【2026年】造船所の川底から人骨——14年前に有罪判決だけが出た事件、遺体はどこへ消えたのか

【2026年】造船所の川底から人骨——14年前に有罪判決だけが出た事件、遺体はどこへ消えたのか 行方不明・失踪

2026年5月20日、メイン州キタリーのポーツマス海軍造船所で、艀(はしけ)の定期点検にあたっていたダイバーが、川底に人の骨を見つけた。誰かを探していたわけではない。ドライドック3号のすぐそば、ごく日常的な作業の途中で起きた発見だった。

※ ポーツマス海軍造船所:メイン州キタリーにある米海軍の施設。名称は対岸のニューハンプシャー州ポーツマスに由来するが、所在地はメイン州側。原子力潜水艦の整備を担う連邦施設で、一般の人は立ち入れない。

報せが流れた直後から、地元では一つの名前がささやかれた。エリザベス・マリオット。2012年に19歳で命を奪われ、この川に遺棄されたとされる大学生だ。犯人はすでに有罪判決を受け、仮釈放のない終身刑に服している。裁判はとうに終わっている。それなのに、彼女自身だけが14年間、どこにも見つかっていなかった。

事件の概要

🗓️ 発生日:2012年10月9日(事件)/2026年5月20日(人骨発見)

🌫️ 場所:ニューハンプシャー州ポーツマス〜メイン州キタリーを隔てるピスカタクア川

👤 被害者:エリザベス・「リジー」・マリオット(当時19歳、ニューハンプシャー大学の学生)

🔍 状況:2012年に殺害され、ポーツマス側のピアース島から川へ遺棄されたとされる。犯人は有罪判決を受けたが、遺体だけが見つからないままだった

🕯️ 発見/結末:2026年5月20日、対岸のポーツマス海軍造船所ドライドック3号付近で人骨を発見。身元は確認作業中

ピスカタクア川は、ニューハンプシャー州とメイン州の境を流れて大西洋に注ぐ、幅の狭い河口の川である。潮の干満のたびに大量の海水が細い水路を出入りするため、流れの速さは米国東海岸でも屈指と言われる。橋の上から水面を見下ろすと、川というより坂道が流れているように見える——地元の人はそんな言い方をする。

2012年の秋、この川に一人の大学生が沈められた。犯人のセス・マザーリアは第一級殺人で有罪となり、仮釈放の可能性のない終身刑が確定した。共犯とされた当時10代の恋人キャット・マクドノーは司法取引に応じて法廷で証言し、2016年に刑務所を出ている。事件としては、決着がついた形だった。それでも、遺族のもとに彼女は帰らなかった。

判明している事実

発見は完全な偶然だった
人骨が見つかったのは、造船所のダイバーが艀の定期点検のために潜っていたときだった。マリオットさんの捜索として行われた潜水ではない。場所はキタリー中心部に面したドライドック3号の付近で、遺棄されたとされるピアース島からは川を挟んで目と鼻の先にあたる。

州警察と海軍が並行して捜査
捜査にあたっているのはメイン州警察と、海軍犯罪捜査局(NCIS)である。発見現場が連邦の軍事施設の内側であるため、州の警察機構と軍の捜査機関が同時に関わる形になっている。

※ 海軍犯罪捜査局(NCIS):米海軍・海兵隊に関係する施設や人員をめぐる事件を捜査する連邦の捜査機関。軍人だけでなく、基地内で起きた民間人の事件も管轄に入る。

遺体がないまま有罪判決が確定していた
この事件でもっとも異例なのは、被害者の遺体が一度も発見されないまま第一級殺人の有罪判決が出ている点である。米国ではこうした「遺体なき殺人事件」の立証が判例上認められており、共犯者の証言、通信記録、状況証拠の積み重ねで有罪に至った。

※ 遺体なき殺人事件:遺体が発見されないまま殺人罪の有罪判決が出る事件のこと。日本では遺体の不在が立証上の大きな壁になりやすいが、米国では自白や共犯者証言、状況証拠だけで殺人罪を認定した判例が積み重なっており、専門の判例研究も存在する。

身元はまだ確定していない
回収された骨は主任監察医事務所に運ばれ、身元と死因の特定が進められている。現時点でマリオットさんのものと確認された事実はなく、可能性が語られている段階にすぎない。

※ 主任監察医事務所:米国の州ごとに置かれ、事件性のある死亡や身元不明遺体の検死・鑑定を担う公的機関。日本の監察医制度と違い、州全域を一つの組織でカバーするのが一般的。

主な仮説

仮説1:とうに外洋へ流されていた(=別人)

もっとも長く支持されてきた見方である。ピスカタクア川は干潮に向かうときの引きが非常に強く、川に入ったものは短時間で河口を抜けて大西洋へ出てしまう。14年間まったく見つからなかったのは、そもそも川の中に残っていなかったからだ——という説明は自然だ。この立場に立てば、今回の人骨は別の誰かということになる。

仮説2:川底の構造物に留まり、堆積物に埋もれていた

一方で、河口の川底は平坦ではない。ドックの基礎、係留設備、岩礁、沈んだ廃材——引っかかる場所はいくらでもある。いったんそこに留まれば、あとは泥が上に積もっていくだけだ。造船所の水域は一般の人が近づけないため、点検で潜水士が入る機会以外に人の目が届かない。長く見つからなかったことと、突然見つかったことが、同じ理由で説明できてしまう。

仮説3:潮に運ばれて上流側へ回り込んだ

発見場所は造船所の北西側、キタリーの市街に面した側だと地元の書き込みでは説明されている。もしそれが正しければ、ピアース島から流れ着くには島を回り込んで流れに逆らう必要がある。潮が一日に何度も向きを変える河口では絶対にあり得ないとは言えないが、距離の近さだけで結びつけるのは早い、という指摘の根拠がここにある。

仮説4:橋から身を投げた別の人物

地元の人が繰り返し挙げていたのがこの可能性だ。近くのメモリアル橋では以前から投身が起きており、そのすべてが広く報道されるわけではない。橋のたもとから水に入れば、発見地点はほとんど目の前になる。有名な事件の名前が先に流通することで、他の行方不明者の家族が置き去りにされてしまう——地元の慎重さは、そこから来ている。

海外の反応

1. 謎の名無しさん
この事件は覚えている。当時さんざんニュースでやっていたし、判決が出たあとも遺体だけが見つからないままだというのがずっと引っかかっていた。彼女が帰ってこられるといい。

2. 謎の名無しさん(>>1への返信)
自分は妻に言われるまで細かいところを思い出せなかった。当時の記事を読み返してようやく繋がったよ。容疑者が逮捕されてしばらくの頃、うちはピアース島のドッグパークに犬を連れて行っていた。あそこで彼女が見つかる可能性はどれくらいあるんだろう、と歩きながら考えていたのを思い出した。

3. 謎の名無しさん
高校でセスと同じクラスだった。ほとんどの授業で一緒だったから、この事件はずっと他人事に思えなかった。いい意味ではまったくないけれど。今度こそ彼女だと確認されて、ご家族が少しでも区切りをつけられることを願っている。

4. 謎の名無しさん(>>3への返信)
当時の彼はどんな感じだったんだろう。普通の生徒に見えていたのか、それとも何か引っかかるところがあったのか、正直かなり気になる。

5. 謎の名無しさん(>>4への返信)
普通ではなかった。少し浮いた存在で、今の言葉でいう「痛い」振る舞いが授業でも休み時間でも目立つタイプだった。歴史の時間に「ドラゴンは100パーセント実在した」と言い張って口論になったことまで覚えている。

6. 謎の名無しさん
タイトルだけ見て早合点する人のために書いておく。今の時点で彼女だという証拠は一つもない。発見までの年数、点検がどれくらいの頻度で行われているか、そしてピスカタクアの常軌を逸した潮の流れ。この三つを合わせて考えると、彼女である可能性はむしろ低いと思う。ここではメモリアル橋から身を投げる人が昔から少なくないし、そのすべてが広く報じられるわけでもない。

7. 謎の名無しさん(>>6への返信)
自分も同じことを考えた。かなり遠くから流れてきた可能性は十分ある。14年という時間を考えればなおさらだ。ただ造船所は、遺棄されたとされる場所のすぐ隣でもある。造船所のどのあたりで見つかったのかによって、潮の向きの意味がまるで変わってくる。

8. 謎の名無しさん(>>7への返信)
近さだけの話ではないんだ。橋だって同じくらい近い。自分は地元だけど、「自分の子かもしれない」「兄かもしれない」と願っている人と何人も話してきた。だからネット上で彼女だと確定したかのように書かれるのは、正直かなりつらい。見つかったのはドライドック3号、キタリーの中心部に面した造船所の北西側だ。彼女なら流れに逆らって島を回り込んでこないと届かない位置になる。

9. 謎の名無しさん
まだ確認されていない。監察医が答えを出してくれることを願う。彼女の名前が挙がるのは、この川に沈んだまま回収されなかったと分かっている数少ない一人だからだ。これまでは外洋まで流されたと考える人が多かった。ピスカタクアは干潮に向かうときの引きが本当に速いから。逆に彼女説を後押しするのは、14年という年月と、地元の報道が「白骨化した状態」と伝えていることだ。

10. 謎の名無しさん(>>9への返信)
14年も川の中にあったなら、残るのは骨と衣類くらいだろう。ほかは魚が片づけてしまう。だから「白骨化」という表現そのものは、彼女である可能性を否定しない。ただ同時に、別の誰かである可能性も同じだけ残ってしまう。

11. 謎の名無しさん
冷たい水に沈んだ遺体が浮いてこないことがあるのは、潜水をやる人間ならよく知っている話だ。水温が低いと腐敗ガスが十分に発生せず、沈んだままになる。あの川の水温を考えると、彼女がずっと川底にとどまっていたとしても不思議ではない。

12. 謎の名無しさん
キタリーには行ったことがある。ウォーレンズ・ロブスターハウスで食事をした。彼女がいなくなったあとの話だ。あのとき自分は、今回骨が見つかった場所から数百フィートしか離れていない場所に座っていたのかもしれない。そう考えると、なんとも言えない気持ちになる。

13. 謎の名無しさん(>>12への返信)
まさにウォーレンズから見える位置だよ。あの店は売却されて水辺のコンドミニアムになる予定だったけれど、その話は流れたらしい。今年また営業を再開したと聞いている。

14. 謎の名無しさん
再開したのは知らなかった。よかった。自分は魚介がまるで駄目なんだけど、あそこはサラダとキャセロールが充実していて好きなんだ。……とにかく、DNA鑑定がどこかの家族に答えを届けてくれるといい。リジーであっても、別の誰かであっても。

15. 謎の名無しさん
遺体が見つかっていないのに第一級殺人で有罪判決が出ている、というところで手が止まった。物証の中心が欠けたまま裁判が成立して終身刑まで行くというのは、何度考えても普通のことではないと思う。

16. 謎の名無しさん
共犯者が司法取引で証言して2016年には出てきている、という部分がどうしても引っかかる。彼女の証言がなければ有罪にできなかったのだとしても、遺族からすればとても飲み込める話ではないだろう。

17. 謎の名無しさん(>>16への返信)
検察は「全員を裁く」ことより「主犯を確実に落とす」ことを選んだ、ということだと思う。判断としては合理的だけれど、割り切れなさは残る。しかもその取引をもってしても、遺体の場所は最後まで分からないままだった。

18. 謎の名無しさん
造船所は民間人が入れない連邦施設だ。つまり14年のあいだ、あの水域を日常的に見ていたのは海軍の関係者だけだった。捜索の網から丸ごと抜け落ちた区画があったとしても、それは誰かの怠慢ではなく、単に立ち入れなかったというだけの話かもしれない。

19. 謎の名無しさん
当時の捜索がどこまで及んだのかを知りたい。潜水士が実際に川に入ったのか、ソナーを引いたのか、それとも流れが速すぎて早い段階で断念したのか。報道では「回収されなかった」としか出てこない。

20. 謎の名無しさん
河川での潜水捜索を手伝ったことがあるけれど、視界はほぼゼロだ。泥を巻き上げたら自分の手すら見えない。全部手探りで、格子状に区切って触っていくしかない。流れの速い川なら、そもそも潜れる時間帯が一日のうちわずかしかない。

21. 謎の名無しさん
発見したダイバーのことを考えてしまう。艀の点検という完全な日常業務の途中で、そこにあるはずのないものに手が触れる。何年経っても忘れられない一日になったはずだ。

22. 謎の名無しさん(>>21への返信)
実際こういう発見は、圧倒的に「探していない人」がしている。工事、点検、釣り、犬の散歩。何年も組織的に探して出てこなかったものが、まったくの偶然で出てくる。

23. 謎の名無しさん
身元の確認にどれくらいかかるんだろう。骨の状態が良ければDNAは取れるはずだけれど、14年水中にあったものとなると簡単ではない気がする。数週間で答えが出る話ではないだろうな。

24. 謎の名無しさん
地元の人が「候補になり得る人はほかにもたくさんいる」と書いているのが、この話でいちばん重い。有名な事件の名前ばかりが先に挙がる裏で、報じられないまま川に消えた人たちがいるということだ。

25. 謎の名無しさん
ピスカタクアは東海岸でも屈指の流れの速さで知られている川だ。橋の上から見ていると、水面が坂道みたいに傾いて見えることがある。あそこに落ちたら人間の力ではどうにもならない。

26. 謎の名無しさん(>>25への返信)
それを知っているから、地元の人ほど「彼女が同じあたりに14年とどまっていた」という筋書きに慎重なんだと思う。逆に言えば、もし本当に彼女だったのなら、川底の何かに引っかかっていたと考えるしかない。

27. 謎の名無しさん
犯人はもう終身刑で、司法の上ではとっくに終わっている事件だ。それでも遺体が見つからない限り終わらない、という人がいる。刑期と区切りはまったく別のものなんだと改めて思う。

28. 謎の名無しさん
「区切り」という言葉が少し安易に使われすぎている気もする。骨が返ってきたところで、失われた14年も、19歳で止まってしまった時間も戻らない。それでも埋葬する場所ができるというのは、まったく別のことなんだろうけど。

29. 謎の名無しさん(>>28への返信)
遺族へのインタビュー記事をいくつか読んだことがあるが、多くの人が口にしていたのは「区切り」ではなく「せめてどこにいるのかを知りたい」だった。求めているのは終わりではなくて、居場所に近いのだと思う。

30. 謎の名無しさん
誰の骨であっても、14年なのか別の年月なのかの違いはあっても、どこかで待っている家族がいる。今回は少なくとも一つの家に答えが届く。それだけは確かなことだと思う。

未解決の謎

セス・マザーリアの裁判はすでに終わっている。第一級殺人での有罪、仮釈放の可能性のない終身刑。司法手続きという意味では、この事件はとうの昔に閉じている。それでも「未解決」という言葉が消えないのは、彼女自身がまだ帰ってきていないからだ。

14年という時間は、この川では長すぎる。速い潮に押されて大西洋まで出てしまったと考えるほうが自然で、実際、地元の多くの人はそう受け止めてきた。だからこそ、遺棄されたとされる場所から目と鼻の先で人骨が見つかったという事実は、正反対の二通りの読み方を許してしまう。ずっとそこにいたのか、それともまったく別の誰かなのか。

地元の人たちが繰り返し「まだ何も確定していない」と書き込んでいたのは、事件を冷やすためではない。この川には、名前が広く知られないまま行方の分からなくなった人が何人もいる。有名な事件の名前だけが先に走ることで、置き去りにされる家族が出てしまう。その感覚が地元にはある。

答えを出せるのは監察医だけだ。骨から何が読み取れるのか、DNAがどこまで残っているのか、それが誰と一致するのか。判決が出てもなお遺体が戻らなかった14年に、ようやく何かが動くのかもしれないし、動かないのかもしれない。いずれにせよ、どこかの家族が長いあいだ待っていた電話が、近いうちに鳴ることになる。

出典:r/UnresolvedMysteries 元スレB98.5「Human Remains Discovered At Portsmouth Naval Shipyard in Kittery」

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