米ワシントン州パスコの警察が、いま奇妙な情報提供を呼びかけている。捜査対象となっているのは、すでに亡くなった2人の男性——ではなく、その「本当の名前」だ。2人はそれぞれ、1971年と1973年に隣州アイダホで亡くなった「子供」の出生記録を乗っ取り、その子供本人として何十年も別人の人生を生きていた疑いがある。死んだ子供の戸籍をまとい、テレコム業界で働き、おそらく一緒に暮らしていた2人組——彼らは一体、本当は誰だったのか。なぜ赤の他人の、それも死んだ子供になりすます必要があったのか。手がかりはあまりに少なく、警察すらその素性をつかめていない。
事件の概要
🗓️ 呼びかけ:2025年(パスコ警察が一般市民へ情報提供を要請)
🌫️ 場所:米ワシントン州パスコ市(住んでいたとされる土地)
👤 当事者:身元不明の男性2人(それぞれ1971年・1973年にアイダホで死亡した子供の名を名乗っていた)
🔍 状況:死亡した子供の出生記録を流用し、別人として長年生活していた疑い
🕯️ 現状:2人の「本当の正体」は不明。警察が公開情報として真の身元を募集中
パスコ警察の発表によれば、2人の男性が名乗っていた名前の持ち主——つまり「本物の」子供たち——は、いずれも1970年代前半にアイダホ州で幼くして亡くなっていた。すでにこの世にいない子供の出生証明書を使って社会保障番号※や運転免許を取得し、その身分で何十年も暮らす。そんな手口がかつて実在した。
※ 社会保障番号(ソーシャル・セキュリティ・ナンバー/SSN):米国で個人を識別する9桁の番号。就労・納税・各種給付に必須で、事実上の身分証として機能する。
担当のリー刑事は、2人の真の身元について情報を持つ人に連絡を求めている。だが警察は、なぜ2人を調べ始めたのか、2人が現在生きているのか亡くなっているのかすら明らかにしていない。情報が少ないこと自体が、この事件の不気味さをいっそう深くしている。
判明している事実
名乗っていた名前の持ち主は実在した子供
2人がそれぞれ使っていた身分は、架空の人物ではない。1971年と1973年にアイダホ州で亡くなった、実在の子供たちのものだった。つまり彼らは、生きていれば赤の他人だったはずの、しかも夭折した子供の人生を借りていたことになる
2人組という異例さ
身元乗っ取り事件の多くは単独犯だが、今回はよく似た手口の男性が2人いる。一緒に旅をし、1990年代以降は同居していたとみられている。なぜ2人がほぼ同じ方法で別人になりすまし、行動を共にしていたのかは分かっていない
テレコム業界での就労
2人はともに通信(テレコム)関連の仕事に就いていたとされる。専門性のある職に長く就いていたことは、彼らが場当たり的な逃亡者ではなく、計画的に「真っ当な経歴」を築いていたことをうかがわせる
公開された画像は免許証とみられる
警察が情報提供を求める際に公開した2人の画像は、ワシントン州在住者によれば運転免許証の写真のように見えるという。正規の身分証を取得できていた点が、なりすましの完成度の高さを物語っている
捜査の発端は非公開
パスコ警察は、何をきっかけに2人の経歴を調べ始めたのかを明らかにしていない。2人が今どうなっているのか、生死すら公表していない。情報の空白そのものが、この事件をめぐる憶測を膨らませている
主な仮説
仮説1:諜報員(スリーパー)だった説
コメント欄でもっとも盛り上がったのがこの説。2人組であること、そろってテレコム業界で働いていたこと、デジタル化が進む1990年前後でもなお紙の記録を悪用して身分を作れていたこと——これらを「外国の潜伏スパイ」の痕跡と読む見方だ。当時は冷戦末期で、ソ連崩壊前後に残留した工作員ではないか、という推測も出た。ただし、これを裏づける物証は何も公開されていない。
仮説2:犯罪歴や指名手配を隠すため
重罪の容疑や逮捕状を抱えた人物にとって、別人になりすますのは過去を断ち切る常套手段だ。死んだ子供の戸籍を使えば、前科のないクリーンな人間として再スタートできる。実際に「重罪の手配があるなら改名する十分な動機になる」という指摘もあった。問題は、ならばなぜ2人が一緒に行動していたのか、という点だ。
仮説3:単なる不法移民・就労目的だった説
もっとも「平凡」な可能性。米国で働くために、就労資格を得る手段として他人の身分を借りた、という見方だ。違法ではあるが、悪意の度合いとしては最も低い。ただしこの説には弱点がある——それだけの理由なら、なぜ警察がわざわざ一般市民に情報提供を呼びかけるほど真剣に追っているのか、説明がつかない。
仮説4:何らかの形で子供たちと縁があった説
2人が、名乗った子供たちの出身地の近くに住んでいた、あるいは近所の人間だった可能性。墓石や地元の死亡記録から名前を選んだのなら、その土地との接点があったかもしれない。DNA鑑定をすれば、2人と子供たちに血縁があるのかどうかも判明するはずだ、という声もあった。
海外の反応
1. 謎の名無しさん
もし警察が2人の身柄を押さえているなら、DNA鑑定の結果がどう出るのか見てみたい。本当の素性を割り出す一番の近道はそこだと思う。
2. 謎の名無しさん(>>1への返信)
まさに。ロリ・エリカ・ラフ※の件も、社会保障の調査がきっかけで嘘が崩れて、最後はDNA系図解析で本名にたどり着いた。今回も2人とも亡くなっていて、遺族が死亡給付を申請しようとした拍子に発覚した、という流れなんじゃないかと想像してる。
※ ロリ・エリカ・ラフ:偽名で長年暮らし、2010年の死後にようやくDNA系図解析で本名(キンバリー・マクリーン)が判明した米国の身元偽装事件の有名例。
3. 謎の名無しさん(>>2への返信)
そう、2人とも亡くなっていそうな雰囲気がある。警察がもっと情報を出してくれればいいのに。一緒に旅をして、90年代から同居していたっぽいのも、なんとも不気味。
4. 謎の名無しさん(>>3への返信)
そこが私も気になってる。パスコの葬儀社のサイトで片方らしき記載を一度見つけたんだけど、いつの間にか消されてた。キャッシュが残ってないか探してる最中。
5. 謎の名無しさん
とにかく情報が少なすぎる。生きてるの?死んでるの?そもそもどうやってバレたの?知りたいことだらけで頭がぐるぐるする。
6. 謎の名無しさん
個人的に一番ゾッとするのは、2人がこれだけ長い間バレずにやり通せたという事実。しかも2人組で、そろってテレコム業界——これはもう外国のスリーパー(潜伏工作員)の匂いがする。記録がほぼデジタル化していた1990年前後で、まだ紙ベースの身分偽装が通用したのも興味深い。地理的に考えればロシア系を疑いたくなるけど、当時は冷戦末期だったし可能性は色々ある。
7. 謎の名無しさん(>>6への返信)
逃亡犯が2人そろって逃げてきた説はほぼないと思う。普通なら捕まる確率を下げるために別々に散る。わざわざ潜伏しにくいアメリカに来る外国人逃亡犯も少ないし、やっぱり「組織的な何か」を感じてしまう。
8. 謎の名無しさん
重罪の逮捕状や容疑を抱えてるなら、名前を変えるのは十分すぎる動機になる。スパイみたいな大層な話じゃなくても、過去を消したかっただけかもしれない。
9. 謎の名無しさん
これ、本当に薄気味悪い事件だ。
10. 謎の名無しさん(>>9への返信)
似たケースを知らない?ロリ・エリカ・ラフとか、ジョセフ・ニュートン・チャンドラー3世とか、身元を偽って生きた人の謎は実は何件もある。知ってると今回の事件の見え方も変わってくると思う。
11. 謎の名無しさん
彼らが名乗ってた子供たちと、何かしら繋がりがあったんじゃないかと推測してる。出身が同じ地域だったとか、近所だったとか。DNAが子供たちと一致したりしないかな。
12. 謎の名無しさん(>>11への返信)
それはどうだろう。私が15歳だった1979年に映画「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」の原作本を読んだんだけど、主人公は墓地で子供の名前を墓石から書き写して、生まれた病院を調べて出生証明書を取り、そこから社会保障番号と免許を取って偽の身分を作ってた。縁もゆかりもない子供を選ぶのが普通のやり方だったんだよ。
13. 謎の名無しさん
一体どういうことなんだ……理解が追いつかない。
14. 謎の名無しさん
分からないことが多すぎて、しかも背景の説明がないからモヤモヤする。2人は知り合いだったのか?今は亡くなっているのか?そもそも何がきっかけで身元調査が始まったのか?根本の部分が全部空白なんだよな。
15. 謎の名無しさん
左側の写真の人、どう見てもロバート・デ・ニーロとジェレミー・レナーの隠し子だろこれ(笑)。
16. 謎の名無しさん(>>15への返信)
こんな不気味な事件でその発想が出てくるの、ちょっと笑った。でも言われてみればそう見えなくもないのが余計にずるい。
17. 謎の名無しさん
理由がどうあれ、偽の身分を使う人間っていうだけで本能的に怖い。何かを隠してる前提の生き方だから。
18. 謎の名無しさん(>>17への返信)
気持ちは分かるけど、新しい身分が手に入るなら欲しいって人も世の中には大勢いるよ。ストーカー被害者やDV(家庭内暴力)から逃げてきたサバイバーにとっては、それが命綱になる。
19. 謎の名無しさん(>>17への返信)
同感。怖いのは結局「なぜ?」が分からないからだと思う。なぜよりによって死んだ子供の身分を選んだのか。そもそもなぜ別人になる必要があったのか。動機が見えないのが一番怖い。
20. 謎の名無しさん
この「なぜ」が本当に薄気味悪いんだよ……。理由次第で印象がまるっきり変わる。
21. 謎の名無しさん(>>20への返信)
不気味さに拍車をかけてるのが、警察が何をきっかけに2人を調べたのかも、今2人がどうなってるのかも一切明かさない点。両方とも死んでるのか?正直、ただの不法移民が就労のために身分を借りただけ、という一番穏当な可能性もある。でもそれなら、わざわざ市民に情報提供を呼びかけるほど警察が動くだろうか?
22. 謎の名無しさん
重罪の手配や容疑を抱えてるっていうのは、名前を変える立派な「正当な理由」になるよな。逆に言えば、それくらい切実な事情がないと普通はここまでやらない。
23. 謎の名無しさん
公開された画像、ワシントン州に住んでる身からすると間違いなく運転免許証の写真だわ。つまり2人とも正規の免許を取得できてたってこと。身分の作り込みがそれだけ完璧だったわけで、行き当たりばったりの仕事じゃない。
24. 謎の名無しさん
1990年代に紙の記録だけで身分を作り込めたタイミングって、ほんとに最後の世代だと思う。あと数年遅ければデータベース照合で一発で弾かれてた。逆に言えば、彼らはその「窓」を正確に狙って動いてた可能性がある。
25. 謎の名無しさん
テレコム業界で2人そろって働いてたって部分、軽く流されがちだけど結構重要だと思う。通信インフラに関わる職って、その気になれば盗聴や情報収集に近づける。スパイ説を真に受けるなら、ここが一番の状況証拠になる。
26. 謎の名無しさん
正直、一番ありそうなのは地味な答えだと思ってる。借金取りから逃げたとか、過去の人間関係を全部リセットしたかったとか。死んだ子供を選んだのは「照合されにくいから」という実務的な理由で、深い意味はないのかもしれない。
27. 謎の名無しさん(>>26への返信)
その線もあると思う。ただ、それが2人同時に起きて、しかも何十年も一緒に暮らしてたっていうのが、どうしても「ただの偶然」で片付けられないんだよな。
28. 謎の名無しさん
2人の関係性が一番の謎だと思う。共犯者なのか、家族なのか、恋人なのか、あるいは雇い主と部下なのか。同居して旅まで共にしてたなら、ただの「同じ手口を使った他人」ではないはず。
29. 謎の名無しさん(>>28への返信)
同感。むしろ2人の関係さえ分かれば、なぜこんなことをしたのかも芋づる式に見えてくる気がする。逆に警察がそこを伏せてるのは、まだ特定できてないからかもしれない。
30. 謎の名無しさん
結局、本人たちがもう語れない(亡くなっている)なら、真相は永遠に分からないままになりそう。死んだ子供の名を借りて生き、自分の本名も語らずに死んでいく——それ自体が一つの完成された謎だよ。
未解決の謎
この事件の核心は、ただ一点に尽きる——彼らは本当は誰だったのか。死亡した子供の出生記録を巧みに流用し、正規の運転免許まで取得し、テレコム業界という堅い職に就いて、何十年も「別人」として生き抜いた2人。その手際の良さは、思いつきの逃亡ではなく、緻密な計画の存在を感じさせる。
しかし、動機はまったく見えてこない。諜報員だったのか、犯罪歴を消したかったのか、就労目的の不法移民だったのか、あるいはもっと個人的な事情から過去を捨てたかったのか。コメント欄では数々の説が飛び交ったが、どれも決め手を欠く。なにより、2人がなぜ行動を共にし、何十年も同居していたのか——その関係性すら不明のままだ。
そして最大の壁は、警察が情報を極端に絞っていることだ。捜査の発端も、2人の生死も公表されていない以上、外部からは推測を重ねるしかない。もし2人がすでに亡くなっているのなら、本人の口から真相が語られる日は永遠に来ない。
残された希望はDNAだ。ロリ・エリカ・ラフのケースがそうであったように、系図解析が本名を浮かび上がらせる可能性はある。死んだ子供の名を借りて生き、自らの本名を一度も明かさずに歴史から消えた2人——その正体を知る誰かが、いまもどこかにいるのかもしれない。

