まじりのメッセージを送っていた。キャンプ地のそばに気味の悪い男がうろついていて、場所を移すつもりだと話していた矢先、2人は帰らなかった。

カイレン・シュルテさん(24)とクリスタル・ターナーさん(38)。数日後、2人はキャンプ地の近くの小川で遺体となって見つかった。地元の保安官事務所は1年4か月後の2022年12月、ある男の単独犯行と結論づけて捜査を終えたと報じられている。ただしその男は、事件の翌月に自ら命を絶っており、一度も起訴されていない。

事件の概要

🗓️ 発生日:2021年8月14日(午前中)

🌫️ 場所:米ユタ州グランド郡、モアブ近郊のラサール山地のキャンプ地

👤 被害者:カイレン・シュルテさん(24)、クリスタル・ターナーさん(38)。同年4月に結婚した夫婦

🔍 状況:8月13日夜にモアブの酒場で目撃されたのを最後に連絡が途絶え、翌日から職場にも現れなかった

🕯️ 発見/結末:8月18日、キャンプ地近くの小川で2人の遺体を発見。2022年12月、保安官事務所は事件の翌月に死亡した男の犯行と結論づけ、捜査を終えた

カイレンさんはモンタナ州の出身だ。つらい交際から立ち直ろうとしていた2019年、父のショーン=ポールさんに誘われてモアブに移り住んだ。のちに本人は、この引っ越しに命を救われたと話していたという。2015年には、15歳だった弟のマッキーさんを、友人による誤射で亡くしている。一家は撃った友人を責めず、父親は葬儀でその少年を抱きしめたと報じられた。

クリスタルさんとは、2019年に父娘でハイキングをしていたときに出会った。14歳の年の差があり、背丈もまるで違ったが、2人はアウトドア好きという共通点で意気投合した。2021年4月20日、クリスタルさんの地元アーカンソー州のツリーハウスで結婚式を挙げた。夏にはバンを家にした「バンライフ」※を送りながら、モアブ近郊の山でキャンプをしていた。カイレンさんはモアブの協同組合の店で働き、クリスタルさんは町のマクドナルドに勤めていた。父親は「片方は花と蝶が好きで、もう片方はハーレーとミディアムレアのステーキが好きだった」と、正反対の2人を懐かしんでいる。

※ バンライフ:キャンピングカーやバンを住まいにして、各地を移動しながら暮らすライフスタイル。米国では2010年代からSNSを通じて広まった。

判明している事実

最後の夜と「気味の悪い男」
2人が最後に目撃されたのは、8月13日の午後9時半ごろ、モアブの酒場「ウッディーズ・タバーン」だった。防犯カメラには、友人と笑いながら話す2人の様子が残っていた。このときカイレンさんは友人たちに、キャンプ地の近くに気味の悪い男がいて、つきまとわれていると話していた。おばも「キャンプ地を引き払って移るつもりだと言っていた。その男がまだ気味悪かったから」と証言している。

発見までの5日間
翌14日、2人はそろって仕事を無断で休んだ。8月18日、モンタナに戻っていた父親から頼まれた地元の知人女性が周辺を探して回り、小川でカイレンさんを見つけた。クリスタルさんもすぐ近くで見つかった。2人とも複数の銃弾を受けていた。キャンプ地に残っていたのは2人の車のうち1台だけで、飼っていたウサギは無事だった。なくなっていたのは携帯電話1台だけとされる。

銃声を拾った録音
2022年3月、私立探偵が「現場近くで銃声と悲鳴を録音した音声を警察が持っている」と明かした。警察は音声の存在と銃声が入っていることを認めた(悲鳴については認めなかった)。のちの発表では、銃声が記録されたのは8月14日の午前11時48分で、その後に1台の小型車が山を下っていく様子も防犯カメラに映っていたと報じられた。

早い段階で外された男性
遺体の発見前後、警察は挙動の不審だった男性から事情を聴いた。男性の寝泊まりする場所からは血のように見える染みの付いた毛布や上着が見つかったが、鑑定の結果、事件とは無関係と分かった。男性は事件への関与を否定し、容疑の対象から外された。

保安官事務所の結論
2022年5月、グランド郡保安官事務所は初めて容疑者を特定したと発表した。クリスタルさんの勤め先の元同僚で、車で寝泊まりしていた男だった。男は事件のあと州を離れ、2021年9月24日にアイオワ州のモーテルで自殺していた。男と交際していた人物が、生前の男から「ユタで女性2人を殺した」と打ち明けられていたと名乗り出て、捜査側しか知らない細部を語ったという。12月29日、保安官事務所は、男が2019年に購入していた9ミリ拳銃と珍しい種類の弾薬、録音と映像の記録などから、男の犯行に間違いないとして捜査を終えた。2人が話していた「気味の悪い男」もこの男だったと結論づけたと報じられている。

主な仮説

以下は、容疑者が発表される前、元スレが立った2022年4月の時点で語られていた説だ。結果的に、最も有力とされていた説が当局の結論に近かった。

仮説1:「気味の悪い男」の犯行

2人が何度も口にしていた男が犯人だという説。2人は本気で身の危険を感じ、キャンプ地を移す直前だった。早い段階で事情を聴かれた男性がその人物なのかははっきりせず、「別の男がまだ見つかっていないのでは」という見方が強かった。当局の最終的な結論は、この「別の男」の側だった。

仮説2:ガビー・ペティト事件※とのつながり

2人が最後に目撃される前日の8月12日、同じモアブで、ガビー・ペティトさんと恋人がもめているところを通報される騒ぎがあった。2人がその場に居合わせたという話もあり、ネット上では同じ犯人を疑う声が広がった。しかし捜査当局は、通信記録などからペティトさんと恋人の関与を早い段階で否定している。

※ ガビー・ペティト事件:2021年夏、バンで米国を旅していた女性ガビー・ペティトさんが行方不明になり、のちに遺体で見つかった事件。同行していた恋人が犯人とされ、本人も遺体で見つかった。SNSで大きく取り上げられ、全米の注目を集めた。

仮説3:同性カップルを狙った憎悪犯罪

2人は同性の夫婦であることを隠しておらず、SNSにも夫婦の写真を載せていた。偏見を持つ見知らぬ人物に目を付けられたのではないかという説だ。警察も、最初に事情を聴いた男性に同性愛者への考えを尋ねており、可能性を検討していたとされる。のちに当局は、容疑者の携帯電話から差別的な書き込みや怒りを抑えられない傾向がうかがえたと説明したが、動機として示したのは別の理由だった。

仮説4:金品や薬物をめぐるトラブル

携帯電話が1台だけなくなっていたこと、バンの中から大麻の吸引具などが見つかったことから、強盗や薬物がらみの線も取り沙汰された。ただ、ほかの持ち物は手つかずで、2人が深刻な犯罪に関わっていた形跡も無かった。

海外の反応

1. 謎の名無しさん
詳しいまとめをありがとう。最初から追ってたけど、カイレンの生い立ちまでここまで調べてあるのは初めて見た。クリスタルのほうの背景はあまり出てこないね。やっぱり2人が話してた「気味の悪い男」が一番怪しいと思う。

2. 謎の名無しさん(>>1への返信)
同じことを考えてた。クリスタルの訃報には子どもが3人いると書いてあって、追悼の書き込みには、亡くなる前に2人で息子さんの卒業式に出ていたとあった。誰からも好かれていたみたい。写真の2人は本当に幸せそうで、早く犯人が捕まってほしい。

3. 謎の名無しさん(>>1への返信)
あの週、自分もユタにいた。モアブには行ってないけど、この時期はキャンプ客でごった返す人気の場所なんだよ。ペティトの件と時期が重なったのも、それほど珍しい偶然じゃない。むしろ犯人は地元の人間じゃない可能性が高いと思う。

4. 謎の名無しさん
保安官事務所が最初に「住民への危険は無い」と発表したのが本当に引っかかる。犯人も動機も分かってないのに、どうしてそう言い切れるんだ。観光地だから騒ぎを大きくしたくなかったんじゃないかと勘ぐってしまう。

5. 謎の名無しさん(>>4への返信)
同じことを思った。犯人が誰かも分からないうちに「危険は無い」と言えるのは、犯人を知っているか、観光客を逃がしたくないかのどちらかだよ。キャンプに来る人は、そういう情報こそ知りたいのに。

6. 謎の名無しさん
「何かあったら殺されたってこと」という冗談、自分も友達に送ったことがある。運転中にしつこく後をつけてくる車がいて、ナンバーを撮って「私が消えたらこれが手がかり」って。冗談の形でしか言えないけど、本気で怖いときほどそうなるんだよね。

7. 謎の名無しさん
『暴力を知らせる直感』っていう本に、「ブラックジョークは、あとで恥をかかずに本気の不安を伝える手段になる」という一節がある。2人のメッセージはまさにそれだと思う。冗談に聞こえる警告ほど聞き流しちゃいけない。

8. 謎の名無しさん(>>7への返信)
その本は自分も読んだ。頭では言葉にできなくても、体が先に危険を察してることがあるって話だよね。2人は「逃げろ」と感じていたのに、間に合わなかった。読み返すたびにやりきれない。

9. 謎の名無しさん
カイレンの弟が誤射で亡くなった件と結びつける人もいるけど、さすがに無理があると思う。父親は撃った少年を葬儀で抱きしめて「自分を責めすぎるな」とまで伝えた人だよ。家族ぐるみで恨みを抱えていたようには見えない。

10. 謎の名無しさん(>>9への返信)
ネットを探すと、双方の家族から多少とげのある発言も出てはいる。父親は「正体の分からない相手を撃つのは事故とは言えない」と書いていた。ただ、それがこんな残酷な事件につながるほどのこじれだったとは思えない。

11. 謎の名無しさん
ペティトの事件と同じ時期に同じ町にいたなんて知らなかった。関係は無いと思うけど、奇妙な巡り合わせだね。ペティトの件ばかりが報道されて、こっちの2人はほとんど扱われなかったのも気になる。

12. 謎の名無しさん
ネットの探偵たちが、何とかしてペティトの恋人をこの事件にねじ込もうとするのには本当にうんざりする。あれは恋人間の暴力の末の事件で、性質がまるで違う。同じ町にいただけで「彼が2人もやった」にはならないよ。

13. 謎の名無しさん
車の話がややこしいね。2人はバンとSUVとハーレーを持っていて、現場にあったのはSUVだけ。バンは町のマクドナルドの駐車場に停めっぱなしだった。つまりバンは家で、山へはSUVで通っていたってことか。

14. 謎の名無しさん(>>13への返信)
そう、バンは家、SUVは普段の足、ハーレーは遠出用だったみたい。2人は星の下で寝るのが好きで、バンより野営を選ぶことが多かった。気味の悪い男がいるから荷物をまとめに戻ったところを、待ち伏せされたんじゃないかと思う。

15. 謎の名無しさん
捜索令状にバンが「犯罪に使われた」とあるのが気になってた。2人が何か悪いことをしていたのかと思ったけど、たぶん犯人がバンに触れた可能性があるから中を調べる、という意味の広い書き方なんだろうね。

16. 謎の名無しさん
なくなったのは携帯電話1台だけなんだよね。どちらかが犯人の写真を撮っていて、それを見られたから持ち去られたんじゃないか。助けを呼ぼうとしていた可能性もある。

17. 謎の名無しさん(>>16への返信)
携帯が1台しか盗られてないなら、強盗の線はかなり薄いと思う。安い携帯1台のために2人も撃つ強盗はまずいない。犯人は、自分につながる何かがその携帯に入っていると思ったのかもしれない。

18. 謎の名無しさん
高校時代にカイレンと知り合いだった。こんなことになっていたなんて全然知らなかった。本当に悲しい。ご家族のことを思うと言葉が出ない。

19. 謎の名無しさん(>>18への返信)
このスレで知ったのなら本当につらいと思う。ここを読む限り、カイレンは素敵な人だったんだね。自分はネットの通りすがりにすぎないけど、2人のために真相が明らかになってほしいと心から思ってる。

20. 謎の名無しさん
同時期にあの辺りでキャンプしていた人たちの体験談が、当時いくつか出ていた。誰もいない展望スポットで妙な男にじっと見られて、怖くなって逃げたという夫婦の話もあった。やっぱり2人が話していた男がいちばん怪しいと思う。もっと早くキャンプ地を移していればと思わずにいられない。

21. 謎の名無しさん
自分も女性で、ひとりでよくキャンプに行く。アウトドアの人はたいてい親切だけど、テントを張っていると妙な男に絡まれることは本当に多い。半日つきまとわれたこともある。2人は心の不安定な誰かに目を付けられて、引っ越すと知られたのが引き金になったんじゃないかと思う。

22. 謎の名無しさん
同性の夫婦だったこと、つきまとわれていたこと、何も盗られていないこと。そろえて見ると、2人であること自体を憎んだ人間の犯行に見えてしまう。誰が見ても仲のいい2人だったからこそ、目を付けられたのかもしれない。

23. 謎の名無しさん(>>22への返信)
その可能性は否定できないけど、決めつけるのは早いと思う。偏見が動機の事件はたしかにあるけど、この件はまだ何も分かっていない。動機を先に決めてしまうと、別の手がかりを見落とすことになる。

24. 謎の名無しさん
この事件がペティトの件ほど騒がれなかったのは、年の差のある同性カップルで、メディアが好む「絵になる被害者」じゃなかったからだと思えてならない。2人は愛し合って、新しい生活を始めたばかりだったのに。

25. 謎の名無しさん(>>24への返信)
元スレの投稿者だけど、自分もペティトの件をきっかけにこの事件を知って、それからずっと追ってきた。ほかの殺人事件と比べて報道の少なさには驚いたよ。少しでも注目を集める役に立てたらと思って書いた。

26. 謎の名無しさん
銃声が録音されていたというのが気になる。この辺りはかなり辺ぴなのに、どこで録れたんだろう。家の防犯カメラか、ドライブレコーダーか。音だけでも残っていたのは大きいと思う。

27. 謎の名無しさん(>>26への返信)
警察も父親も、周辺を走っていた車のドライブレコーダーの映像を集めていたよ。捜査の初めに付近の家から防犯映像も押収していたから、画面には何も映っていなくても、遠くの銃声だけは拾えていたのかもしれない。

28. 謎の名無しさん
父親のことを思うと胸が痛い。息子を亡くして、今度は娘まで。それでも息子を撃った少年を許した人なんだよ。どうか犯人が見つかって、この家族が少しでも区切りをつけられますように。

29. 謎の名無しさん(>>28への返信)
クリスタルのほうも、事件の前にきょうだいを何人も亡くしていたそうだ。どちらの家族にとっても、あまりにむごい出来事だと思う。2人がせめて静かに眠れるよう、真相だけははっきりさせてほしい。

30. 謎の名無しさん
麻薬だの身内のもめ事だのと言っていた人たちへ。犯人とされた男は事件のあとほどなく自殺していたと、昨日発表されたよ。根拠のない噂で2人を悪く言っていた人は、少し立ち止まって考えてほしい。亡くなった2人には何の落ち度も無かったんだから。

未解決の謎

保安官事務所は「事件は解決した」として捜査を閉じた。ただ、容疑者とされた男は起訴も裁判も経ないまま亡くなっている。法廷で証拠が吟味されることは、もう二度と無い。ここからは、判明後も残る謎を挙げる。

まず物証の弱さだ。報道によれば、男が乗っていた小型車はその後レッカー移動されて行方が分からなくなり、車内にあった銃弾の袋は分析されなかった。凶器そのものが見つかったとも報じられていない。携帯電話の一部のデータは消され、暗号化アプリに守られた中身は読めなかった。男の遺体は解剖されないまま火葬されたという。当局の結論は、録音と映像、弾薬の種類、拳銃の購入記録、そして交際相手の証言を積み重ねたものだ。

次に動機である。男はクリスタルさんについて「偉そうだった」と話していたというが、これも交際相手1人の証言にとどまる。当局によれば、2人のあいだに口論があった記録は無く、男は職場で日頃から威圧的な態度をとっていたという。「偉そうだった」というだけで、なぜ2人の命まで奪ったのか。その答えは、男の死とともに失われた。

担当の刑事は、新しい証拠が出れば捜査を再開できると話している。父親のショーン=ポールさんは「これで娘たちも安らかに眠れる」と語った。キャンプ地の近くにいた気味の悪い男への不安を、2人は冗談めかして友人に伝えていた。結果的に、その冗談はいちばん正しい警告になってしまった。

出典:r/UnresolvedMysteries 元スレ / KSL、KUTV、Moab Sun News ほか現地報道

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