2025年5月、米ユタ州の人口わずか600人ほどの小さな町で、15歳の少女が「おやすみ、ママ。愛してる」というメッセージを母に送った直後、夜の闇に消えた。私道に脱ぎ捨てられたジャケット、詰められたわずかな荷物、持ち去られたゲーム機。そして彼女のもとには、母親すら名前を知らない誰かから、PayPalで送金が続き、贈り物が郵送されていた——グルーミング※を思わせるその痕跡だけを残して。カイリー・アレラーノさんの行方は、いまもわかっていない。
※ グルーミング:加害者が未成年に好意や贈り物で近づいて信頼させ、そのうえで支配・搾取していく手口。オンラインを通じて行われるものは、とくに周囲が気づくのが遅れやすい。
事件の概要
🗓️ 失踪日:2025年5月29日
🌫️ 場所:米ユタ州ガーデンシティ(ベア湖畔、人口約600人の小さな町)
👤 被害者:カイリー・アレラーノさん(当時15歳、現在16歳)
🔍 状況:母へ「おやすみ」を送った直後に失踪。ジャケットは私道に残され、荷物の一部とXboxが持ち去られていた
🕯️ 現状:発見に至らず。捜査当局は「自らの意志による失踪」と分類(2026年時点で継続捜査中)
カイリーさん一家がこの町に移り住んだのは2023年5月のこと。母ステファニー・コールマンさん、そして幼い妹との3人暮らしで、父親の存在はどの報道にも出てこない。絵を描くことが大好きで、とりわけ絵画に情熱を注ぎ、母や妹の誕生日には毎年手作りのカードを贈るような、周囲を気づかう優しい少女だったと母は語る。
一方で、失踪当時のカイリーさんは心の不調を抱えてカウンセリングに通っており、その1年前には何らかの犯罪の被害にも遭っていた。過去に一度家出をしたことがあったが、そのときは短期間で自宅に戻っている。彼女はDiscordとSnapchatを好んで使っていたが、それは電話番号に紐づくアプリだと母のAT&Tの端末では追跡されてしまうと知っていたから——のちに大きな意味を帯びる習慣だった。
判明している事実
母に届いた最後の「おやすみ」
失踪した5月29日の夜、カイリーさんが母に送った最後のメッセージは「おやすみ、ママ。愛してる」。母は「私も愛してるわ」と返した。時刻は午後9時44分ごろ。携帯は午後9時52分に電源が切られたが、母によれば午後10時37分にはデータ通信が使われた記録が残っているという。母は外出中で、翌日に帰宅して初めて娘の不在に気づいた。
名前も知らぬ相手からのPayPal送金と贈り物
失踪の前から、カイリーさんは母も知らない人物からPayPalで送金を受け取り、郵送で贈り物も届いていた。18歳未満ではPayPal口座を作れないため、「誰の名義の口座なのか」が大きな謎として残る。母はのちに、成人男性からのグルーミングや金銭、脅迫の証拠を保安官に示したと訴えている。
ドクロ柄のスーツケースと消えたXbox
失踪当日、カイリーさんは古着店でドクロ柄のスーツケースを購入していた。翌日、私道には彼女のジャケットが残され、いくらかの荷物とXboxが持ち去られていた。妹は帰宅した母に「カイリーがいなくなった」とだけ告げたという。当初は警察も家族も「自分の意志で出ていった」と考えていた。
自宅から約90メートルで途切れた足取り
カイリーさんの携帯電話は、自宅からおよそ300フィート(約90メートル)離れた地点で電源が切られていた。母と捜査員が周辺を捜索したが、携帯もほかの手がかりも見つからなかった。以降、電話は切られたまま、SNSの更新もなく、誰からの連絡にも応じていない。
高速道路脇のサービスエリアでの目撃
5月31日の正午前、ガーデンシティから南へ1時間ほどのペリー、州間高速15号線沿いのサービスエリアで、母が「本物だ」と信じる目撃情報があった。ある女性が、カイリーさんが持っていたのと同じ黒いニット帽と黒いウィッグを身につけた少女を見かけた。少女はそれらを外して化粧を直し、やがて建物前の岩に腰かけた。そこへヒスパニック系の男性が近づき、話しかけたという。付近にカメラは設置されておらず、その後の足取りはつかめていない。
主な仮説
仮説1:オンラインでのグルーミングと人身売買
母親がもっとも懸念しているのがこの説だ。年上の「彼氏」がプレゼントとお金で愛情攻めにして、未成年を家から連れ出す——これは人身売買の常套手段とされる。もともと心の不調を抱えた子が標的にされやすいという指摘も多く、匿名の送金・郵送の贈り物・追跡を避けるためのアプリ使用といった断片は、この説と不気味なほど整合する。もしそうなら、彼女はまだ生きている可能性が高い。
仮説2:自らの意志による家出
スーツケースを買い、荷物を詰め、Xboxを持って出た——これらは本人が「自分の意志で出ていった」ことを強く示唆する。過去にも一度家出をして戻ってきた経験があり、サービスエリアの目撃が本人なら、ヒッチハイクで移動していた可能性もある。捜査当局が今も「自発的な失踪」と分類しているのは、この見立てによる。
仮説3:アイダホ州ポカテロの「誰か」のもとへ
母親は、娘がネットで知り合った男性とともにアイダホ州ポカテロにいるのではないかと考えている。ポカテロの男がカイリーさんにデビットカードを送っていたという情報を、母自身が配信で語ったとされる。仮説1と地続きの見立てで、「自ら向かった」ように見えても、実際には巧妙に誘導された結果ではないか、という懸念がつきまとう。
仮説4:外出中の事故・不慮の死
楽観できない可能性として、家を出た直後に事故や不慮の事態に巻き込まれた、という見方もある。携帯が自宅からわずか90メートルの地点で切られていたことは、そこで誰かと合流した——あるいは何かが起きた——ことを示すのかもしれない。ただし、遺留品も遺体も一切見つかっておらず、この説を裏づける物証は今のところ存在しない。
海外の反応
1. 謎の名無しさん
PayPalの取引が追跡できないっていうのが、そもそも引っかかる。口座を作るには銀行口座かカードが要るはずで、名義人をたどれないほうがおかしい。誰が送金してたのか、そこが最大の謎だと思う。
2. 謎の名無しさん(>>1への返信)
本来なら送金元のIPアドレスくらいPayPalが開示できるはず。行方不明の未成年が絡んでるなら、令状を取る相当な理由もありそうなのに、どうも動きが鈍い。全体がどこか噛み合ってない印象を受ける。
3. 謎の名無しさん(>>2への返信)
令状を取るには「犯罪の相当な理由」が要るんだよ。今の分類はあくまで「自らの意志による家出」で、それ自体は犯罪じゃない。送金と失踪を結びつける証拠がない限り、裁判官は令状にサインしてくれない。もどかしいけど現実はそうなんだ。
4. 謎の名無しさん
相手はまだ15歳なんだよ。見知らぬ大人が未成年の女の子に金を送り続けて、しかもその子が帰ってこない——それだけで十分「赤信号」のはず。未成年が絡む案件だけは、もっと踏み込める仕組みがあっていいと思う。
5. 謎の名無しさん
そもそもPayPalは18歳以上じゃないと口座を作れないはず。じゃあカイリーは一体誰の名義のアカウントを使ってお金を受け取ってたのか。そこが解ければ、送ってきた相手の正体にも近づけそうなのに。
6. 謎の名無しさん(>>5への返信)
ふと思ったんだけど、どのソースにも父親の話が一切出てこないんだよね。実は思われてるほど疎遠じゃなくて、父親が口座を作って送金してた可能性はないかな。本人は父のところに行くつもりだったのかも。完全な憶測だけど。
7. 謎の名無しさん
数年前に自分がPayPalを作った時は、政府発行IDの写真を送らされたし、口座に2セント振り込まれて本人確認するのに数日かかった。未成年が気軽に作れる代物じゃない。ほぼ間違いなく、誰か大人が用意したアカウントだ。
8. 謎の名無しさん
スーツケースを買って荷物を詰めてるあたり、少なくとも本人は「自分の意志で出ていく」つもりだったように見える。サービスエリアの目撃が本人なら、ヒッチハイクで移動してた可能性も十分ある。
9. 謎の名無しさん(>>8への返信)
でも持っていったのは週末分くらいの荷物で、本当に大事なものは家に置いていったって話もあるよね。永遠に出ていくつもりなら、それこそ持っていったはず。だから単純な家出とも言い切れない。
10. 謎の名無しさん
荷物が週末分しかなかった、っていう指摘があるけど、そこは深読みしすぎない方がいい。私たちが「大事」と思うものと、彼女にとって大事なものは違うし、単に持てる量の都合で軽装だっただけかもしれない。
11. 謎の名無しさん
手口としては典型的なグルーミングに見える。年上の「彼氏」がプレゼントとお金で愛情攻めにして、その子が家を出て一緒に暮らし始める。人身売買の入り口によくあるパターンだ。だからこそ、まだ生きている可能性は高いと思う。
12. 謎の名無しさん(>>11への返信)
元当事者だから言えるけど、最初は本当に恋人関係だと信じ込まされるんだよ。贈り物やお金は「これだけしてあげた」という負い目を植えつける道具。この子の断片的な情報は、正直、身に覚えがありすぎて胸が痛い。
13. 謎の名無しさん
人身売買説には普段かなり懐疑的なんだけど、この件は当てはまってしまいそう。もともと心に問題を抱えた子を狙うのは加害者の常套手段で、そこがまた腹立たしい。どうか無事に家へ帰ってきてほしい。
14. 謎の名無しさん
家出の常習で、しかも過去に一度は自分で戻ってきてる。統計的に見れば10代の家出のほとんどは自然に帰ってくるから、警察が緊急案件として扱わない気持ちも、悔しいけど分かってしまう。
15. 謎の名無しさん(>>14への返信)
その「ほとんど」からこぼれ落ちる1割のために動くべきなんだよ。母親すら名前を知らない相手からのPayPal送金と贈り物——この一点だけで、とっくに警報が鳴っていいはずだ。
16. 謎の名無しさん
現実には警察も人手と予算が足りてなくて、どうしても優先順位をつけざるを得ない。白いバンに知らない男にさらわれた、みたいな分かりやすい事件じゃないと、なかなか総力戦にはならないのが実情だと思う。
17. 謎の名無しさん
アリシア・ナヴァロ事件と同じ流れになりそうな気がする。あの子も自分の意志で姿を消して、数年後に生きて見つかった。だから今の段階で最悪を決めつけて絶望するのは、まだ早いと思いたい。
18. 謎の名無しさん
昔『ディサピアード』という番組で似た話を見た。学校で年上の「彼氏」ができて高価なプレゼントを貢がれ、ある日消えた女の子。保護された時に人身売買の被害者だと分かって、犯人は服役した。同じ構図かもしれない。
19. 謎の名無しさん(>>18への返信)
そのケース、私も覚えてる。せっかく回復できる施設が見つかったのに費用が払えなくて通わせられなかった、っていうのが本当にやりきれなかった。お金のせいで子どもが救われないなんて、あってはならない。
20. 謎の名無しさん
ガーデンシティを調べたら人口600人程度で、ほとんどがRVパークっていう本当に何もない町だった。心に問題を抱えた10代が、こんな辺鄙な場所に引っ越してなじむのがどれだけ大変か、想像もつかない。
21. 謎の名無しさん(>>20への返信)
現地を知る者だけど、高校まではスクールバスで片道35分。夏は美しい観光地だけど、それ以外の季節は空っぽになる。しかも敬虔なモルモン教徒の「輪」に入れない子は、町の人からほとんど相手にされないんだ。
22. 謎の名無しさん
お母さんは家計のために夜も働かなきゃいけなかったんだよ。「買い物」といっても、町の唯一の信号の角にある観光客向けギフトショップのこと。そこで多分店にあった唯一のスーツケースを買っただけ。過保護な母親どころの話じゃない。
23. 謎の名無しさん
15歳で複数のタトゥーが入ってる時点で、過保護な母親って感じはしないよね。むしろ気になるのは歯の矯正。家出したとして、あの矯正器具をどうするつもりだったんだろう。誰かが「面倒を見る」と嘘をついた可能性もある。
24. 謎の名無しさん
携帯電話が自宅からたった90メートルほどの場所で電源を切られてる、っていうのが妙に引っかかる。追跡を切るために自分で切ったのか、それとも誰かに切らされたのか。すぐ近くで誰かと合流したようにも見える。
25. 謎の名無しさん
母親はアイダホ州ポカテロにいるかもしれないと考えてるらしい。ネットで知り合った男のところ、っていう推測だけど、そもそもどこからその地名が出てきたのかが気になる。何かしらの根拠があるはずだ。
26. 謎の名無しさん(>>25への返信)
ポカテロの男がカイリーにデビットカードを送っていたから、っていう話を、お母さん自身が配信で語ってたらしい。だとすると送金元の身元は、母親側ではもうかなり絞れているってことになる。警察が動けていないのが歯がゆい。
27. 謎の名無しさん
最後のメッセージが「おやすみ、ママ。愛してる」で、母が「私も愛してる」と返した直後に消えた、っていうのが一番つらい。少なくともその瞬間、本人に「今夜すべてが終わる」なんて意識はなかったはずだ。
28. 謎の名無しさん
「自分の意志で家出した」で捜査が止まってしまってるのが、一番怖い。子どもがいなくなったら、まず犯罪として扱って、そうじゃないと分かってから引くべきだと思う。順番が完全に逆になってる。
29. 謎の名無しさん
この事件は要素が多すぎる。心の問題、過去の被害、匿名の送金、ドクロのスーツケース、サービスエリアの目撃——どれを軸に読んでも、それらしいストーリーが組み上がってしまう。だから逆に「答え」が見えてこない。
30. 謎の名無しさん(>>29への返信)
結局、母親が名前も知らない誰かとオンラインで繋がっていた、という一点に尽きる気がする。相手の正体が分かるまで、この子が今どこにいるのかは分からないままだろう。まだ起きて間もない事件だ、どうか無事でいてほしい。
未解決の謎
カイリー・アレラーノさんはなぜ、母に「愛してる」と伝えた数分後に姿を消したのか。母すら名前を知らない相手は誰で、なぜPayPalの送金は今も追跡されないのか。自宅からわずか90メートルの地点で途切れた足取りの先に、何が待っていたのか——核心はどれも、いまだ闇の中にある。
もっとも語られるのは、オンラインでのグルーミングの末に連れ出された、という見立てだ。匿名の送金、郵送の贈り物、追跡を避けるためのアプリ選び、そしてサービスエリアで少女に近づいた見知らぬ男——断片を並べれば、確かにその輪郭が浮かぶ。母がアイダホ州ポカテロを疑う根拠も、この線上にある。
一方で、捜査当局は今も「自らの意志による失踪」という分類を崩していない。過去の家出、自分で買ったスーツケース、詰められた荷物。それらは「本人が選んで出ていった」という読みを支える。だが、たとえ出発が自発的だったとしても、15歳の少女が数か月も見つからないまま帰ってこない現実は、もはや「ただの家出」では説明しきれない。
これは現在進行中の事件である。カイリーさんは今も見つかっていない。情報はリッチ郡保安官事務所(案件番号 #25-R308)が受け付けているという。彼女がどうか、どこかで無事でいることを願うばかりだ。

