【2011年】「靴も携帯もバーに置いたまま」自宅まで2ブロックで消えた20歳——インディアナ大学生

【2011年】「靴も携帯もバーに置いたまま」自宅まで2ブロックで消えた20歳——インディアナ大学生 行方不明・失踪

2011年6月3日の午前4時半ごろ、米インディアナ州の大学町ブルーミントンで、20歳の女子大学生が知人の部屋を一人で出た。自分のアパートまでは、通りを南へ2ブロックほど。裸足で、携帯電話も持っていなかった。インディアナ大学の学生ローレン・スピアラーさんは、その短い道のりのどこかで消え、二度と自分の部屋に戻らなかった。

何百人ものボランティアが町を歩き回り、FBIも捜査に加わった。ごみ処分場では4000トンを超えるごみが調べられた。それでも15年間、遺体も確かな手がかりも見つかっていない。15年を迎えた2026年6月、地元警察はこの事件をコールドケース※とは考えていないと改めて強調し、この1年でも23件の新しい情報を調べたと明かした。

※ コールドケース:捜査が行き詰まり、長い間進展のない未解決事件のこと。

事件の概要

🗓️ 発生日:2011年6月3日 午前4時30分ごろ(最後の目撃)

🌫️ 場所:米インディアナ州ブルーミントン、ノース・カレッジ・アベニューとウェスト11番通りの交差点付近

👤 被害者:ローレン・スピアラーさん(20歳)。インディアナ大学ブルーミントン校の学生、身長約150センチ、ニューヨーク州スカーズデール出身

🔍 状況:バーや知人宅を回った夜の終わりに、2ブロックほど先の自宅アパートへ一人で歩いて帰ろうとしたとされ、そのまま行方が分からなくなった

🕯️ 現状:遺体は見つかっておらず、この事件で逮捕・起訴された人物もいない。2026年現在も警察が捜査を続けている

ブルーミントンは、州立のインディアナ大学ブルーミントン校を中心に成り立つ典型的な大学町※だ。ローレンさんは2年生を終えたばかりで、キャンパスに近い繁華街の、9番通りとカレッジ・アベニューが交わる場所に建つアパート「スモールウッド・プラザ」で暮らしていた。事件が起きた6月初めは、春学期が終わって多くの学生が帰省したあとの時期にあたる。

※ 米国の大学町:大規模な大学を中心に成り立つ町。大学周辺の民間アパートで暮らす学生も多く、キャンパスとバー街とアパートが歩ける距離に集まっていて、夜遅くに徒歩で行き来するのはごく普通のことだ。

彼女には心臓の持病があり、毎日薬を飲む必要があった。午前0時半に自宅を出てから最後に目撃されるまでの4時間は、防犯カメラの映像と関係者の証言で細かく再構成されている。それでも、最後の2ブロックだけが埋まらない。

判明している事実

靴と携帯電話はバーに、鍵とバッグは路地に
6月3日の午前0時半ごろ、ローレンさんは男性の知人と自宅を出て、別の知人の部屋へ向かった。そこで、その知人の隣に住む男性と合流している。午前1時46分、彼女は近くの「キルロイズ・スポーツ・バー」に入ったところを防犯カメラに記録された。午前2時27分、その隣人の男性とともに店を出るが、そのとき携帯電話と靴を店に残していた。店の砂を敷いたパティオ(屋外席)で靴を脱いだまま出てきたと伝えられている。このあと歩いた路地の周辺では、鍵とバッグも見つかった。

バーを出てからの1時間
午前2時半ごろ、2人はローレンさんの住むスモールウッド・プラザに着いた。ここで同行の男性は居合わせた人物に詰め寄られて顔を殴られ、弁護士によれば、その前後の記憶がないという。午前2時50分ごろには、カレッジ・アベニューとモートン通りの間の路地を歩く彼女の姿が防犯カメラに映っていた。2人はその後、11番通りとカレッジ・アベニューの角に近い男性のタウンハウス※へ移る。男性のルームメイトがソファで休んでいくよう勧めたが、彼女は断って自分の部屋に帰りたがったとされる。午前3時半ごろには、その隣にある、夜の初めに訪れた知人の部屋に移っていた。この夜、彼女は何度か転んで頭を打っていたとされ、目の下のあざを見たという証言もある。

※ タウンハウス:壁を共有して横に連なった集合住宅。米国の大学町では、学生が数人でルームシェアして暮らす住まいとして一般的だ。

午前4時半、南へ歩いていったのが最後
知人は彼女の帰りの足を手配しようとしたが、うまくいかなかったとされる。午前4時半ごろ、ローレンさんは一人で部屋を出て、11番通りからカレッジ・アベニューを南へ、自宅の方向へ歩いていったと証言されている。裸足で、黒のレギンスに白いシャツという姿だった。これが最後の目撃情報だ。帰り道とされるルートの防犯カメラに彼女の姿はなく、部屋に戻った形跡もない。

心臓の持病と、あの夜に重なっていたもの
ローレンさんには、QT延長症候群※という心臓の持病があった。この夜はかなり酔っていたうえ、コカインや抗不安薬も摂取していたと、のちの報道や書籍で伝えられている。2024年には記者のショーン・コーエンが、両親の協力を得てノンフィクション『College Girl, Missing』を出版した。防犯カメラの映像や通話記録、新たな聞き取りをもとに、その夜の足取りと、関係者の説明が時とともに食い違っていった経緯をたどった本だ。

※ QT延長症候群:心臓の電気的な活動に異常があり、危険な不整脈を起こしやすくなる病気。失神やけいれん、突然死の原因になることがあり、服薬などによる管理が必要とされる。

大捜索と懸賞金、そして退けられた民事訴訟
失踪直後から何百人ものボランティアが、繁華街から工事現場、湖の周辺まで捜索した。2011年8月には警察とFBIなどがテレホート近郊のごみ処分場で4000トンを超えるごみを調べたが、何も見つからなかった。両親のロバートさんとシャーリーンさんは懸賞金を25万ドルまで引き上げ、寄せられた情報は2013年までに3000件を超えた。別件で逮捕・有罪となった男が何人も捜査線上に浮かび、家宅捜索が行われたこともあったが、この事件で起訴された人物はいない。両親は2013年5月、訴えを起こせる期限の2年が迫るなか、その夜一緒にいた男性3人を相手取って民事訴訟を起こした(米国では、刑事で起訴されていなくても損害賠償を求めて民事で訴えられる)。酔った娘に酒を与え、無事に帰宅させなかったという訴えだった。しかし連邦地裁は2014年に請求を退け、2015年8月には連邦控訴裁判所も「インディアナ州法には、一緒に遊んでいた仲間の行動の責任を負わせた判例が見当たらない」としてこれを支持した。

主な仮説

仮説1:最後にいた部屋で体調が急変し、居合わせた人が通報せずに隠した

ネット上でも地元でも、もっとも多く語られてきた説。心臓の持病、大量の飲酒と薬物、何度かの転倒という悪条件が重なっていたこと、帰り道とされるルートの防犯カメラに姿がないことが根拠に挙げられる。前出のコーエンも「彼女があのタウンハウスから生きて出たことを示す証拠はない」と語り、過量摂取の可能性に触れている。薬物が絡む場で急病人が出ると、発覚を恐れて通報がためらわれることがある、という見方だ。ただし裏づける物証は公表されておらず、訴えられた側は訴訟で主張を否定した。刑事で起訴された人もいない。「怪しい」という印象と証拠とは別物だ。

仮説2:一人で歩いていた帰り道で、第三者に連れ去られた

証言どおり午前4時半に一人で部屋を出たのなら、彼女は夜明け前の繁華街近くを、酔って裸足で歩く小柄な女性だったことになる。そこを通りかかった誰かに連れ去られた、という見方だ。捜査の過程では、別件で逮捕・有罪となった男が何人も調べられた。ネット上では、2012年に死亡した連続殺人犯イスラエル・キーズ※の犯行だとする説も、ポッドキャストなどを通じて広まった。しかし、当局がこうした人物とこの事件を結びつける証拠を示したことはなく、連れ去りを示す目撃証言や物証も公表されていない。

※ イスラエル・キーズ:2012年に逮捕され、同年12月に拘置中に自ら命を絶った米国の連続殺人犯。複数の殺人を自供したが、被害者の全容は分かっていない。

仮説3:帰る途中で倒れ、人目につかない場所で亡くなった

持病と酒、薬物が重なり、一人で歩く途中に意識を失った、あるいは足を踏み外したという説。排水溝や工事現場、空き家の床下など、誰も探そうと思わない場所に入り込んでしまったのではないか、と考える人もいる。誰かの悪意や隠蔽を想定しなくても説明がつくのが強みだ。弱点は、範囲が狭すぎること。失踪直後から大勢のボランティアが工事現場まで含めて一帯を捜したが、彼女につながるものが見つかったという発表はない。

仮説4:自ら姿を消した

成人の失踪では、本人の意思で姿を消した可能性も検討されることが多い。しかしこの事件で、この説を支持する人はほとんどいない。彼女は携帯電話と靴をバーに残し、鍵とバッグも手元になかったとされ、毎日の服薬が欠かせない持病も抱えていた。泥酔した状態で、何も持たずに新しい人生を始めるのは現実的ではない。彼女はすでに亡くなっているものとみられている。

海外の反応

1. 謎の名無しさん
彼女がいなくなったとき、自分は同じビッグ・テン※の別の大学に通ってた。IUに進んだ友達も多かったから、よく覚えてる。最後にいた部屋から自分のアパートまで、たった1〜2ブロックなんだよ。その間で本当に跡形もなく消えるなんて、いまだに信じられない。

※ ビッグ・テン:米国中西部を中心とする有力大学の運動競技連盟。インディアナ大学も加盟している。

2. 謎の名無しさん(>>1への返信)
彼女が最後に行ったバーの辺りには自分も行ったことがある。普段は車がひっきりなしに通る通りなんだよね。朝4時半なら別だろうけど、それでもどの防犯カメラにも映ってないのは異常だ。

3. 謎の名無しさん
よく聞くのは、一緒にいた場で過量摂取みたいなことが起きて、面倒を恐れた誰かが隠した、って説だよね。もし本当にそうなら、見ず知らずの殺人犯よりずっと残酷だと思う。友達だと信じてた相手に裏切られるわけだから。

4. 謎の名無しさん
警察は今でも「コールドケースじゃない」と言い続けてて、この1年だけでも23件の情報を調べたらしい。15年たっても情報が来るってことは、何かを知ってる人がまだどこかで黙ってるってことなんだろうな。

5. 謎の名無しさん
時々この子のことを思い出す。有名な犯罪ポッドキャストが取り上げたとき、そもそも彼女は最後の部屋を出ていないんじゃないか、という見方が出てた。誰かが何かを知ってるのは間違いないと思う。ご両親は今もネットで発信を続けていて、見るたびに胸が痛む。

6. 謎の名無しさん(>>5への返信)
自分もそれが一番ありそうだと思ってる。部屋で事故みたいな形で亡くなって、居合わせた人がパニックになって、911に通報する代わりに隠してしまった、という流れ。最初から悪意があったわけじゃないのかもしれない。

7. 謎の名無しさん(>>6への返信)
彼女には心臓の持病があったはず。あの夜に酒以外のものも入ってたなら、体に何か起きて周りが慌てた、というのは想像できる。薬物が絡むと通報をためらうケースは多い。ただ、15年も誰も名乗り出ないのが悲しい。

8. 謎の名無しさん
仮に最初は事故だったとしても、15年黙ってる時点でもう悪意と変わらないよ。自分の身を守るために、家族をずっと宙ぶらりんのままにしてるんだから。どうやって夜眠れるんだろう。

9. 謎の名無しさん
ネットだと「一緒にいた人たちが隠した」でほぼ決まりみたいに語られてるけど、刑事では誰も起訴されてないし、民事でも裁判所は訴えを退けてる。印象だけで誰かを犯人扱いするのは危ないと思う。

10. 謎の名無しさん(>>9への返信)
すぐ弁護士を付けたのが怪しいって言う人も多いけど、自分はそうは思わない。殺人の疑いをかけられたら、誰だって弁護士を呼ぶよ。うちは弁護士一家だけど、みんな口をそろえて「まず弁護士」って言うもん。

11. 謎の名無しさん(>>10への返信)
弁護士です。やましいことがあってもなくても、とにかくまず弁護士を呼んでください。これだけは本当に。

12. 謎の名無しさん
引っかかるのは弁護士を付けたことじゃなくて、あの夜の時系列と、そのあと説明が食い違っていったことのほうなんだよね。ただ、泥酔してた人の記憶があやふやなのは当たり前でもあるから、食い違いにどこまで意味があるのかは正直分からない。

13. 謎の名無しさん
最近コーエンの『College Girl, Missing』を読んだ。家族のことや彼女の持病について詳しく書かれてる。読んだうえで、自分は事故死だと思ってる。それが意図的に隠されたのか、工事現場やごみ処分場に紛れてしまったのかは、たぶん永遠に分からない。関係者の態度がどう見えても、決定的な証拠は何もないんだよ。

14. 謎の名無しさん
当時、捜索に参加した一人です。ほぼ間違いなく事故死だったと思ってる。それより嫌なのが、イスラエル・キーズの熱狂的なファンたちが、彼女までキーズの被害者リストに加えようとすること。あの男は世間が言うような天才的な犯罪者じゃないよ。

15. 謎の名無しさん(>>14への返信)
天才じゃなかったのは同意。ただ、本人が話した以上に殺してる可能性は十分あると思う。小物だったのも、まだ知られてない被害者がいるのも、どっちも本当なんじゃない?

16. 謎の名無しさん(>>15への返信)
「本人が話した以上に殺してる」って、何を根拠に?確かな証拠もないのに被害者を上乗せしていくと、ヘンリー・リー・ルーカス※の二の舞になる。自分を大物に見せたがる犯人の話を、そのまま信じちゃだめだよ。

※ ヘンリー・リー・ルーカス:1980年代に数百件の殺人を「自供」した米国の男。のちに自供の多くは虚偽だったとされ、各地の未解決事件の捜査を混乱させた。

17. 謎の名無しさん
それでもキーズ説は捨てきれない。あの男は遠くまで移動して、縁もゆかりもない相手を狙ってた。夜明け前に裸足で一人で歩いてる小柄な女の子なんて、ああいう人間から見れば一番狙いやすい相手でしょ。

18. 謎の名無しさん(>>17への返信)
でも、当局がキーズとこの事件を結びつける証拠を出したことは一度もないよね。ほかの殺人は自分から話してたのに、なんでこれだけ隠すの?別の事件で捕まった男と結びつける話は何度も出たけど、どれも起訴まで行ってない。

19. 謎の名無しさん
自分の推しの説は、酒と薬と持病が重なって、帰り道で心臓に何か起きたというもの。倒れた拍子に排水溝とか古い家の縁の下とか、誰も探そうと思わない場所に入り込んでしまって、周りに誰もいなかったから助けてもらえなかった。そういう最期だったんじゃないかと思う。

20. 謎の名無しさん(>>19への返信)
それだったら、とっくに見つかってると思うんだよな。あの時期は何百人ものボランティアが工事現場まで含めて町じゅうを捜してたし、範囲はたった2ブロックだよ。15年何も出てこないのは、誰かが遺体を運んだからじゃないかな。

21. 謎の名無しさん
ローレンの地元の隣町の出身です。彼女は泊まりがけのサマーキャンプで指導員をしてて、同級生の女の子たちがたくさんお世話になってた。ニュースで顔写真を見たとき、みんな言葉を失ってた。

22. 謎の名無しさん
もう15年か。ちょうど卒業して、最初の仕事で引っ越した直後だった。キルロイズは当時なかなかの店で、ジョッキ付きのビールが25セントで飲めたんだよ。こんな形で名前を聞き続けるとは思わなかった。

23. 謎の名無しさん(>>22への返信)
分かる!夏休みで帰ってきたら、学生がいなくなったキャンパスはがらんとしてて、そこらじゅうの角に尋ね人のポスターが貼ってあった。あの光景は本当に現実感がなかった。

24. 謎の名無しさん
当時は大学職員で、その夏にIUで開かれた職員向けの会議に出た。夕方にテラス席で食事をしながら通りを眺めてたら、学生のいない町は驚くほど空っぽで、尋ね人のポスターだけがびっしり貼ってあった。暮れていく町が急に不気味に見えたのを覚えてる。

25. 謎の名無しさん
記事の見出しの「今もブルーミントンにつきまとう」は、ちょっと大げさじゃないかな。地元の人が毎日この事件のことを考えてるわけじゃないし、今の学生はもう知らない子のほうが多いと思う。

26. 謎の名無しさん(>>25への返信)
前にあの辺りに住んでた。確かに毎日話題になるわけじゃない。でも、みんな心のどこかで覚えてるし、家族のために解決してほしいと願ってるよ。冷たい町だとは思わないでほしい。

27. 謎の名無しさん
彼女を責めるつもりはまったくないけど、QT延長症候群みたいな持病がある人にとって、酒と薬の組み合わせがどれだけ危ないかは、もっと知られてほしい。本人も周りも、そこまでの危険だとは思ってなかったのかもしれない。

28. 謎の名無しさん
20歳の大学生が友達と夜遊びするのは普通のことで、そこを責めるのは違うと思う。自分がどうしても納得できないのは、あれだけ酔ってた子を、夜明け前に一人で歩いて帰らせたことのほう。

29. 謎の名無しさん(>>28への返信)
ただ、ソファで休んでいけと勧められたのに、自分の部屋に帰りたいと断ったとも報じられてる。20歳の大人を力ずくで引き止めるわけにもいかないし、結果を知ってる立場から周りを責めるのも酷だと思う。

30. 謎の名無しさん
ミシェル・マクナマラ※が、正体の分からなかった連続殺人犯に向けて書いた「扉を開けて。顔を見せて。明るいところへ出てきなさい」という一節を思い出す。この事件で何かを知っている誰かにも、同じ言葉を送りたい。15年は長すぎるよ。

※ ミシェル・マクナマラ:米国の作家。「黄金州の殺人鬼」と呼ばれた連続殺人犯を追ったノンフィクションの完成前、2016年に急死し、本は死後に刊行された。犯人は2018年に逮捕されている。

未解決の謎

ローレンさんの最後の夜は、午前1時46分にバーに入り、2時27分に店を出て、2時50分ごろに路地を歩き、3時半には知人の部屋にいた、というところまで細かく分かっている。ところが、最後の2ブロックだけが空白のまま残った。彼女は本当にあの部屋を出たのか。出たのなら、なぜどのカメラにも映らず、誰にも見られなかったのか。事件の謎は、突き詰めるとこの一点に集まる。

もう一つの壁は、あの夜の証言の多くが、ひどく酔った若者たちから出ていることだ。同行した男性は殴られて記憶がないと説明し、関係者の説明が時とともに食い違っていったことも指摘されている。それが隠し事の表れなのか、泥酔した夜の記憶の限界にすぎないのかは、外からは判断できない。民事訴訟も、この空白を埋めないまま終わった。

それでも捜査は止まっていない。捜査資料に加えられた補足報告書は980件に達し、この1年でも23件の情報をもとに聞き取りが行われた。コーエンのもとにも、今なお数日おきに情報が届くという。何かを知っている人がまだどこかにいる、という希望は消えていない。

15年目の6月3日、家族はフェイスブックに「生きて息をしている限り、答えを探すことを決してやめない」と書き込んだ。南へ歩いていったとされる最後の姿の先で何が起きたのか。誰かがそれを語る日を、家族は15年待ち続けている。

出典:r/UnsolvedMysteries 元スレ / 参考:Indiana Public Media、WRTV、The Bloomingtonian、Indiana Daily Student、Fox News、CBS News、ABC News、米連邦控訴裁判所の判決(2015年)

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