RSSヘッドライン

【1997年】英国の荒野で「3年間ずっと羊の骨だと思ってた」猟場番人が掘り出した正体不明の男

【1997年】英国の荒野で「3年間ずっと羊の骨だと思ってた」猟場番人が掘り出した正体不明の男 行方不明・失踪

1997年5月、イングランド北部ノース・ヨークシャーの広大なムーアで、地元の猟場番人が人骨を見つけた。彼はその場所に骨があることを少なくとも3年前から知っていたが、ヨークシャーのムーアにいくらでも転がっている「死んだ羊の骨」だと思い込んでいたという。だがあるとき、それが人間の頭蓋骨だと気づく。掘り出された遺体はダークグレーのスーツを着た60代とみられる男性で、死後最大25年が経過していた可能性があった。歩くには不向きな服装で、所持品にはタバコ缶に入った1本の鍵と古い小型ラジオ。男の身元は、それから四半世紀以上たった今も分かっていない。

※ ムーア:イングランド北部に広がる、ヒース(低木の灌木)に覆われた荒涼とした高地の荒野。羊の放牧や雷鳥(グラウス)猟のために管理されていることが多い。

※ 猟場番人(ゲームキーパー):私有の狩猟地を管理し、密猟の取り締まりや獲物となる鳥獣の保護・管理を行う職業。英国の貴族領地などに古くからある。

事件の概要

🗓️ 発見日:1997年5月(死亡時期は最大で発見の25年前まで遡る可能性)

🌫️ 場所:英国ノース・ヨークシャー、コルスターデール近郊のソーニー・グレイン・ムーア

👤 被害者:身元不明の男性(推定60代)

🔍 状況:荒野で白骨化した状態で発見。埋葬された様子はなく、自然に倒れて土や植生に覆われたとみられる

🕯️ 現状:2003年に検視で「裁定保留(オープン・ヴァーディクト)」。身元も死因も特定されないまま、遺体は一部をDNA鑑定用に残して火葬された

現場のソーニー・グレイン・ムーアは、マシャムの西数マイルに位置するスウィントン領地の一角で、雷鳥猟のために管理された荒野が広がる。ヒースを区画ごとに焼いて新芽を育てる手法のため、衛星写真ではパッチワーク状の模様が見える独特の景観だ。発見者の番人はこの土地を25年間管理してきた人物で、地形を知り尽くしていた。それでも遺体は、頭蓋骨の一部しか地表に出ていなかったため、長らく羊の残骸だと見過ごされていた。

判明している事実

服装と所持品
男はダークグレーのスーツに縦縞の入った白いシャツ、茶とオレンジのネクタイという装いだった。所持品には茶色の櫛、内部に鍵(モーティスキー)を入れたタバコ缶、黒い革ケース入りの小型携帯ラジオ。ポケットには1958年の1シリング硬貨と1971年の1ペニー硬貨が入っていた。

体に残った古傷
法医学的な所見では、男は生前に左の鎖骨、2本の肋骨、そして両足のかかとを骨折していた。軽度の関節炎もあったとされる。とりわけ「両かかとの同時骨折」は、高所からの落下でしか起きにくい珍しい損傷で、後に身元をめぐる大きな手がかりとして注目されることになる。

片方だけの靴
遺体とともに見つかった靴は片方だけ。ジョージ・ワードという会社製で、1965年から1980年の間に作られたサイズ8の靴とされる。底や裏地の仕様から、軍関係者や農作業従事者向けに専門店で売られていたタイプだという。捜査担当者は「ムーアを歩く服装ではなかったが、靴の摩耗から日常的に運動する習慣があったとみられる」と語っている。

歯の治療痕
過去に歯の治療を受けた形跡があり、捜査官は「歯の状態からして、比較的きちんと手入れされていたようだ」と述べている。路上生活者だった可能性も指摘されたが、確かなことは分かっていない。地元の人間だったのかどうかすら不明で、行方不明者届との照合でも該当者は見つからなかった。

捜査の結論
死因は特定できなかった。警察は他殺を疑う理由はないとし、「原因不明だが不審な点はない」事案として扱った。2003年、検視官は身元も死因も不明のまま「裁定保留」の評決を出している。

主な仮説

仮説1:高所からの落下経験がある人物(軍・労働災害)

両かかとの同時骨折は、落下時に足から着地した際に起きる典型的な損傷だ。これに肋骨骨折が加わるのは、着地後に上体を打ちつけた長距離の落下と矛盾しない。ここから「落下傘部隊(パラシュート連隊)出身では」という見方が生まれた。だが連隊の記録を当たっても手がかりは出ず、訓練中に負傷して除隊した者、あるいは外国軍の落下傘兵という可能性も残る。屋根職人や造船所労働者など、安全対策の乏しかった時代の労働災害という説も根強い。

仮説2:散歩や登山中の病死・事故死

もっとも穏当な説。身体的にまだ活動的な中高年男性が、引退後に荒野を歩いていて心臓発作などの発作に襲われた、あるいは低体温症で倒れた——というシナリオだ。死因の痕跡が骨だけでは残らないため、医学的な急変はこの状態の遺体ではほぼ証明できない。古傷も死因とは無関係の、若い頃の事故によるものという解釈もできる。

仮説3:身寄りのない人物・自死の可能性

行方不明者届と一致しなかった事実から、「誰からも捜されなかった人物」だった可能性が指摘される。配偶者に先立たれて天涯孤独になった男性なら、姿を消しても届け出る者がいない。薬物などによる自死であれば骨に痕跡は残らず、人目につかない荒野を選んだ理由にもなる。あくまで推測の域を出ない。

仮説4:第二次大戦と関わる人物

もし1970〜80年代に60代で亡くなったなら、男は大戦に従軍できる年齢だった。現場周辺には大戦中に墜落したランカスター爆撃機(L7584)の残骸が見つかっており、搭乗員が戦後に現場を訪れたのではという憶測も生まれた。航空機から脱出した経験があれば、かかとの骨折も説明がつく。ただし特定の墜落事故と男を結びつける証拠は一切ない。

海外の反応

1. 謎の名無しさん
両足のかかとの同時骨折って、そうそうある怪我じゃないよ。落下傘部隊にいたか、大きな落下のリスクがある仕事をしてたんじゃないかと思ってしまう。ただ、連隊を当たっても空振りだったらしいから、外国の軍隊にいて移民してきた人とか、樹木医みたいな高所作業の職人だった可能性もある。

2. 謎の名無しさん(>>1への返信)
同僚がハシゴから落ちて両方のかかとを折ったことがある。回復にものすごく時間がかかってたよ。落下傘とか軍隊とか考えなくても、職場の事故ひとつで起こりうる怪我だと思う。

3. 謎の名無しさん(>>1への返信)
かかとの骨折(踵骨骨折)は「ドン・ファン骨折」なんて呼ばれ方もする。浮気相手の家から窓づたいに慌てて逃げるときに起きるからって。冗談はさておき、この件の他の怪我も含めると、足から落ちた後に倒れ込んで肩を打った長距離の落下と整合する。

4. 謎の名無しさん
当時の落下傘部隊の入隊基準が知りたい。訓練中に負傷して、結局一度も任務に就かないまま除隊した人なら、誰の記憶にも残ってなくて連隊の記録からも手がかりが出ないのも説明がつく。深追いは禁物だけど、十分あり得る話だと思う。

5. 謎の名無しさん
全部の怪我が同時に起きたって決めつける必要はあるのかな。両方の足首を別々の時期に折った、と考えるほうが自然な気もするんだけど。

6. 謎の名無しさん(>>5への返信)
まず言っておくと、これは「足首の捻挫」みたいな話じゃない。踵骨骨折はまったく別物で、はるかに大きな力が必要な怪我なんだ。同じ人が二度も別々に踵骨を折るのは、ありえなくはないけど相当に珍しい。踵骨と肋骨の骨折が揃うのは、長距離の落下の典型的な組み合わせだから、一度の事故で全部起きたと考えるのが筋なんだよ。

7. 謎の名無しさん
もし1970年代に60代で亡くなったなら、大戦中に軍にいてもおかしくない年齢だ。落下傘連隊じゃなくても、撃墜されて機体から飛び降りた兵士という線もある。当時の紙やマイクロフィッシュの記録には、まだ照合されていない候補者が何万人も眠っているはず。

8. 謎の名無しさん
こんなに疑問が残ってるのに遺体を火葬してしまうのは、本当にやめてほしかった。せめて掘り起こせる形で埋葬しておけばよかったのに。

9. 謎の名無しさん(>>8への返信)
それは私も引っかかった。他の身元不明遺体みたいに、必要なら掘り返せる場所に埋葬しなかったのはなぜなんだろう。一応DNA鑑定用に一部は残したらしいけど。たぶん他殺の疑いがないから、技術的には事件の証拠じゃない扱いなんだろうね。

10. 謎の名無しさん(>>8への返信)
せめてもの救いは、一部の遺体を残してDNAを確保できたこと。この手の昔の事案だと、火葬前に何も採取されていないケースが本当に多いから。それに当時は身元不明者を火葬するのが普通だった時代だし、予算や人手の都合で埋葬を選べなかった面もあると思う。

11. 謎の名無しさん
ドウ・ネットワークでは2019年に「442UMUK」として閉鎖済み案件になってるけど、あそこは法執行機関じゃないから誤同定もよくあるし、これはあまり意味がない。ヨーロッパの案件をまとめて一括で閉じた中の一件みたいだから。それより、2015年以降この件の報道が一切見当たらないのが気になる。

12. 謎の名無しさん(>>11への返信)
私も最近の報道は見つけられなかった。仮に家族DNAで身元が判明していたなら、たとえ名前は伏せても「身元が判明した」というニュースくらいはどこかに出るはずなのに、それすらないんだよね。

13. 謎の名無しさん(>>11への返信)
家族DNAで特定できたけど、遺族が公表を望まなかった、という可能性もあるんじゃないかな。

14. 謎の名無しさん
あえて推測するなら、過去に肉体労働をしていて(軍や樹木作業の話が出てたね)、引退後に趣味でハイキングを楽しんでいた、まだ元気な中高年だったと思う。人里離れた場所を歩いている最中に、突然の心臓発作で倒れた。間違ってるかもしれないけど、似たような結末がいちばんありそうだ。

15. 謎の名無しさん(>>14への返信)
私も、ただ歩きに出て何か発作で亡くなったか、低体温症だと思う。あるいは、わざと死ぬためにあそこへ向かって、薬か何かを使ったとか。それなら遺体からは何の痕跡も残らない。行方不明者と一致しなかったのは、配偶者を亡くして誰も捜す人がいなかったからかも。ただの想像だけどね。

16. 謎の名無しさん
不思議なのは、もし彼がそこで倒れて埋められたわけでもないのに、なぜ完全に覆われて、また露出するまで誰にも気づかれなかったのかってこと。まあダークグレーのスーツなら、花の咲いていない時期のヒースの茶色がかった灰色に紛れて見えにくかったのかもしれないけど。

17. 謎の名無しさん
猟場番人がどうして「服を着た遺体」を羊の骨と勘違いできたのか、最初は理解できなかった。

18. 謎の名無しさん(>>17への返信)
報道によると、発見時に地表に出ていたのは頭蓋骨の一部だけだったんだ。体の残りは時間をかけて覆われていった。土の浸食で頭蓋骨の形がだんだん露わになって、それでやっと「人間だ」と気づいたみたいだよ。

19. 謎の名無しさん(>>17への返信)
あの辺りでハイキングやキャンプをした身からすると、十分あり得る話だと思う。英国の田舎では、正体不明の骨が地面に落ちてるのは珍しくないんだ。たいていは羊で、見つかる頃には半分食われてるか腐ってる。掘り出して初めてスーツが出てきたなら、それまで誰も気に留めなかったのも無理はない。地表すれすれの頭蓋骨の天辺なんて、羊の肩甲骨にそっくりに見えるよ。

20. 謎の名無しさん
道路や建物からどのくらい離れた場所で見つかったんだろう。

21. 謎の名無しさん(>>20への返信)
正確な地点は分からないけど、このあたりのムーアの上で、排水路か小さな小川の近くだったらしい。いちばん近い建物でも谷を下った先の農家あたりだろうね。ムーアには車が通れる荒れた轍はあっても、ちゃんとした道路はないんだ。

22. 謎の名無しさん
ここは基本的に狩猟保護区だからね。人がヒースの茂みに踏み込む理由なんて、撃ち落とした雷鳥を回収するときくらいしかない。あの小さな茂みでは、その間ずっと誰も雷鳥を撃たなかったってことだろう。だから真上を通らない限り、誰も遺体に気づかなかった。

23. 謎の名無しさん
靴がジョージ・ワード製で、軍や農業関係者向けに専門店で売られてたって細部が、いちばん身元に近づけそうな手がかりに思える。サイズ8、1965〜80年製。当時その店で買える層って、それなりに絞り込めそうなものだけど。

24. 謎の名無しさん
タバコ缶の中に入ってた鍵が気になって仕方ない。モーティスキーって普通の家のドアの鍵だよね。どこかに彼の家があって、その鍵が今も開けられるのを待ってると思うと、なんとも言えない気持ちになる。

25. 謎の名無しさん
ポケットの硬貨が1958年と1971年のものってことは、少なくとも1971年以降に亡くなったってことだ。死後25年なら発見が1997年だから、1972年前後に亡くなった計算になる。スーツの流行りや靴の製造年と考え合わせると、70年代半ばあたりが妥当な線に思えるな。

26. 謎の名無しさん(>>25への返信)
その推理いいね。ただ硬貨はあくまで「それ以降」を示すだけで、亡くなる何年も前から財布に入れっぱなしだった可能性もあるから、上限の手がかりにしかならないのが難しいところ。

27. 謎の名無しさん
この案件、8年くらい前にもこの掲示板で読んだ記憶があったけど、検索しても出てこなかった。投稿者がアカウントを消したらしくて、検索に引っかからなくなってたんだね。古い話題が定期的に掘り起こされるのは、それだけ引っかかる謎ってことだと思う。

28. 謎の名無しさん
顔の復元画像(白黒のコンピューター生成のやつ)を見たけど、どこかで見たことがあるような、ごく普通のおじさんの顔なんだよね。この「どこにでもいそうな顔」が、かえって身元の特定を難しくしてる気がする。誰の記憶にも引っかからない。

29. 謎の名無しさん
マシャムにある醸造所のビールを何度か飲みに行ったことがあるけど、あの辺で迷って酔いつぶれるのは簡単だと断言できるよ(笑)。冗談はさておき、土地勘のない人があの荒野に入って、天候が崩れたら本当に危ない。

30. 謎の名無しさん
結局のところ、彼は誰かに殺されたわけでも、事件に巻き込まれたわけでもなく、ただ荒野のどこかで力尽きて、四半世紀ものあいだ静かに横たわっていた——それだけのことかもしれない。でも、その「それだけ」の人生に名前と物語があったことを思うと、火葬されてもなお身元が分からないままなのが、やりきれない。

未解決の謎

コルスターデール・ムーアの男をめぐる最大の謎は、当然ながら「彼は誰だったのか」という一点に尽きる。スーツに身を包み、ポケットに古い硬貨を入れ、タバコ缶には正体不明の家の鍵を忍ばせていた60代の男性。歯はきちんと手入れされ、靴の摩耗からは規則正しく体を動かす習慣がうかがえる——決して社会から完全に切り離された人物ではなさそうなのに、行方不明者届のどれにも一致しなかった。

もっとも妥当なのは、ハイキングや散歩の途中に心臓発作や低体温症で倒れた、という静かな結末だろう。骨だけになった遺体からは死因の痕跡が残らないため、これを証明することも反証することもできない。一方で、両かかとの同時骨折という珍しい古傷は、落下傘兵か高所作業者という過去を匂わせ、想像をかき立てる。

そして何より不可解なのは、この四半世紀以上、誰一人として彼を捜し出さなかったことだ。彼を待つ家族はいなかったのか。あの鍵で開く扉は、今もどこかで主の帰りを待っているのか。DNAは保存されているというのに、2015年を最後に続報は途絶えたまま。荒野に紛れて25年眠った無名の男は、発見からさらに四半世紀を経た今も、ヒースの色に溶けたまま、その名を告げずにいる。

出典:r/UnresolvedMysteries 元スレThe Doe Network: 442UMUK