【1990年】「午前2時、家に入る姿を近所の人が見ていた」36年止まっていた事件が動いた

【1990年】「午前2時、家に入る姿を近所の人が見ていた」36年止まっていた事件が動いた 未解決事件

1990年6月23日、土曜の朝7時半。ニュージャージー州の森に囲まれた一軒の家で、電話が何度も鳴った。誰も出なかった。前の晩、リサ・マリー・マクブライドさんは勤め先の銀行を出て、友人たちとニューヨークのコンサートへ出かけている。帰りに地元のパブへ寄り、「明日も仕事だから」と言って店を出た。午前2時ごろ、自宅の私道に車を入れ、降りて、玄関へ入っていく姿を近所の人が見ている。それが、彼女を確認できた最後になった。家の電話線は、外側から切られていた。そして2026年、36年間動かなかったこのコールドケースで、ひとりの男性が逮捕された。

※ コールドケース:捜査の手がかりが尽き、長期間未解決のまま残された事件。米国では専従の班を置き、当時保管された証拠を新しい技術で読み直す取り組みが各州で進んでいる。

事件の概要

🗓️ 発生日:1990年6月23日(土)未明

🌫️ 場所:米ニュージャージー州サセックス郡バーノン・タウンシップ、ハイランドレイクス地区の自宅

👤 被害者:リサ・マリー・マクブライドさん(ニューファンドランドのレイクランド銀行に勤務)

🔍 状況:ニューヨークでのコンサートの帰りに地元のパブへ立ち寄り、午前1時15分に退店。午前1時55分ごろ帰宅し、午前2時に自宅へ入る姿を近隣住民が目撃したのを最後に消息を絶つ。自宅の電話線は屋外側で切断され、窓の網戸には手を差し込める切れ込みが2か所入っていた

🕯️ 発見・現状:同年10月20日、デラウェア・ウォーター・ギャップ国立保養地の林で発見され、歯科記録の照合で本人と確認。2026年、当局は男性1人を逮捕したと発表(公判はこれから)

舞台となったサセックス郡は、ニュージャージー州の北西端、ニューヨーク州との境に接するあたりにある。ニューヨーク市へ夜に遊びに行って同じ晩に帰ってこられる距離でありながら、風景はまるで違う。湖と森の間に住宅地が点在し、道は細く曲がりくねって、街灯はほとんどない。リサさんが暮らしていたハイランドレイクスもそういう場所で、スレッドに書き込んだ地元住民は「引っ越してきた2006年の時点でも、年配の近所の人たちは彼女の話をずっとしていた」と振り返っている。

1990年6月22日の金曜。リサさんは銀行での仕事を終え、友人たちとニューヨーク市内のコンサートへ向かった。帰りに4人で立ち寄ったのが、地元ニューファンドランド(カナダの島と同じ名前だが、こちらはニュージャージー州内の地名)にあるビッグ・ジョンズ・パブ。到着は深夜0時30分ごろだった。店ではビールを3本飲み、何人かと言葉を交わし、旧友3人に自分の電話番号を渡している。「明日も仕事だから」と言って席を立ったのが午前1時15分。どこにでもある、金曜の夜の終わり方だった。

判明している事実

午前2時、玄関に入る姿が最後の目撃
近隣住民は、リサさんが自宅の私道に車を入れ、車を降り、家に入っていくところまで見ている。時刻はおよそ午前2時。それから5時間半後の午前7時30分、同僚が彼女に電話をかけた。何度かけても出ない。心配になった同僚は、リサさんのきょうだいであるダグラス・マクブライドさんに連絡を入れた。ダグラスさんが着替えてリサさんの家に着いたのは午前10時ごろ。私道には車がそのまま停まっていた。「誰かに送ってもらったんだろう」と考えながら、ポーチの階段の下に置いてあった予備の鍵で家に入り、名前を呼んだが、返事はなかった。

外から切られていた電話線
通報を受けたバーノン警察が室内と敷地を確認したところ、家の電話線が屋外側で切断されていた。さらに窓の網戸には切れ込みが2か所入っており、外から手を差し入れて中に届く状態になっていた。誰かが、家の外で手順を踏んでから中へ入ったことになる。ここから地元警察・州警察・連邦当局が合同で加わる大がかりな捜査が始まった。

室内に残っていた細かい引っかかり
ダグラスさんが最初に入ったとき、寝室のたんすの上のライトが点いていた。ベッドにはシーツも毛布もかかっていなかった。居間のソファが壁から15センチほど手前に引き出されていた。冷蔵庫のそばにある台所の明かりも点いたままだった。派手に荒らされた形跡があったわけではない。ただ、生活の途中で時間が止まったような、細かいずれだけが残されていた。

4か月後、林の中で見つかる
1990年10月20日、デラウェア・ウォーター・ギャップ国立保養地でハンターが女性の遺体を見つけた。場所は同じサセックス郡内のサンディストン・タウンシップ、オールドマイン・ロード沿いの森の中。自宅とは同じ郡内とはいえ、郡をほぼ横断する距離がある。国立公園警察から州警察サセックス分署と郡検察局に連絡が入り、州警察の重大犯罪班が捜査に着手。11月7日にはニューアークの州検視局へ移され、専門家による鑑定が行われた。身元は、歯科記録との照合によってリサさんと確認された。

36年を経ての逮捕
そして2026年、当局はこの事件で男性1人を逮捕したと発表した。報道によれば、この人物は2012年にサウスカロライナ州で行方が分からなくなった自分の妻の事件でも、最重要参考人とされてきた。妻の失踪をめぐる捜査では、当局に事実と異なる説明をしたとして司法妨害の罪に問われ、実刑判決を受けたことが伝えられている。ただし、リサさんの事件について有罪が確定したわけではない。逮捕はあくまで訴追の入口であり、判断を下すのは法廷である。そして妻は、いまも見つかっていない。

※ 司法妨害:捜査や裁判の進行を妨げる行為を罰する罪。米国では、捜査員に虚偽の説明をしたり証拠を作り出したりした場合、事件本体とは切り離して、この罪だけで起訴・実刑になることがある。

主な仮説

仮説1:家に入る前から、外で準備が進んでいた

電話線が屋外側で切られ、網戸に2か所の切れ込みが入っていた。この2点は、通りすがりの人間がとっさに動いた結果とは考えにくい。まず外部との連絡手段を潰し、そのうえで侵入経路を作る、という順番になっているからだ。リサさんが帰宅したのは午前2時。近隣住民は、彼女が家に入るところまでしか見ていない。その準備が帰宅より前に済んでいたのか、帰宅を待って行われたのかで、事件の意味はまったく変わってくる。ただし当局は、この点について詳しい説明をしていない。

仮説2:あの晩のパブでの接触が引き金になった

リサさんは店で何人かと話し、旧友3人に電話番号を渡している。店を出たのが午前1時15分、帰宅が午前1時55分。あの晩あの店にいた誰かが、彼女の帰り道や住まいを知る機会を持っていたのではないか——というのが、スレッドで繰り返し出た見方だった。「以前、彼女につきまとっていた人物がいたと、何年も前の別のスレッドで読んだ」という書き込みもある。もっとも、これらはいずれも住民の記憶と伝聞であり、当局が裏づけを公表したものではない。

仮説3:36年を動かしたのは、保管されていた資料と技術の進歩

1990年の捜査で採取された資料がどこかに保管され続けていて、それが現在の技術で読み直された——というのが、いちばん自然な筋書きだろう。近年の米国のコールドケース解決は、DNAの再鑑定と、遺伝子系図と呼ばれる手法の組み合わせで動いたものが多い。スレッドでも「2022年に遺体の再発掘が行われたはずで、決め手はそこではないか」「2つの事件をDNAが結んだと読んだ」といった推測が出ていた。ただ、当局は捜査の中身を明かしておらず、何が決め手になったのかは現時点では分からない。

※ 遺伝子系図:現場に残されたDNAを、一般向けの家系調査データベースに登録された遠縁の人々のDNAと照合し、そこから家系図をたどって候補者を絞り込む捜査手法。2018年に米国の連続殺人事件(通称ゴールデン・ステート・キラー)の容疑者特定に使われて以降、コールドケース捜査で広く用いられるようになった。

仮説4:別の事件の捜査が、古い事件の扉を開けた

2012年の妻の失踪をめぐる捜査を通じて、この人物に関する情報が司法当局の手元に集まった。その情報が、遠く離れた州の36年前の事件と突き合わされる——という流れは、制度としては十分に起こりうる。米国では逮捕や有罪判決に伴って対象者のDNA型がデータベースに登録され、未解決事件の現場資料と自動的に照合される仕組みが運用されているからだ。ただしこれは仕組みの話であって、今回それが働いたと確認されたわけではない。

海外の反応

1. 謎の名無しさん
この事件があった場所のすぐ近くで育った。リサさんとは面識がなかったけれど、彼女を知っている人なら何人もいる。みんな口を揃えて「本当にいい人だった」と言う。逮捕の知らせを聞いて、ようやく肩の荷が下りたような気持ちになった。

2. 謎の名無しさん(>>1への返信)
自分も同じ地域に住んでいる。隣町の山の上に、リサさんのために夜だけ灯る星の飾りが置かれていて、仕事帰りに毎晩それを見ていた。地元のニュースも数年おきに事件を取り上げてきたし、ここでは誰ひとり忘れていなかった。

3. 謎の名無しさん
正直、逮捕の見出しを二度見した。この手の古い事件は「進展あり」と言われても結局そこで止まることばかりだったから。もっと詳しい発表が出るのを待ちたい。

4. 謎の名無しさん(>>3への返信)
発表が絞られているのは、公判を控えているからだと思う。手の内を先に見せると弁護側に対応の時間を与えることになるし、この段階で細かい情報が出てこないのはむしろ普通のことだよ。

5. 謎の名無しさん
気になるのは、どうやってこの人物にたどり着いたのかという一点に尽きる。1990年の現場から何が保管されていて、それが今になって何と一致したのか。そこが分からないままだと、正直まだ実感が湧かない。

6. 謎の名無しさん(>>5への返信)
遺伝子系図で絞り込んだ線が濃いと思っている。ただ、2022年に遺体の再発掘があったという話も読んだ。当時保存されていた資料が先にあって、再発掘はそれを裏づけるための作業だった、という順番なら筋は通る。

7. 謎の名無しさん(>>5への返信)
自分が読んだ範囲では、2つの事件をDNAが結びつけた、という書かれ方をしていた。ただ元記事の書き方も曖昧で、どちらの現場の資料が起点になったのかまでは読み取れなかった。

8. 謎の名無しさん
電話線が外から切られていた、という一点がずっと引っかかっている。夜中にたまたま押し入った人間は、まず電話線を探したりしない。少なくとも、家の外を見て回る時間があったということだよね。

9. 謎の名無しさん
網戸の切れ込みが2か所というのも生々しい。1か所ではなく2か所。手を差し入れて掛け金を外すのに、位置を確かめながらやり直した跡のように見えてしまう。

10. 謎の名無しさん
昔ニュージャージーで水質検査の仕事をしていて、州内をまわって水のサンプルを集めていた。あるとき彼女が勤めていた銀行の支店に入ったら、壁に写真がずっと飾られたままだった。遺体が見つかってから1年以上は経っていたと思う。尋ねたら、そこの行員は全員が彼女を知っていた。

11. 謎の名無しさん(>>10への返信)
自分は当時、彼女のお父さんの会社と取引があった。お父さん本人とは面識がなかったけれど、工場にいた人たちが全員、信じられないという顔をしていたのを覚えている。あの空気は忘れられない。

12. 謎の名無しさん
逮捕された人物は1990年の時点でまだ10代だった、という書き込みを見た。もし起訴内容のとおりだとすれば、そのあとの30年以上をどんな顔で過ごしてきたのか、想像するのがきつい。

13. 謎の名無しさん(>>12への返信)
別々の年に別々の州で、という形になると、あいだに長い空白があることになる。そこから何かを読み取りたくなる気持ちは分かるけれど、今の段階でその線を引くのは自分でも危ういと思っている。

14. 謎の名無しさん
このスレ、もう有罪が決まったみたいな書き方が多くて少し怖い。逮捕は捜査当局の判断であって、判決ではない。無罪推定は容疑をかけられた人のためだけの仕組みじゃなくて、間違った人を裁かないための仕組みでもあるはずだ。

15. 謎の名無しさん(>>14への返信)
同意する。とくに古い事件は当時の記録に欠落があるし、証拠の劣化もある。公判で何が提出されるのかを見てから話すべきだと思う。そのうえで、遺族が36年待たされたという事実の重さは、また別のところにある。

16. 謎の名無しさん
まったく面識のない相手だったのか、それとも以前から知られていたのか。何年も前の別のスレッドで、彼女につきまとっていた人物がいたという書き込みを読んだ記憶がある。ただ、その話の出どころも結局分からずじまいだった。

17. 謎の名無しさん
もう一件のほうも整理しておきたい。2012年3月、サウスカロライナ州チャールストンの住宅地で、36歳の女性が行方不明になっている。通報したのは同居していた夫で、当時は「前の晩に口論になり、車で州の内陸部へ行って翌朝戻ったら妻がいなかった」と説明していたとされる。

18. 謎の名無しさん(>>17への返信)
報道によれば、その件では残されていた「別れの手紙」が夫の手で作られたものだと捜査で判明し、司法妨害の罪に問われている。2019年に実刑判決を受け、2023年に監督付きで釈放されたと伝えられていた。妻はいまも見つかっていない。

19. 謎の名無しさん
身柄はノースカロライナ州で押さえられ、現地の郡の施設に勾留されている、という情報が出ていた。ニュージャージーへの移送手続きがどうなるのかも含めて、続報を待ちたいところ。

20. 謎の名無しさん
シーツと毛布がベッドから無くなっていた、という一点が個人的にはいちばん重い。寝室の明かりは点いたままで、居間のソファは壁から15センチずれていた。全部が、誰かが何かを運び出したあとの形に見えてしまう。

21. 謎の名無しさん(>>20への返信)
ソファが壁から離れていたのは、動線の途中でぶつかったか、体重がかかったかのどちらかだと思う。派手に荒らされていないのに家具の位置だけがずれている家というのは、かえって嫌な感じがする。

22. 謎の名無しさん
36年ものあいだ事件を手放さなかった捜査員たちに、まず敬意を表したい。担当者は何度も入れ替わったはずで、それでも記録と資料が引き継がれ続けたということだよね。遺族に少しでも答えが返ることを願う。

23. 謎の名無しさん
バーノンの隣町に住んでいる。生まれたのは事件の2年後で、リサさんのことは大人になって未解決事件に関心を持つまで知らなかった。地元の人たちが長く抱えてきたものが、やっと動き出したのだと思う。

24. 謎の名無しさん(>>23への返信)
自分も似た感じで、子どもの頃は「あの道は夜にひとりで歩くな」とだけ言われて育った。理由を知ったのはずっと後になってから。土地の記憶って、そういう形で次の世代に渡っていくんだと思う。

25. 謎の名無しさん
アメリカは殺人に時効がない州がほとんどだから、36年経っていようが起訴自体はできる。ただ、当時の目撃者がどれだけ生きて証言台に立てるのかはまったく別の問題で、そこが古い事件のいちばんきついところだと思う。

26. 謎の名無しさん
1990年の時点だと、DNA鑑定はまだ実用化されはじめたばかりで、現場の捜査員も何を残すべきか手探りだったはず。それでも資料を捨てずに保管し続けた誰かがいたから今がある。地味だけど、これがいちばん大事な仕事だと思う。

27. 謎の名無しさん
当局が今の段階で手法を明かさないのは分かる。ただ、もし遺伝子系図が使われたのなら、いずれ公判のやりとりの中で明らかになるはずだ。ここ数年の古い事件の解決は、だいたいそこに行き着いている。

28. 謎の名無しさん
事件の話になると、どうしても容疑をかけられた側の情報にばかり目が行ってしまう。でもこの件で確かに残っているのは、金曜の夜にコンサートへ行って、パブで旧友に電話番号を渡して、明日も仕事だからと言って帰った人がいた、という事実のほうだと思う。

29. 謎の名無しさん
もう一件のほうも忘れないでほしい。行方が分からないままの女性がいて、その家族は14年待っている。今回の逮捕がそちらの捜査にも何かをもたらすのなら、それがいちばん大きな意味になると思う。

30. 謎の名無しさん(>>29への返信)
本当にそのとおり。片方の事件が動いたことで、もう片方の関係者から情報が出てくることはある。長い時間が経ってからようやく口を開く人は必ずいるし、そのきっかけになってほしい。

未解決の謎

逮捕は、この事件の終わりではない。当局が発表したのは「逮捕し、訴追した」という一点であり、法廷に何が証拠として提出され、それがどう評価されるのかは、これから始まる。米国では殺人罪に時効を設けていない州が多く、36年前の事件でも起訴そのものは可能だ。ただ、時間が経つほど当時の目撃者は減り、記憶は薄れ、記録は失われる。長く待たされた側にとって、公判は決して楽な場所ではない。

※ 時効:日本では2010年の法改正で、殺人など死刑にあたる罪の公訴時効が廃止された。米国も州によって扱いは異なるが、殺人罪については時効を設けていない州が多く、数十年前の事件でも起訴できる。一方で、証拠の劣化や関係者の高齢化という現実的な壁は残る。

そして、36年をかけて何が事件を動かしたのか——その中身は、まだ公表されていない。スレッドでは遺伝子系図やDNAの再鑑定を挙げる書き込みが目立ったが、いずれも推測の域を出ない。1990年の現場で何が採取され、どこに保管され、いつ誰の手で読み直されたのか。この空白が埋まらないかぎり、「なぜ今なのか」に答えは出ない。

残された事実は、いま読み返しても静かで、そのぶん不吉だ。外側から切られた電話線。網戸に入れられた2本の切れ込み。点いたままの明かりと、シーツのないベッド。壁から15センチずれたソファ。そして午前2時に自分の家へ入っていく姿を、近所の人が確かに見ていたということ。そこから先が、36年ものあいだ空白のままになっている。

もう一件、いまも行方の分からない女性がいる。逮捕された人物は別件の最重要参考人とされているが、その事件については、まだ何ひとつ確定していない。ひとつの家族が答えに近づいたぶんだけ、もうひとつの家族に残された空白が際立って見える。裁判はこれからだ。

出典:r/UnresolvedMysteries 元スレNJ.com

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