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【2019年】片方だけのスリッパで森に消えた20歳——アリソン・ワッタソン失踪事件

【2019年】片方だけのスリッパで森に消えた20歳——アリソン・ワッタソン失踪事件 行方不明・失踪

2019年12月の真冬、オレゴン州の田舎町ノースプレインズ近郊の森で、20歳のアリソン・ワッタソンは恋人ベン・ガーランドとともに姿を消した。半年後、彼女の遺体は最後に目撃された場所のすぐそばのブラックベリーの茂みの中から見つかる。靴は片方しかなく、上着は裏返し、下着とベンの靴の片方だけが一緒に残されていた。

※ ブラックベリー:北米の森林に密生するつる性の低木。鋭いトゲが衣服や肌に絡みつき、足を踏み入れると簡単には抜け出せないほど藪が厚くなる。

恋人ベンは何度も食い違う説明を警察に語り、彼の家族はアリソンの母に何時間も連絡を取らなかった。事件から6年、ベン本人は2023年にオーバードーズで他界し、真相を知る人物は次々と沈黙のまま消えていく。これは「ハイキング中の遭難」として始まり、誰にも事件と認められないまま終わってしまった、ひとりの少女の物語である。

事件の概要

🗓️ 発生日:2019年12月22日(最後に生きた姿が目撃された日)

🌫️ 場所:米国オレゴン州ワシントン郡ノースプレインズ、オールド・パンプキンリッジ通り周辺の森

👤 被害者:アリソン・ジョイ・ワッタソン(20歳・女性、当時アディクションのリハビリ中)

🔍 状況:恋人ベン・ガーランド(21歳)と森で「はぐれた」とされ、ベンのみ翌朝帰宅。アリソンは行方不明に

🕯️ 発見/結末:2020年6月22日、住人が藪を刈っていた際にブラックベリーの茂みから白骨化した遺体を発見。死因は今も未確定

舞台となったノースプレインズはポートランドから車で40分ほど西に行った人口3000人程度の小さな町で、住宅街のすぐ裏に深い針葉樹林とブラックベリーの藪が広がる。アリソンは隣町ヒルズボロの実家から週末だけ恋人の元へ遊びに来ており、それが帰らぬ旅になった。彼女が最後に家族へ送ったテキストは「ベンは前よりはマシだけど、まだ完全じゃない。今夜には帰るよ。大好きだよ」だった。

ベンには複数の逮捕状が出ていた前科者で、薬物依存とアリソンを引きずり込んだ張本人でもある。アリソンの家族は二人の交際に最後まで反対していたが、「人の良いところしか見えない」彼女はベンを信じ続けていた。その信頼が、なぜこの結末を招いたのか——警察も、家族も、答えを持っていない。

判明している事実

片方の靴と裏返しのスウェット
遺体発見時、アリソンのスウェットは裏返し、ズボンと下着は身に着けていたが、インナーシャツは消失していた。足にはベンの靴の片方が残されていた。彼女自身の靴は失踪前夜から既に片方しかなく、ベンの母モリーは早朝、「アリソンが片方しか靴を履いていない」のを見て自分のウールの靴下を渡したと証言している。真冬のオレゴンで素足同然のまま森に入った理由は誰も説明できていない。

5回も変わるベンの証言
ベンは関係者ごとに違う話をした。トラックの所有者には「キャンプファイヤーで友人たちに置き去りにされた」、母親には「アリソンは逮捕された」、父親には「森に置いてきた、彼女は元々死にたがっていた」、アリソンの母には「数時間さまよって彼女が動けなくなった」、警察には「犬に怯えて自分から離れて行った」と語っている。整合する証言はひとつもなく、自分は何時間もブラックベリーの藪と格闘して藪の中で寝た、と話していた

遺体は最終目撃地点のすぐ近く
遺体はオールド・パンプキンリッジ通りの近く、住人がブラックベリーの茂みを刈っていた最中に偶然発見された。発見場所は最初の捜索範囲のすぐ脇で、24日からの大規模捜索ではなぜか見落とされている。スレッドには「自分は捜索ボランティアだった。藪が深すぎて入るなと指示された場所に、ほぼ手を伸ばせば届く距離で彼女は眠っていた」と書き込んだ住民もいる

通報まで30時間以上の空白
彼女が最後に目撃されたのは22日日曜の昼前、家族が異変に気づいて警察に通報したのは翌23日の夕方。ベンの母モリーは月曜朝にベンが血まみれで一人帰宅した時点で「アリソンが行方不明」と知っていたが、アリソンの母ミスティに連絡したのは午後5時半。その間にベンの服を洗濯し、シャワーを浴びさせ、食事まで作っていた

盗難トラックと放棄された場所
ベンはヒルズボロの大型スーパー駐車場でトラックを盗み、ノースプレインズの祖父母宅から2軒先の空き地「ザ・シャック」に乗り捨てた。所有者が車を探していたために慌てて捨てたと見られ、その後二人は徒歩で藪をかき分けてサリーという女性宅に辿り着き、電話を借りている。サリーは「アリソンは髪に泥がつき、ぼんやりして見えた。ベンは裸足で、なぜか警察を呼ぶことを強く拒んだ」と証言した

主な仮説

仮説1:薬物による事故死とベンの放置

もっとも多くの住民・元薬物依存者・スレッド参加者が支持する仮説。アリソンとベンは週末を通じて常用量を超える鎮静系薬物(ザナックスや他の併用)を摂取しており、藪をさまよう途中でアリソンが過量摂取または低体温・脱水で意識を失った。ベンは離脱症状とパニックで彼女を置き去りにしたか、覚えていないまま立ち去り、翌朝トラックの中で目を覚ました——という流れ。靴がないこと、5W1Hが噛み合わない移動、ランダムな民家を訪ねて回る行動はすべて「ベンダー(薬物の連続使用)」の典型的パターンと一致する。

仮説2:ベンによる殺害と家族ぐるみの隠蔽

地元住民や被害者家族が信じる仮説。アリソンが盗難車のことで「自首する」と言い出したためベンが衝突し、薬物の影響下で殺害もしくは致命的な暴力を加え森に遺棄した。月曜朝にベンの母が血まみれの息子の服を即座に洗濯した行為、アリソンの母から問い合わせを受けても「知らない」と4時間半も黙っていた行為が傍証とされる。ベンは生前「グランドマが迎えに来たが、なぜか怖くて車に乗れなかった」と語っており、その「怖さ」の中身を彼は最後まで明かさなかった。

仮説3:低体温症と単純な遭難

サリー宅を出たあと祖父母の迎えに乗らず、二人は再び森へ入った。アリソンはマスタード色のフード一枚と片方の靴、ベンは裸足という装備で、12月のオレゴンに一晩いれば低体温症は十分起こり得る。前夜に雨が降ったとも言われ、衣服が濡れた状態で藪の中で動けなくなり、そのまま意識を失った——というシンプルな寒冷死説。スウェットが裏返しだったのは低体温症末期の「逆説的脱衣」で説明できると指摘するコメントもある。

※ 逆説的脱衣:低体温症が末期に進むと、脳の体温調節が誤作動し、本人が「暑い」と錯覚して衣服を脱ごうとする現象。野外での凍死遺体に上着が裏返しで残されるケースの定番説明。

仮説4:ドラッグディーラー絡みの第三者犯行

遺体発見場所がベンの「友人で密売人」の敷地境界線のすぐ反対側だった、と捜索ボランティアの一人が証言している。二人がランダムに森を歩いていたのではなく、薬物の入手経路上を移動していたとすれば、第三者がアリソンに直接危害を加えた可能性も完全には消えない。ベンが警察を異様に避け続けた理由は彼自身の逮捕状だけでなく、密売ネットワークから足がつくことを恐れていたのではないか、という推測も根強い。

海外の反応

1. 謎の名無しさん
ものすごい数の目撃者がいて、それぞれの「最後に見た姿」が全部食い違ってるってのが地味に怖い。普通の失踪事件じゃない違和感がある。

2. 謎の名無しさん
12月のオレゴンの早朝にスリッパ片方で外を歩いてた時点で、もう誰も健常な判断はできてなかったと思う。母親が片方の靴下渡して買い物センターに置き去りにしてる時点で異常事態。

3. 謎の名無しさん(>>2への返信)
これに尽きる。ベンの母モリーが「ドラッグやってる時はうちに入れない」って言って素足の若い女の子を駐車場で降ろすのが普通の判断ですか?息子が血まみれで帰ってきても朝食作って服洗うのが普通の母親ですか?

4. 謎の名無しさん
ベンの証言が5パターンあるって、もうそれだけで黒に近いグレーじゃん。ひとつの真実だったら言うことが変わる理由がない。本人もどれが本当か覚えてなかった可能性もあるけど。

5. 謎の名無しさん
これを「ハイキング」って言葉で処理してた捜査初期の警察にもモヤる。靴も装備もない若いカップルが12月の藪に入るのはハイキングじゃなくて逃避行か薬物探しでしょ。

6. 謎の名無しさん(>>5への返信)
たぶん最初の通報を受けた人が、家族の話をそのまま書類に書いただけだと思う。でもその後の捜索方針までずっと「ハイキング遭難」で進めたとしたら、見落としは起こるべくして起こった。

7. 謎の名無しさん
彼女が「自首する」って言い出したっていうベンの一言、本当ならめちゃくちゃ重要。盗難車の罪を一緒に被りたくないって彼女が言って、それでベンがブチ切れたなら全部繋がる。

8. 謎の名無しさん
依存症の友達がいる人なら分かるけど、薬を切らしかけた人は普通に2、3日寝ないし、見知らぬ家を訪ねて電話を借りるとか平気でやる。ストーリーの不整合はほぼ薬物の症状で説明できる。

9. 謎の名無しさん(>>8への返信)
ザナックスだけだと致死的なオーバードーズは起こしにくいから、たぶん他のダウナー系も混ぜてた。アヘン系を併用した可能性は捜査側も考えていそうだけど公表されない。

10. 謎の名無しさん
祖母が迎えに来たのに二人とも消えてた、っていうのが個人的にめちゃくちゃ引っかかる。徒歩で半マイルも行けないのに、なぜ祖母を待たずに森に戻ったのか。

11. 謎の名無しさん
お祖母ちゃんに電話で迎えを頼んでおいて、いざ来たら姿を消すって、もう自分でも何がしたいのか分かってない状態。完全にラリってる。

12. 謎の名無しさん(>>11への返信)
祖母の車で帰ったらドラッグが続けられなくなる、ってのが本能的に分かってたんでしょ。あの状態の人は次の一服のことしか考えられない。

13. 謎の名無しさん
彼女がブラックベリーの茂みで見つかったのと、ベン本人が「ブラックベリーの藪と何時間も格闘した」って言ってたの、偶然と思いたいけど無理がある。同じ場所を指してるとしか思えない。

14. 謎の名無しさん
最初の捜索でなぜ見つからなかったのかが本当にわからない。最終目撃地点のすぐ近くで、ボランティア何百人で何日も探したのに。あとから運ばれた可能性も否定できない。

15. 謎の名無しさん(>>14への返信)
オレゴンのブラックベリーの藪を見たことがあるなら分かると思うけど、人ひとりがすっぽり隠れる空洞が普通にある。トゲが厚すぎて捜索犬すら入らないこともある。物理的に見落とされた説もありえる。

16. 謎の名無しさん
モリーが息子の服を即座に洗濯した行為だけはもうフォローしようがない。普通の母親なら「血まみれで帰ってきたなら救急車呼ぶか警察に話す」が先でしょ。

17. 謎の名無しさん
ベンが2023年にオーバードーズで死んでるのが何より無念。刑務所で長くシラフでいられたら、罪悪感に耐えきれず喋ったかもしれないのに。覚醒したベンの証言だけが事件を解く鍵だった。

18. 謎の名無しさん
個人的にはガビー・ペティトの事件と構造がそっくりに見える。恋人が一人で帰ってきて家族が隠蔽に協力するパターンは、残念ながらアメリカで珍しくない。

19. 謎の名無しさん(>>18への返信)
ガビーの件は最終的にブライアン・ローンドリーの遺書で確定したから、こちらもベンが何か書き残してた可能性に望みをかけたい。家族が公表しないだけで実はメモがあるかもしれない。

20. 謎の名無しさん
依存症の友人を見送った経験から言うと、薬を抜けかけた人ほど森に逃げ込みたがる。誰にも見られず叱られず使える場所だから。「ハイキング」じゃなくて「隠れ家への移動」だった可能性は高い。

21. 謎の名無しさん
遺体発見地が「ベンの友達で密売人」の土地の境界線のすぐ向こう側だったって書き込み、もし本当なら捜査の方向性が変わる重要な情報。なぜ密売人本人の事情聴取の話が一切出てこないんだろう。

22. 謎の名無しさん(>>21への返信)
小さな町だから警察と密売側に既知の関係がある可能性も。地元の住人が「みんな何があったか薄々分かってる」って書いてるのが全てを物語ってる気がする。

23. 謎の名無しさん
彼女のスウェットが裏返しになってたっていう細部、低体温症末期の逆説的脱衣で説明できるって聞いて妙に納得した。寒すぎて逆に「暑い」って錯覚するらしい。

24. 謎の名無しさん
20歳って、私が一番無敵だと思ってた年齢。獣医になりたくて、動物が好きで、人の良いところしか見ない子。そういう子ほど依存症の恋人に引き込まれる。胸が痛い。

25. 謎の名無しさん(>>24への返信)
「人の悪い部分が真正面から殴ってくるまでは見ない子」って親友のレイヴンが評してたのが切なすぎる。アリソンにとってベンの悪さは、ずっと「真正面」じゃなかったんだろうね。

26. 謎の名無しさん
彼女のスマホがWi-Fi接続時しか動かない設定だったの、当時の若者あるあるすぎる。料金節約のために常時オフにしてる子は本当に多い。だから位置情報の追跡もできなかった。

27. 謎の名無しさん
ベンの父親が午後早く仕事から帰宅してるのも変。普通の平日午後にいきなり早退する理由は何だったのか。母から「息子が血まみれで戻ってきた」と連絡が入ったから、と考えるのが自然。

28. 謎の名無しさん(>>27への返信)
で、父親が帰ってきてから家族で「ノースプレインズに探しに行く」って動き出してる。あの時間差は隠蔽工作の準備時間だったとしても辻褄が合ってしまう。

29. 謎の名無しさん
個人的な体感だけど、これは殺人ではなく、薬物事故と無責任な放置と家族のパニック隠蔽が積み重なった結果じゃないかと思う。だからこそ誰も「自分だけが悪い」と思えず、全員が口を閉ざしたまま終わる。

30. 謎の名無しさん
ベンが死んだ今、口を割れる可能性があるのは祖父母とモリーだけ。アリソンの母ミスティが諦めずに発信し続けてくれてることが、せめてもの希望。誰か一人でも、いつか沈黙を破ってほしい。

未解決の謎

この事件の最大の謎は「30時間以上の空白」と「証言の食い違い」だ。ベン・ガーランドが語った5つの異なる物語のどれが真実に最も近いのか、本人が他界した今となっては誰も検証できない。彼の家族——母モリー、父、祖父母——は依然として捜査に協力的でなく、地元住民の間では「全員が何かを知っている」というのが暗黙の合意になっている。

もうひとつの違和感は、遺体発見地の近接性だ。最終目撃地点からほぼ目と鼻の先のブラックベリーの藪に、半年もの間アリソンは横たわっていた。最初の大規模捜索で見つけられなかったのは藪が物理的に深かったためか、それとも誰かが後から運び入れたためか——捜索ボランティアの一人が「密売人の敷地境界線のすぐ向こう側」と証言した事実は、後者の可能性を完全には否定させない。

そして検死。発見時の遺体はすでに白骨化が進んでおり、ワシントン郡保安官事務所は州の検死官の最終報告を待っているとされながら、識別から6年経っても公的な死因は発表されていない。他殺なのか、過量摂取の事故なのか、低体温症による単純な遭難なのか、現時点で確定できる証拠は出ていない。スウェットが裏返しだったこと、下着とベンの靴の片方が一緒に残されていたこと、アリソン本人の靴も携帯も最後まで見つからなかったこと——どの細部も複数の解釈を許してしまう。

アリソンの母ミスティは今も娘の写真と情報を発信し続けている。獣医になりたいと言っていた20歳の女の子が、なぜ真冬の藪の中で人生を終えなければならなかったのか。その答えを知っているはずの男はもうこの世におらず、その家族は沈黙を選び続けている。事件は「ハイキング中の遭難」というラベルのまま、誰にも責任を問われずに静かに風化していこうとしている。

出典:r/UnresolvedMysteries 元スレOregonLive 報道The KHF — Missing Children